イスラムアート紀行

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青のフォトコン/スーフィー音楽&人形/ユーラシアチャリ旅会

先月来、ブログ頻度上げよう〜!と意気込んでいましたが、結局なんだかんだと間があいてしまいます。

以前より憧れの左官屋さん、そして左官仕事ファンの方々のWEB「左官的塾〜塗り壁の文化を伝える」にて、当ブログをご紹介いただきました。ありがとうございます。温かい紹介のお言葉もいただき気が引き締まる、と思っているのに、時間の方が気持ちよりも早く駈けていきます。残念。でも、一歩ずつ行きますので、これからもよろしくお願いいたします。

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横浜での「青の余韻」展示、14日に無事終了しました。11月3日のINAXライブミュージアム「青の魅惑」展開始から横浜の1か月を合わせ約半年。トラブルもなくすべてが終了し、ホッとしています。

自由に見ていただける良さを生かしての「青の余韻フォトコンテスト」も楽しかった。ネットでの投票に主催者票を加えて賞も設定。見る人によって視点が異なり、それを美しく表現していただいて、青の陶器好き冥利でした。
入賞作品を中心にご紹介します。青の陶器の世界に旅してみてください。^^

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(エスニカ賞/Mさん/ウズベキスタン絵付け皿/「迷いのない伸びやかな円弧、清涼感のあるブルーとグリーンの調和を接写で切り取った構図は、とても印象的で、そのまま絵葉書にしたいと思わせる作品でした〜by エスニカ」)


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(オリエント賞+人気投票賞/T・Jさん/トルコ絵付け大皿/「昨年からの「青の魅惑」「青の余韻」展示の主眼であった、ユーラシアの青を巡る歴史、各地の青の共通項、違い。それを象徴的に物語るものとして、オスマン朝時代の中国染付への憧れを再現したメフメット・コチェル氏の作品がありました。乳白色の地に、伝統的な装飾模様をコバルト青で絵付け。植物や動物が、まるで生きているように描かれています。優美で細密な陶の質感の感受と表現に感謝致します〜by orient)」)


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(じつはこちらが当初のオリエント賞/T・Jさん/タシュチニ大壺/オスマン朝の染付への憧れを再現した「タシュチニ」は、磁器のような真白な地に伝統的な装飾模様がコバルト青で潤むように描かれます。大壺はオスマン朝芸術を再現したような肌を見せ、作家の強い思いから筆は生きているように走っています。その質感を感受して頂き、表して頂いたことを感謝致します〜by orient)」)


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(コバルトブルー賞/Nさん/ウズ盃+ウズ人形/「じいちゃん人形が、本当に「一杯飲もう」と言っているように見えてくるのが楽しいです。盃の青は、中央アジアの空のような爽快で明るいリシタンの青。コバルト青とターコイズブルーの対比もイキイキしていて、画面から飛び出してきそうです)


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(ターコイズブルー賞/Aさん/新緑の季節の穏やかな日差しのもと、トルコのユニークな図柄の皿、向こうに見える小皿に中国の格子といった構図も絵になります〜by e)


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(青のハーモニー賞/T・Tさん/「青の余韻」展示は、中国家具やアジアの布と、西アジア、中央アジアの青の陶器との組合せが一つのトライアルでした。そしてそれは、驚くほどに新鮮な魅力になっていたと思います。家具の茶色とユーズドの質感、布の風合い、中国の不思議な形の水差しと、ウズベキスタンのおちょこと青のタイル。5月の光の中で、ゆったりと調和し、幸せな空気が漂います)


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(青の空間賞/Oさん/ブルーのフィルタリングで、まるで深海に沈んだ宝物満載の帆船を見つけたダイバーにでもなったかのような作品。青の余韻展にぴったりなブルーに染まった一枚でした〜by e)


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(orientlibraryの写真/イランの伝統的青色の装飾タイル)


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トライバルラグと布の「tribe」さんの展示会にて。今回は、動物モチーフの毛織物が特徴でした。絨毯は赤だなあと、なんだか新鮮です。

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(表情がおもしろい。構図も不思議)

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(他にもたくさんの興味深いラグや布があったのですが、なんか可愛くて目を引きました。ウールの盛り上がり方が何ともいえない)


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サブ先生の教室の作品展がありました。↓はサブーリさんの作品。

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(「色じゃない」と私が言って物議をかもした!?青色。独特のサブ青です)

↓タイル絵付けを習っているOさんの作品。

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(素焼きの地で日本のタイルの温かみ。絵付けが上手です!)


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iPod導入以来、若い頃の音楽好きが再来したようなハマり方。聴くのは、パキスタンや北インドのスーフィー音楽、フォーク、宗教音楽がほとんど。

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(Mさんより借りた音源。ありがたや〜^^)

Abida Parveen、ハマってます。

<Nigah-e-Darwaishaan, Abida Parveen, Coke Studio, Season 3>






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(Abidaの「Ishq」、解説冊子も素晴しいですね〜。ラホールあたりかなあ、、細密画がいろいろあってステキなんですよ)

音楽の流れで、こちらも!!え〜〜〜、、これって何!?

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(作者は、もちろん、、手仕事クイーンTM。今回は動くんです、、)

わかったかたは素晴しい、というか、かなりキテますね。^^

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Pakistani Sufi singer Sain Zahoor


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「ユーラシア横断自転車旅 帰国報告会〜31カ国、走って、話して、つないだユーラシア& NORIKO学級実感レポ〜CoC(トーク&スライド)&Anya(ウズベキスタンダンス)」も無事終了。こちらもホッとしています。

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(CoCの道筋マップ。中央アジア中心のトーク。「砂漠の玉葱」「午前中100キロの神風」「ウズベキスタンの走れメロス」など、笑いあり、涙あり)

「トーク感動した!「人の営み自体が奇跡だと思う」、と言ってたのが印象的。日本ではモノに溢れて気づきにくいだけで、奇跡は自分がアンテナを広げればいつもそこらじゅうにあるもので、見つけられるかどうかは自分次第。胸が熱くなりました」(参加者コメント)

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(5月25日には、早くもが発売に)

Anyaさんのウズベクダンスワークショップ、みんなで振付け練習して、とっても楽しかったです。各地のダンスの違いもおしえてもらって、印象が変わりました。アトラスの衣装もきれいでした!

多数のご参加をいただき、スペースがちょっと窮屈だったかと思いますが、20代から80代まで、世代を超えた交流ができて、よかったです。
CoC&Anya、参加者の皆様、どうもありがとうございました。

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(差し入れでいただいたかりんとう。ウズの器に入れ、青の会場でいただきました。甘さよりも胡麻の風味がきいていて、ハマりました)


またしても、まとまりがなく、カテゴリーやタグに困ります。。こんなブログですが、またぶらりとお立ち寄りくださいませ。
by orientlibrary | 2012-05-16 23:16 | 日々のこと

春のイラン・トピック 〜映画「別離」、ポロック展作品貸出〜

連休ノープラン、、ウロウロヨロヨロしているうちにゴールデンウイークになってしまいました。日がたつスピードが年々早くなり、行動がついていけていません。トルコに行く計画もありましたが、またの機会に落ち着いて行こうと思いました。塞翁が馬。それはそれで良し。一日一日大事にすごしたいなと思います。

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(イラン香炉/12世紀/gorgan/「CERAMIK OF JORJAN 」GLASSWARE AND CERAMICS MUSEUM OF IRANより)

先日観たのは、話題のイラン映画「別離」。第61回ベルリン国際映画祭では最高賞である金熊賞、女優賞、男優賞の2つの銀熊賞の計3部門で受賞。第84回アカデミー賞では外国語映画賞を受賞し、脚本賞にもノミネート!イラン映画がアメリカ文化の象徴的なアカデミーの賞、、いいですね〜!せめて文化では仲良くいきましょう!

映画について書くのは難しい。ストーリーなど、どこまで書いていいか迷います。公開されている範囲を意識しつつ、印象を書いてみたいと思います。

まず、今回のアカデミー賞受賞は非常に納得できました。イラン映画といいうと、キアロスタミやマフマルバフのイメージが強くあります。子どもや素人を起用し、重厚さや透明感を打ち出す独特の手法や展開。そこが魅力。なので、アカデミー賞受賞作品ってどうなの?という思いも正直ありました。

印象は、ローカルでありながらユニバーサル。イランの事情、現実を描き込みながら、どの国にも共通する問いを投げかけています。そこに新しさを感じました。
介護、失業、教育、格差など、どの国、地域でも見られる社会問題。そこに、イランの宗教、女性の問題も絡み、展開はサスペンスのようです。

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(イラン/12世紀の青/gorgan/同)

登場人物はそれぞれに人間味があり強さも温かさもある人たちなのですが、様々な事情から嘘や保身が幾重にも渦巻き、状況は複雑に絡み合って展開。が、ストーリー展開についていけるように脚本はよく練られていると思いました。

わかりにくかったイランの事情は、帰宅後にこれを見て解決! →公式サイトには、映画『別離』を理解するためのワンポイントがあり、よく理解できました。

話の発端である、主人公の父親の介護問題。自宅では無理では?施設は?と思いますが、「イランでは老人介護の施設が非常に少ない。それは、介護は家族の役割であり、施設に入れられた老人は大変不幸であるという社会通念が強いためであるという」との説明がありました。

介護費用やお給料の感覚も、解説で掴むことができました。痴呆症のお父さんがなぜ外に出て行くかも。
解説のトップが「スカーフ」であるのも、納得です。映画、スカーフの印象が強烈です。とくに信心深いラジエー、家事にはキツいですよ、、いろんな考えがあるでしょうが、着用が義務ではなく選択、あるいはTPO次第だったら、と思ってしまいます。

失業や結婚契約、結婚資金など、男性も大変。裁判所での審議や進め方も、もう少しなんとかならないかと気をもみました。

画面に入り込み、ハラハラしたり戸惑ったり、自分ならどうするか考えたり、そして映像からいろんなことを学んだり、、映画らしい映画を観ることができたと思います。


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もうひとつ、イラン関連のトピック。

絵画より工芸好きなので、あまり絵画を見に行かないのですが、ジャクソン・ポロック(アメリカ/アクション・ペインティングの代表的な画家)は見たことがあります。
いま、東京国立近代美術館でジャクソン・ポロック展(〜5月6日)開催中ですが、展示の目玉は、「インディアンレッドの地の壁画」。「ポロックの最高傑作で、約200億円の評価額を得ている絵」。この持ち主が、テヘラン現代美術館。

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(インディアンレッドの地の壁画/1950年/テヘラン現代美術館、Tehran Museum of Contemporary Art)

「76年にイランのパーレビ国王のファラ王妃が購入、テヘラン現代美術館の所蔵に。79年、イラン革命で国王一族は国外に脱出。王妃が収集した絵画類は「米欧の腐敗した文化」として一時期、倉庫にしまわれたままになった。世界の美術界にとっては垂涎の的。もちろん「インディアンレッドの地の壁画」が国外に出るのは初めて」(饗宴外交の舞台裏/西川恵さん より引用)

イラン側は国立近代美術館に借用料無料で貸し出してくれたばかりか、貸出しに際しては一貫して協力的だったとか。

「展覧会に合わせ来日したテヘラン現代美術館のシャルエイ館長は「イランと日本とは長い信頼関係があり、日本には作品保全の高い技術もあるので大事な作品をお貸しした。欧米でも作品保全の保証があれば出品します」と語った。核開発問題での強硬姿勢とは異なり文化交流ではイランは柔軟だ。核開発の原則は譲れないが、それ以外では国際社会と協力するとのシグナルでもあった」(饗宴外交の舞台裏)

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(ラスター彩皿/12世紀後半〜13世紀前半/同)

先日、海外送金の書類を書いていたとき、但し書きに「北朝鮮とイランには送らない」ような一項目があり、チェックを入れましたが、この二つの国が同じ線上ですかね、、??核開発が問題なら、他にも「制裁」の対象となる国はあるのでは?
「別離」の登場人物も靴屋を解雇され、借金に苦しんでいましたが、経済制裁は生活に影響しているのではと思いました。

また、「イランは美術品を外に出した経験がほとんどないため、梱包や通関手続きをする代行業者がおらず手間取りましたが、イラン文化省は予定通り絵の国外搬出にOKを出してくれ、ホッとしました」(饗宴外交の舞台裏)という国立近代美術館担当者のコメントを読んで、この点も、しみじみと安堵しました。

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(イランのアーティストはセンスがいいです。絵本「ネシャーニー」(絵:シャラーレ・ホスラヴァニーさん)表紙より部分)

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*「別離」上映時の予告編で、アキ・カウリスマキの新作上映(「ル・アーヴルの靴みがき」/2011)があるのを知りました!^^「街のあかり」以来、5年ぶり。
もちろん、いつもの面々がいました!年を取ったけど、いい感じ。ますます個性に深みが出た感じです。これは観ます!楽しみです。

「心をみがけば、奇跡はおこる」、映画のキャッチフレーズ。そうなのかもしれませんね。精進しなくては、、「イスラムアート紀行」もペースを少しアップしていこうと思っています。

楽しい連休をお過ごしください。

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(GLASSWARE AND CERAMICS MUSEUM OF IRANにて)
by orientlibrary | 2012-04-28 00:32 | 美術/音楽/映画

「大漁旗展」ご案内&「イランの冬のお茶会」写真レポ

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東日本大震災から1年となる3月10日〜18日、「東日本大震災復興支援 大漁旗展」が東京都杉並区でおこなわれます。会場の壁一面に大漁旗を飾り付け、昔日の港の賑わいを再現!プログラムもいろいろあります。行かなくては!

「大漁旗から放たれるパワーによって全国の方々にエールを送るとともに、今も続く現地の苦悩を少しでも共有できたらと思います」(「大漁旗展」チラシ)

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主催するのは、大漁旗を、「漁撈に関する庶民文化を形として残したものであり、漁民信仰との結びつきや海のアートとしての日本独特の表現方法など、更に研究を深めるべき重要な資料」として愛し、研究、紹介してきた「大漁旗研究会」。「大漁旗を復興のシンボルとし、更なる支援活動を呼びかけたい」との渾身の思いで、企画されました。

「大漁旗は漁師さんにとって、大漁と海上安全を祈る大切な「お守り」であると同時に、危険な大海原に漕ぎ出す海の男達を勇気づける「応援歌」でもあります。その為に、大漁旗は明るく力強くデザインされ、人々に元気を与えてきました」(「大漁旗展」チラシ)
たしかに、大胆で力強い図柄と色合いが多いですね。パッと目に入ります。

そして、この「大漁旗展」に、あの真っ赤な大漁旗が、故郷気仙沼から旅をしてきます。昨年6月、横浜にて、多くの方の「手」で生き生きと蘇った「勝栄丸の大漁旗」。(*経緯は、こちらです)

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(気仙沼の瓦礫の中から伊藤雄一郎さんが探し出し「東北の手仕事」に送ってくださいました。届いたのは開催初日の前日でした)

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(会場設営中にも関わらず、手仕事好きが旗の回りに一人、二人。針を持ち、一心に修復を始めました)

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(「東北の手仕事」開催中、たくさんの来場者が一針一針心を込めて再生。魚や貝をつけてデコレーションも)

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(色も赤々と蘇った大漁旗です!)

 大漁旗の持ち主勝倉漁業さんは遠洋まぐろ漁業の会社。「勝栄丸ブログ」では、まぐろを通して国内外の動きなどを知る事ができます。現在の気仙沼の状況も。

 再生大漁旗は、伊藤さんから持ち主の手に。「3.11の大津波で流失した会社倉庫に保管してあった勝栄丸の大漁旗。跡形もなく流されたので、あきらめていました。ところが、なんと、なんと見事に修復が施されて、温かいメッセージと共に戻ってきました」と喜んでくださいました。「蘇った大漁旗!!!(勝栄丸ブログ)」

一番の見どころは会場を埋め尽くす大漁旗です。
これら大漁旗の熱い波動を体感してください。
気仙沼の瓦礫の中から見つかり、多くの人々の力で修復された「蘇った大漁旗」も展示します。

さあ、「大漁旗展」で再会です!10日には勝倉漁業の勝倉宏明さんのトークが、18日には伊藤雄一郎さんのトークがあるそうです。その他、朗読、物産販売、合唱など、プログラムが盛りだくさん!ぜひ杉並へ!

***
日時: 平成24年3月10日(土)~3月18日(日)[9日間]
日時: 午前10時~午後5時(最終日は午後4時終了)
入場料: 無料
会場: セシオン杉並 1F展示室(杉並区梅里1-22-32)
「東日本大震災復興支援 大漁旗展」WEBサイト
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* … * … * …* … * … *    アートでかわいいイランの小物たち   * … * … * …* … * … *

写真だけになりますが、salamx2さんの「1日だけの冬のお茶会」の様子を。

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(アンティーク?のマッチ。青の色味が魅力的)

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(タイルの青もいい感じ)

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(アイコウさん手作りのバラ水クッキーが絶品!^^)

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(紅茶パッケージもめくるめく感じ)

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(絵本や小物、繊細で感性豊かなイランも多くの人に見て欲しいですね)

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(かわいい、、、、、、)

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(基本の絵本。要約が日本語で紹介されているのがうれしい)

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(買った絵本3冊の青色のページを重ねてみました。それぞれ魅力的な青です)

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(スタンプの色合い、切抜きの中の文字、う〜ん、さすが、、)

広くない空間なのに、撮りたい対象たくさん。う〜ん、すごいなあ。どうしてこんなにチャーミングなんだろう。イランのモノたち。選ぶ目次第なのかな。。各地でイランの絵本やアーティストの紹介を続けるsalamx2さん、ありがとうございます。
by orientlibrary | 2012-02-19 22:22 | 日々のこと

二羽の鳥がいるタイル、陶器、布

今回の写真は、「鳥」をモチーフとしたもの、とくに「双鳥」のものを集めてみました。その理由は、途中で「鳥」に関する記載が出てくるからです。その元々の理由は、、風邪。(>v<)

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(トルコ・イズニックに工房を持つアディル・ジャン・ギュヴェンさんのタイル。素晴しい。このタイルの深み、絵画的世界は何とも言えません。モスクの蝋燭立て、二羽の鳥、キャンドルには蛇がからみつき、トルコの花々が咲き乱れる。青一色の豊穣なる世界。鳥は天国を、蛇は健康を表すとのこと。蛇が良きものである点、東方的な感じがします/「青の魅惑 イラン、トルコ、ウズベキスタンのやきもの」展示作品より)

「風邪はひき始めの二日間が大事」、まさにそれを実感した週末でした。土曜日午後から日曜いっぱいの引きこもり生活。とにかく暖かくして、ひたすら休む。おかげでこじらせず、ほぼ回復。よかった〜。。

よかった、、よね、たしかに。でも、土曜日曜、楽しみにしていたイベントや訪問、すべて行けず(哀)。すごく残念。本来ならば、イベントや会った人たちの話で、今日のブログは情報モリモリ満載のはずでしたが、、何もなし!!(涙)

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(ウズベキスタンの陶芸家アリシェル・ナジロフさんの鳥皿、部分アップ/「青の魅惑」出展作品)

唯一、読めた本が「ユーラシアの神秘思想」(岡田明憲著)。何年も前に買った本、ようやく開いてみると、、風邪の夢うつつの気分に合ったというか、興味深く読めました。

私自身は神秘思想に惹かれるタイプではないのですが、著者岡田明憲さんのこの分野への「入り込み方」、いいなあ。好きで好きで、知りたくて追求したくて、という熱が伝わってきます。情報や商品が渦巻くような日々ですが、年のせいでしょうか、熱のあるモノ、コト、にしか食指が動かないこのごろです。

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(多彩釉画像タイル/イラン北西部/鉄器時代 前8〜7世紀/「ズイヴィエ偉宝」の発見で名高いウルミア湖周辺で出土したと推測される。本来、神殿または王宮の壁面を飾っていた建築材で、世界的にも稀少な作品。表面に描かれた超自然的な図像からは、当時のイラン北西部の宗教的観念の一端が垣間みられる/東博で撮影、解説を引用)

「占いの世界」という章もあります。来年の占いとか、少し気になる時期でもありますよね。

・占いは神秘思想への通路、あるいは神秘思想の応用とも言える
・神託から夢占い〜東西につながる占いの源流に、古代ペルシアのマギ(東方の博士たち〜占星術や夢占いの達人)がいた
・マギは占いに長じていただけでなく、ローマ世界にミトラの密議を伝えたのも彼らである
・このミトラの宗教は弥勒信仰として東にも伝搬する
・マギの占星術が独特の発達をして、そこにカルマの理論を導入して完成された、本場インドの占星術を見てみる
・この本では、占いを通して、日本から中国、インド、イスラム世界、さらにはギリシア・ローマに到るまで、まさにユーラシア的規模でおこなわれた、神秘思想の交流を跡づけていく

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(タシケントの博物館で撮影。建築装飾に用いられた「鳥女」だそうです。ブハラにて出土、6〜7世紀/fragments of architectual decoration image of bird woman,6-7century. varahsha,bukhara region)

ギリシアの神託は、巫女が語るのが普通でしたが、の鳴声や樹の葉のそよぐ音を解釈する仕方もあったそうです。
ローマでも鳥占いが神意をうかがうもの。鳥ト官は最高位の祭司で国政に助言する役割。鳥の飛び方、餌の食べ方で占う鳥占いが、公的なものと認められていたそうです。(餌の食べ方って、、そんなんで大丈夫!?)

その後、占いは中国の陰陽五行、イスラムの夢占い、密教占星術、インドの星学等々、体系づけられて高度に発達。
そして現在の占いブーム。皆さん、占いって信じてますか?
私はオカルトが苦手。何でも占いで語られるのも苦手。でも星座占いを真剣に読むときも。ポジティブな部分を、ちょっとした指針にしてる自分がいます。こうした方がいいと言って欲しいのかなあ。

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(トルコ・イズニックの博物館にて撮影。陶片。鳥と花がいいですね〜)

「ユーラシアの神秘思想」、眼目は「アジアとヨーロッパを合わせたものとしてユーラシアがあるのではなく、アジアとヨーロッパの基盤として、両者の文化が分かれる以前に、ユーラシアが存在していたという事実」という視角です。「人類の原思想」というべきひとつの起源、それを様々な角度から語り起こしている本なのでした。

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(九谷絵付け皿。東博にて撮影。日本の鳥は非対称で余白が効果的。色もスッキリと洗練されていますね)

まだちょっと熱っぽいこともあり、スキッとまとまらない内容で失礼しました。写真を楽しんでくだされば幸いです☆ そして風邪には気をつけてくださいね〜!

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(バングラデシュのカンタ刺繍部分。鳥がかわいい。使い古したサリーなどを再利用して数枚を合わせ刺子のように刺繍を施すもの。アーティストとかではない一般の女性たちが刺したもの。刺繍の細密さだけでなく、デザインや色合いが素晴しいものが多いです)

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(イラク南部の湿原に暮らしていた先住民族「マーシュアラブ」(湿原のアラブ人)の刺繍布部分。カラフルな色の組み合わせ、のびのびとした自由な構図で、鳥や魚、花などを刺繍で表します)

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(東欧の刺繍布。詳細はわかりませんが、ギャラリーで拝見して全体の雰囲気のかわいさに写真を撮らせていただきました)

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(ウズベキスタン・ブハラ、ナディール・ディヴァンベギ・マドラサ。二羽の鳥のモザイクタイル装飾。中央アジアの青のタイル、紺碧の空に映えます。鳥が太陽に向かって飛んでいく構図がスッと馴染む気がします)
by orientlibrary | 2011-12-12 23:46 | 中央ユーラシア暮らしと工芸

常滑、武蔵野、春の景(spring bloomer,Tokoname,Musashino)

1か月たちました。照明の暗さにも慣れてきました。個人的にはハードな節電で通常より35%程度電気使用減。でもホカロンを毎日使用。これってエネルギー的にはどうなんでしょう。ホカロンの製造と流通に必要なエネルギーと電気使用によるエネルギーって??池上彰さんに教えて欲しい。
原発事故も、毎日いろんな情報を見ていても、とても理解できない。ただ、コントロールが難しい状況に陥ったときの凶暴とも言える危険さを、日々、そして日ごとに感じざるを得ません。福島の皆様のご心労、その理不尽さ、本当に申し訳なく、一刻も早く安全にと願うばかりです。

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(10日、桜は満開、月はきれいな三日月でした)

都知事選も、見たくない結果となりそうで、まったく意味がわからない。
百年に一度の金融危機(08年)、千年に一度の天災、自分の人生で経験するとは夢にも思わなかった原発事故とその影響。これまでなら、めげていた、落ち込んで投げ出していたと思う。
でも今は、負けない、という気持ちになっている。報道で知る被災地の人たち、過酷な状況にありながら他を気遣い、助け合って暮らしを取り戻す道を歩こうとしている、その姿に、姿勢を立て直す力を頂きました。励まされた。しっかりやっていこうと思いました。

イスラムアート紀行はもちろん続けていくし、青のタイル、中央アジア、イスラム建築、インドの布、南アジア音楽への偏愛は変わらない。そして、これらにプラスする形で、日本が自分のテーマになってくると思う。原日本ともいえる東北を、もっと知りたいという気持ちが高まっています。

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久々に、愛知県・常滑に行ってきました。3月中旬に行く予定でしたが、3週間延期。
4月の常滑の、圧倒的なのどかさに、やわらかい陽光に、人々の和やかさに、異次元の世界に迷い込んだような不思議な感覚をおぼえました。

それだけ心身が緊張していたということか、と気づきました。所用があり、タイル教室の「さぶ先生」と一緒の常滑行きだったのですが、サブさんも同じ感想でした。
地震後に多くの外国人の方が帰国、その後も続々と帰国。サブさんは静かながら、肚がピシッと座っています。

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(常滑焼き物散歩道近くにある「招き猫」ロード。作家が思い思いのネコを表現)

打ち合わせまでに少し時間があったので、焼き物散歩道を少々散策。たまたま見つけた古い民家風のお店で、昼ご飯をすませることにしました。店には大きな木のテーブルが。いい感じです。

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(店の名物メニュー、穴子干物の茶漬け。!?と思いましたが、穴子干物が上品な味わいで美味でした)

そして、奥にいたにこやかな年配の男性が、「私は毎日ここに来て、煎茶を差し上げているんです」と、なんと煎茶と干菓子でもてなしてくださいました。

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(煎茶を頂きました)

今やすべてを忘れ去りましたが、私もお煎茶を4年くらい習ったことがあり、今でも煎茶というものが好きです。
煎れてくださった煎茶はまさに甘露。二煎めも甘みがあります。お茶碗やお道具も本物の骨董。素晴らしいものです。「毎日鉄瓶でお湯を沸かしてポットに入れて持ってくるんです」。テーブルの一角に道具を並べたご自分のコーナーがあるくらいですが、お店の人ではなくご近所にお住まいなのだそうです。

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(急須は東京空襲で箱の中で酸化したとのこと。銅のような色。左の抹茶系のものはランチのデザート)

しかも、食後を見計らって、別の茶葉(さっぱりしたもの)でまた二煎とお菓子。もちろん、店内のお客さんすべてにおもてなし。
茶葉やお菓子など、必要な費用はけっして少なくないはずです。どうして?とも思いますが、一方でわかる気もしました。

時間的経済的に余裕があったら、人はどのようなことにそれを使うでしょうか。
この男性は、ご自分が愛してやまない煎茶で、人を喜ばせることを選ばれたのだなと思いました。
いろんな遊び方、趣味、人それぞれです。でも、この男性のスタイルには、とても触発されるものがありました。良き出会いを頂きました。
短い時間しかいられませんでしたが、常滑の素敵な思い出になりました。

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(INAXライブミュージアムでは、またまたディープな展示が。「やきものを積んだ街かど〜再利用のデザイン」展)

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4月の武蔵野。美しい花のお寺に行きました。涙雨のような小雨が上がったところで、しっとりした水気を含んだ空気に、木々や花々が生命を輝かせていました。

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(武蔵五日市にて)

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(木瓜)
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(ミツマタ)
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(水仙)

↓ こちらは武蔵五日市の蕎麦屋にて。心も満たされる味と空間です。

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(独活)
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(山菜、茸、野菜の天婦羅)

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のどかな常滑、いつもと変わらぬ常滑に、安心感を覚えました。
被災地を思い、種々自粛の気持ちも大切ですが、通常の暮らしをしていくこと、買物をしたり人と会ったり楽しいことをしたり、元気に暮らしていくことも、同じくらい大切かもしれないと思い始めました。
皆様もどうぞお元気で!!
by orientlibrary | 2011-04-10 22:14 | 日本のいいもの・光景

さくら、さかな、ささやかな、、 (Let Us Cling Together)

震災後3週間、この1週間も静かでした。人出は少なく、照明は暗め、電車は急行少なく、エスカレーターが動いていないところが多い。
みんないろんな思いはあるかもしれないけど、デマメールとか過激な東電バッシングとかは、便乗鬱憤ばらしに思える。その心持ちが貧しく感じて、よけいに寒くなる。
食べ物飲み物の安全性に過敏な反応をしている人も少なくない。どうもシニア層の方が多いような気がするけれど、ふだんから健康志向だからかもしれない。
いずれにしても、こういうときって、その人が出るな、と思う。器の大きさ、肚の据わり方、人情、いろいろ。
今回も、この間、見たこと聞いたことなどを、少し書いてみたいと思います。

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例年より遅めですが、桜も咲き始めました。昨夜、帰り道、何か明るくて見上げたら桜でした。「天罰都知事」が「花見自粛」と言っているようですが、自分なりに見るのでほっといて。

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(4月1日、遊歩道の夜桜)

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(色絵桜樹図透鉢/仁阿弥道八作/19世紀 江戸時代/東京国立博物館にて)

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(色絵桜樹図皿/鍋島/18世紀 江戸時代/春爛漫と咲き誇る桜の富貴な気分を、鍋島焼が発案した見込中央白抜きのアイデアによって図案化した作品/東京国立博物館にて)

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アフガン音楽(ルバーブ、歌唱、トンバク)とインドの笛バンスリのライブ。あったかい雰囲気のなか、たっぷりとアフガン音楽を聴けて、いいライブでした。

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(奏者:ちゃるぱーささん&寺原太郎さん/「投げ銭」は被災地へ。奏者の方々の声高ではないチャリティライブ)

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若者が海外に出ないと言われて久しいですが、4月20日に約1年間の予定でユーラシア大陸自転車横断に旅立つ「CoC」の田澤君、加藤君の壮行会をTさんが企画。

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(見えにくいですが、皿類はリシタン)

しばらくは日本食、とくに生魚が食べられないだろうということで、Tさんによる魚づくしのテーブル。見事に小気味よい食べっぷり、大人はそれをサカナに酒を吞む構図。若いって素晴らしい。

ウズベキスタンのリシタンにある日本語塾でも1週間、子どもたちと交流予定。教育専攻の大学院生である二人、音楽と体育という専門性を生かして、どんな授業や遊びをしてくれるのかなあ。こちらにいても楽しみになってきます。

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(フェルガナのハーブ園。乾いた爽やかな空気がなつかしい)

さらに大きくなって帰ってくるだろう二人を見るのも楽しみ。その頃までに日本も、いろんな意味で立ち直ってるといいな。

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海外のミュージシャンたちが日本にメッセージ。日本びいきだったクイーンのブライアン・メイのメッセージはこちら=Brian May/JAPAN CRUELLY HIT

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(こちらはロジャー・テイラーのメッセージと「手を取り合って」)

YouTubeの「手を取り合って」=

* アップロードした方のコメント:「私はアップロード者です。宮城県牡鹿郡女川町在住です。家財一切 なくなって車で生活しております。復興作業に従事中です。家族は 全員無事でした。皆様の温かい励まし有難う御座います。涙が出て来ます。本当にありがとう御座います」

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ほのぼの系?秘蔵写真大公開!? 「tribal kitty シリーズ/春の花と民族帽子のキティちゃん」

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のびのびした気持ちに!キルギスです。

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(天山山脈、青い空、白い雲、緑の大地、清々しい空気)

何もできないことに落ち込んでいたorientlibrary、「東北の手仕事」、ささやかにスタートしようと思います。別ブログ主体になりますが、こちらでも折々にご案内していきます。Tさん、方向性をありがとう。「できないことを考えるのではなく、できることを考える」、Yさん、気づかせてくれてありがとう。
by orientlibrary | 2011-04-03 00:19 | 社会/文化/人

ラスター彩、青のタイル、紅茶&前菜

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(ラスター彩陶壁/「オリエント幻想」/七代・加藤幸兵衛 作/イラン大使館ファルドーシホール壁面)

静かな週末です。例年ならば春休み、卒入学・新生活等で街がもっとも賑わい、年によっては桜も見頃となり格好の花見週末でもある頃。今年は桜も待機中という感じです。静かな緊張感。
お店も電車も街も照明を落としていて、省エネを考えると元々このくらいでよかったんだろうなあ、落ち着く感じもあるし、と思いつつ、これまで煌煌としていただけに、まだ気持ちがついていかない部分もあります。でも、これは慣れるでしょう。

新聞やテレビ、ラジオは毎日、被災者の方の声をたくさん掲載、紹介しています。「海を見るのも怖い」「夜の寒さがこたえる」「戦争よりもひどい状態だ」。せめてこの寒さなんとかならないものかと天気予報にがっかりし、原発事故とその後の動きには複雑な思いを抱えています。「先は見えないけどみんなで助け合っていきたい」という声や子どもたちの笑顔に、こちらが励ましてもらっています。大震災については、メディアは現場から等身大の目線でしっかり報道してくれているように感じています。

海外の支援の動きもありがたい。facebookにも支援のコミュニティがたくさん生まれ、立ち上げた皆さんはオークションや募金に不眠不休の様子です。その迅速さに驚くと同時に、チャリティや助け合いの精神が根づいている土壌に、背景にある宗教的な価値観を垣間みます。パキスタンの方々の炊き出しの記事などを「ありがとう」に。(こちらのブログとの重複も)。

種々の事柄が中止、延期となっていることもあり、静かな日々ですが、見たもの、きれいなものなど、少し書いてみたいと思います。

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(ラスター彩陶壁/七代・加藤幸兵衛/部分)

イラン大使館ホールに飾られたラスター彩、日本の美的感性とシルクロードの趣きが重なり合い、渋い輝きに見入ります。作者の「七代・加藤幸兵衛」さんについて調べてみると、加藤卓男さんを継いだ方なのですね。以下、幸兵衛窯HPより抜粋させて頂きます。

「幸兵衛窯は、1804年、美濃国市之倉郷にて開窯。江戸城本丸、西御丸へ染付食器を納める御用窯だった。五代幸兵衛は、青磁、金襴手、染付、赤絵、天目など中国陶磁をはじめ、乾山、李朝など幅広い技法を駆使した名品の数々を生み出し、幸兵衛窯の礎を築き上げた。六代加藤卓男は、長年の研究の末、ペルシア陶器や正倉院三彩の技法を復元し、ラスター彩、青釉、三彩、ペルシア色絵など伝統と独創の融合した作品を制作した。現当主である七代加藤幸兵衛は、独自の現代的な作風をはじめ、桃山陶やペルシア陶器といった幅広い作風を展開し活躍。近年は、加藤卓男のペルシア陶技を継承した作品を制作」

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(陶板は十字と八角星の組み合わせ。一見してはわからないのですが、イスラム陶器らしさ、ペルシアの空気を醸し出しています。きりりとした陶の線が見事)

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(玉虫色の光沢。宝石のような、いや宝石よりもむしろ奥深い輝きでは、とタイル好きは思ってしまいます)

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ボーッとしてテレビを見ていたとき、青いタイルが目に入りました。すぐにテレビ画面をカメラで撮りました。

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(聖カトリーナ修道院礼拝堂内部/シナイ半島)

正教会にこんなにきれいなタイルが、、こちらも不勉強で知りませんでしたが、聖カトリーナ修道院は正教会の世界最古の修道院なんですね。以下、wikipediaより部分的に抜粋しました。

「エジプト、シナイ山の麓にある峡谷の河口、シナイ半島に位置する正教会の修道院の名称。修道院は現在も継続して機能する、正教会の世界最古の修道院である。ユネスコの世界遺産に登録されている。現地はユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教の3大宗教から、神聖視されている。800年ごろ、エジプトはムスリムの国であった。修道院が所有し、ムハンマド本人により署名されたものとされる文書によると、修道院がある種の政治的亡命施設として容認されるようになった後、ムハンマドは敵から身を守るため修道院に身を隠したとされる。こうした理由と修道院領内にファーティマ朝のモスクが立てられた為、修道院は長年に渡る一帯のイスラム教支配下でも生き延びることができたのである。このモスクは正しくメッカの方角を向いていないため、現在では使用されていない」

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(20センチくらいはありそうな方形の絵付けタイル。藍青がきれい。正教会のデザインともよく合っています)

正教会の空間やビジュアルは、惹かれるものがあります。東の気配があるからでしょうか。タイルもよく合っていると思います。

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(さぶ先生の急須。注ぎ口が長く持ち手にもなります。イランの紅茶がおいしいです)

タイルのクラスは十字と八角星の成形をして絵柄を考えているところ。時々陶芸も習っていて、先日はインドのブロックプリントのハンコの型押しで「アジア丼」を作りました。

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(イラン紅茶のパッケージ絵柄。青が印象的。鹿とティーポットとリーフを合わせたような感じが。ぼわーっとした背景の輪がイランだなあと思います)

こちら↓は、イエメンに留学予定の(だった、になってしまうのかな)Iさんを送る会にて。トルコ居住経験のあるIさんなので、フレンチのシェフがトルコ料理にチャレンジしてくださったそうです。

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(トルコ料理の前菜とパン)

主菜、デザートまで、とても美味しかったです。イエメンも渡航がきびしい状態になっているようです。今行けなくても、ご縁があればまた行けるよ!いつかアラビア語、教えてね。

落ち着いて、しっかりとしていきたいなと思います。
皆様も、どうぞお大切になさってください。
by orientlibrary | 2011-03-27 18:55 | 日本のタイル、やきもの

ハーブ&ドロシー、ものを選ぶちから (movie:[herb&dorothy])

新しい年となりました。今年もどうぞよろしくおつきあいくださいませ。

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あるドキュメンタリー映画のお話から始めたいと思います。タイトルは、「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」。

数年前の「美しい世界の手仕事プロジェクト」以来、日本にも数多くの「コレクター」がいらっしゃることを知り、その情熱に触れる機会が増えてきました。そして市井のコレクターが長い年月をかけて蒐集されたコレクションの行方にも関心を持つようになりました。

コレクターの方々の子供世代孫世代にとって、思い入れの詰まった膨大なコレクションを引き継いでいくのは大変なことだと思います。博物館や美術館で保管されるのが最も良いのですが、館でも収蔵場所や予算に限界があり、運良く所蔵されても展示機会もそう多くはないでしょう。
遠い国々から日本にやってきた素晴らしい手仕事の数々を見せていただくにつけ、何かいい方法はないかなあと思いを巡らせるのですが、、。

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(公式サイトより)

「ハーブ&ドロシー」のヴォーゲルご夫妻〜ハーブさん(1922年生まれ)、ドロシーさん(1935年生まれ)〜は、ニューヨークに住む稀代の現代アートコレクターです。
現代アートというだけで少し引いてしまう私には、そのコレクターならば「お金持ちで、ちょっとスノッブ」というような先入観がありました。

ところが、このご夫妻は結婚以来住み続けている1LDKのアパート暮らし。ハーブは郵便局員を勤め上げ、ドロシーも図書館司書を定年退職。現在は年金で暮らしています。このお二人の行動がスゴいのです。

「二人は1962年に結婚。アートに関心の高かったハーブは独学で美術を学び、アートには興味がなかったドロシーも実務面でハーブをサポートしながら二人で共にミニマル、コンセプチュアリズムを中心とした現代アートの作品をコレクションしてきた。毎日、いくつもの展覧会に出かけては、アーティストと友人のように交流しながら、新しい作家を精力的に発掘。ドロシーの収入を生活費にあて、ハーブのお給料を全て使って作品を購入する生活を40年にわたって続けた」
「やがてマンハッタンの1LDKのアパートが“楊枝1本の隙もない”ほどとなり、最終的に4000点ものコレクションを築き上げる。1992年、コレクションの全てをアメリカ国立美術館ナショナルギャラリーに寄贈することを決意。1000点余りは同美術館の永久保存に、そして残りの作品群は、アメリカ史上でも最大規模のアート寄贈プロジェクト『ハーバート&ドロシー・ヴォーゲル・コレクション 50×50』として全米50州の美術館に50点ずつ、合計2500点寄贈された。その類まれなるコレクターとしての資質とアートに対する真摯な生き方は全世界で多くのメディアに紹介され、話題を呼んだ」(公式サイト)

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(公式サイトより)

とにかく仲の良い二人。コレクションが生活空間のほとんどを占める(本当に“楊枝1本の隙もない”ほどの空間!)アパートの小さなテーブルに向かい合って慎ましく暮らし、互いを尊敬し、慈しみ、高齢となった今は文字通り手を取り合い支え合い、なお精力的にギャラリーに足を運び、鋭い眼差しで作品を見つめ、作家と温かい交流を続けています。このお二人の様子、会話、笑顔が本当にいいのです。

「二人は狭いアパートに集めた4千数百点ものアートを売ったことがない。アートバブルも暴落も無縁だった。多くの美術館から譲渡の申し込みがあったコレクションを寄贈されたナショナルギャラリーは、“緊急時に二人が作品を売らなくてもいいように”謝礼を支払ったが、夫妻はギャラリーに還元すべくその金でも作品を買ったという」(朝日新聞)

コレクションを選ぶ基準はふたつ。「自分たちのお給料で買える値段であること」、「1LDKのアパートに収まるサイズであること」。地下鉄で持って帰れないものは買わない二人。
作家の内面や作品の変化に迫った膨大なコレクションは、ニューヨークの現代アートの歴史をつなぐ貴重な資料となっているそうです。

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(公式サイトより)

もうひとつの驚きは、この映画の監督が日本女性だということです。
「この現代のおとぎ話に衝撃を受けた佐々木芽生監督はふたりの姿を追ううちに、これは現代アートについての映画ではなく、豊かな人生を考える映画になると確信。ニューヨークでは口コミで感動が感動を呼び、17週のロングランを記録、その後、世界の映画祭で賞賛され大きな注目を集めた」(公式サイト)

「彼らのもとには、それまでに何人もの著名な監督が訪ねていた。「二人はいちども撮影依頼を断ってないそうです。でも『お金ができたらまた来る』と言って、戻ってきた人がいなかった。私はまったくの素人だから、お金を作ってから撮るという発想がなかっただけ」」「制作途中でハーブの健康状態が悪化、助成金や個人の寄付のほか制作費の足りないぶんは自宅を抵当に借り4年かけて完成させた」(朝日新聞)

佐々木監督、素晴らしい!!純粋に好きなことをやり通すハーブとドロシー、そして細やかで大胆な仕事を成し遂げた日本人女性・佐々木さんに大きな大きな拍手を贈りたいです。新年にこの映画と出会えたことに感謝します。

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(ウズベキスタンの刺繍布スザニ。力強い構成と明るさ。今年も元気にいきたいですね!)

自分ではうまく書けないので、長いですが松浦弥太郎
さんのメッセージ(公式サイト)を引用したいと思います。この映画の本質が伝わる骨太のメッセージだと感じました。↓

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「ニューヨークで暮らすには、何が必要ですか?」
ある日の朗読会にて、絵本作家のジェイムズ・スティーブンソンに、こう訊いたことがあります。
すると、「ニューヨークでは、お金が絶対に必要と言う人がたくさんいるけれど、決してそうではない。この街で必要なのは、何よりも友だちを作るちから。友だちを作るちからがあれば、世界中どこに暮らしても、きっとしあわせになれるだろう」と答えてくれました。

友だちを作るちから。
『ハーブ&ドロシー』を観て、僕はこの忘れかけていた言葉を思い出しました。そう、暮らしに大切なのは、何よりも友だちを作るちからだと。
友だちを作るちからとは、よいところを見つけるちからです。ここで言う友だちとは、人だけではなく、動物や植物はもちろんのこと、道具やモノ、自然など、身の回りにあるものすべてです。

よいところを見つけたとき、人は誰でも感動をする。感動すれば、人はそれを隠すことはできません。言葉や表情、行動で、その嬉しさが湧いて出る。湧いて出るものは、言葉で表すことのできない魔法のような、まわりをしあわせにするあたたかい何か。
たとえば、人と出会ったとき、相手のよいところを見つけることができれば、よいところは自分の好きでもあるから、そんな魔法があれこれと作用して、きっとすぐに仲良くなれるでしょう。人間でも動物でも植物でも、コップでもやかんでも、シャツでも帽子でも、毎日、それらのよいところを見つけてあげれば、そのすべては自分にとってのよき友だちになるでしょう。

よいところを見つけるちからとは、ものを選ぶちからでもあります。
現代の情報化社会にて、すでに誰かが選んだもののなかから何かを選ぶのではなく、それこそ自分だけの友だちをつくるように、自分の目で、本質を見極めて、ほんとうによいものを選ぶこと。そのためには、どんなものでも食い入るように、しっかりと見ることが必要であり、よいところの最初の発見者でありたい。そうして友だちへの道はできるのです。

ハーブとドロシーの暮らしは、アーティストとその作品という、友だちとの強いきずなで作られています。
毎日のように、よいところを見つけ、選び、彼らはどんどん友だちを増やしていきます。あるときは喧嘩もするでしょうし、失敗もあるでしょう。そうやって、お互いの成長を分かち合っていく。また、友だちだからこそ、よくないところはきちんと言葉にし、よいところは褒める。あるときは欲張りにもなる。そのかわり一度友だちになったら、自分がされて嫌なことや、裏切ることは決してせず、一生、友だちでいつづける。それがほんとうの友だちです。

幼いころ、初めて子どもたちの集団のなかに入っていったとき、胸をどきどきさせながら、その誰かを選んで、お互いの心を少しずつ開きながら、友だちになっていったわくわくした気分を思い出します。僕はあの頃の友だちを作るちからという魔法を今でも忘れられません。
しあわせで豊かな暮らしとは、お金が必要なのではなく、友だちを作るちからが授けてくれるもの。
『ハーブ&ドロシー』は、ニューヨークで暮らす夫婦の、一生をかけた友だち作りの記録です。
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今年も、タイル、青、陶器、中央アジアの人と暮らしなどについて書いていきたいと思います。
よろしければまたお立ち寄りくださいませ!^^

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(タイル教室、さぶ先生が六角形タイル絵付け&カリグラフィーの試作を制作中。私も今年は多角星と十字の絵付けからスタートです☆)
by orientlibrary | 2011-01-04 23:06 | 美術/音楽/映画

涼しい景色で、暑中お見舞い!☆

暑中お見舞い申し上げます。

日本だけでなく世界のあちこちから「暑い」情報が入ってきます。中央ユーラシアの内陸部は灼熱なのでは、と心配しますが、先日会ったウズベキスタン出身の留学生たちは「ウズベキスタンより日本の方が暑いです」「蒸し暑さはこたえます」と声を揃えていました。
ウズより暑い日本。午後にスコールのような雨も降り、ほとんど熱帯モンスーン♥・・・

見た目だけでも、と思い、少しでも涼しく感じられるような写真を探してみました。まず、色。やはりブルーは涼しげですよね。「グル・エミル」(ウズベキスタン・サマルカンド/1404)です。

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(グル・エミル)

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(泉を表現したかのような水色のタイル。グルエミルについては、以前の記事もご参考にどうぞ。「水のような青。グルエミルのタイル装飾」

ウズベキスタンのフェルガナ盆地、キルギス国境にある陶芸産地リシタンの陶器です。中世から青で有名。当時から「青の通(つう)ならばリシタンへ行け」と言われていたほどだといいます。(以前の記事:「天然釉薬イシクール七変化 魅惑の色の世界」「フェルガナ陶芸の故郷 リシタン・伝統の青」

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(現在のリシタンの絵付け茶碗。水の流れのような青。勢いがあります。ヨーグルトを食べたり薬味を入れたりするのに適したサイズで、夏に活躍します)

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(同じく現在のリシタンの絵付け茶碗。日本人の好きな藍色。小さいサイズで可愛いです。日本酒のお猪口や薬味入れにいいです。アクセサリーなどを入れてもきれいです)

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(ウズベキスタンの住まいは大きくて果樹のなる広い庭があります。こちらは路地からチラッと見えた絵。二重内陸国であり水の少ないウズベキスタン、豊かな水は憧れなんだろうなあと思います。水の面では日本は恵まれていますよね)

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(峠の茶屋で。わき水で飲料を冷やしています。「日本人は何にでもたくさん氷を入れるね。どうして?」と聞かれますが、習慣ですよね、、。乾燥した気候では熱いチャイを飲むとスッとしますが、やはり湿度が冷たさを要求するんでしょうか??)

いきなりインドです。インド・イスラム建築の頂点、タージ・マハル。灼熱の大地に浮かぶように建つ白大理石の廟。赤砂岩の建物の多いインドにあって、際立って涼しげです。

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(朝のタージ・マハル。幾何学的配置の整然とした庭。流れる水。したたる緑。ひととき、混沌からのエスケープ)

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(ジャイプールの朝。静かで空気もきれい。パワー全開の日中を迎える準備をゆっくり、、)

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(聖地ハリドワール。ガート(沐浴場)の夕暮れ。ヒマラヤへの入り口、ガンジスの源流。巡礼の人々であふれかえっています。熱気が立ちこめますが、やはり水は涼しげ。けっしてきれいな水ではありませんが、何か包み込まれるような気持ちになります)

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(リシケシの朝。蕩々と流れるガンガーにマリーゴールドが一輪たゆたう。リシケシはハリドワールからさらに奥へ入ったところにあり、ヨガで有名。ヨガのアーシュラム(道場)がたくさんあります。ヨガマットを持った日本人女子もたくさん訪れています)

なんだかインドに行きたくなってきたなあ。

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話は変わって。

以前、「ザ・コーブ」について少し書きました。その後も何かモヤモヤと気になっていて、コーブ関係のものに目が向きます。

先日は書店で、『イルカを食べちゃダメですか? 科学者の追い込み漁体験記』という新書を買ってしまいました。
ちょっと怪しげなタイトルですが、著者は水産庁職員として映画の舞台となった和歌山県大地町でイルカ追い込み漁を経験。15年にわたり漁師さんたちとつきあってきた人。(全部読んでいませんが)「追い込み漁が叩かれるなら、私は義として立たなくてはならない」との思いがあふれている本だと感じました。
また、現場を見てきた人だけに、臨場感を出すためにデジタル技術による映像処理がされているのではないか(捕殺により海面がことさらに赤く染まるシーンなど。そもそもこの場面自体が10以上年前に撮影されたもののようですが、映画の中では最近の取材のような印象を受けてしまいます)という疑惑も呈しています。

また今日の新聞で、PR会社の社長(ラジオ英会話でおなじみの杉田敏さん)がオピニオン欄に「”異文化”発信の人材育てよ」との意見を寄せています。「ザ・コーブ」の問題点を整理した上で、このようなプロパガンダ映画に、どのように対峙、対応するか、についてPRの視点から具体的な策を提示しています。
「日本ではこうした微妙で感情的な問題について、海外にきちんと外国語で語りかけることのできる人材が育ってこなかった」「今回の騒動を機会に、これまでのコミュニケーション活動の総括をしてみてはどうだろうか」「あんな可愛いイルカを殺して食べるなんて野蛮という情緒に対応できるのは論理しかない」「食文化の多様性を尊重をしよう、をメッセージの中核に、インターネットを使った広報を主眼に置くべきだ」など。

また、「ザ・コーブ」上映までのいきさつ(映画が「反日」であるという理由で上映中止を求める街宣に屈しない覚悟、映画館側の事情や思いなど)が、こちら(渋谷uplink代表のブログ)に詳細にレポートされています。

イルカ漁に限らず、各地独自の文化や習慣は、土地に寄り添って成り立っているもの、深いものだと思います。見解が異なるからといって、理解する努力もなく、単純に切って棄てるやり方に強い違和感を覚えます。
イスラム文化や遊牧文化、少数民族などに対する見方に関しても、このような印象を持つことがあります。「不気味」「遅れている」「怖い」など、、。
しかし、そういう私も好みではないジャンルについては、「嫌い」等、一言で決めつけていることがあります。
情報過多の時代、どうやって知っていくか、なかなかむつかしいですが、、。いろんな人と会い、話をし、現場に立っていければと思います。

長くなり、失礼しました〜★
by orientlibrary | 2010-08-03 16:03 | 中央ユーラシア暮らしと工芸

タイル作り。シャーヒズインダの花模様をお手本に

<タイル絵付け>を習い始めたこと、以前ちょこっと書きました。最初の日から、「とにかく、まず一度作ってみたい。それから本格的に始めたい」とワガママをいう私。S先生は寛容な方なので、おっとりと「いいですよ」と言ってくださいました。
ですので、この進み方はイレギュラーなのですが、2回目にして素焼きのタイルへのトレースまで進みました。次回はいよいよ絵付けです。

作っているのは、「ハフトランギ」(虹色タイル=多色施釉タイル)。出来上がり15㎝×15㎝。絵は「ハタイ」と呼ばれる植物模様です。

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(右に見える青い写真がシャーヒズインダの花模様。右上が私のスケッチ。先生が赤で修正中。手前は習っていることのメモ)

宿題でデザインを考えてくるようにとのことで、参考にするためにタイルの写真集を見ていたのですが、どうも適した構図がなく、結局は自分が撮った写真から選びました。
大好きなシャーヒズインダのモザイクタイルです。イキイキとした花模様が大好きなタイルです。
まずは自分で描いてみました。四分割を繰り返してラインを取ると描きやすいことがわかりました。方眼紙を使えばもっとラクだったと、後で気がつきました。

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(ウズベキスタンのモザイクタイル。センター部分が「イスリミ」(抽象化された植物模様)、周辺が「ハタイ」(自然な植物模様)。ハタイから習い始めています)

タイルが大好きで、長い間イスラムのデザインを親しみを持って見てきましたが、自分で描いてみて、「イスラムデザインって、なんて優れたものなんだろう」と感慨新たです。
たぶん、これからますますこの思いは高まっていくと思います。このあたり、またブログでご紹介できればと思います。

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(リシタンの陶芸家A氏による聖者廟の装飾タイル。センターのイスリミがおおらかで好きです。ハタイも勢いがあって広がりと凝縮力を感じます)

持参したスケッチ、教室で先生が修正してくださいます。これがやはりとっても大きいです。全体の配置、ちょっとした線のズレ、花びらの大きさや方向など、なるほど!ドキドキしながら見ていました。
トレースを繰り返しながら微調整を重ね、最終バージョンをタイルにトレースして、下描きは完成。
先生、どうもありがとうございました。次回の絵付けが、とっても楽しみです!

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(トレース終了。次回は絵付け)

「白金陶芸教室」にて。

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話は変わって。

「ザ・コーブ」という映画を見ました。和歌山県大地町のイルカ漁を描いた映画で2009年公開。2010年アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞をはじめ多くの賞を受賞しましたが、その製作手法などをめぐって物議をかもしています。
今年4月頃から、「反日」「情報によるテロリズム」などとして、上映中止を求める抗議行動もあり、一時は上映中止の映画館が相次ぎました。

新聞などで読んだ範囲では、隠し撮りなどの手法や一方的なイルカ漁への非難に製作者の傲慢さを感じ、上映中止もやむを得ないのかも、、と思っていました。
でも、一度見てみようか、何が問題かまずは見てみようか、と思いました。
映画の内容や製作経緯、製作者、動向、評価など、とても書ききれません。もしもご興味があれば下記をご参照ください。

wikipedia。概要、製作手法、評価、公開をめぐる動きなど
映画「ザ・コーブ」オフィシャルサイト(イントロダクション)
映画「ザ・コーブ」オフィシャルサイト(トップページから賛否両論コメントへ)
ダイビング関係サイトでの議論(RSS)

◆ wikipediaより一部引用してみます。(ただし真実、正確な事実関係は私には判断しかねます)

「撮影は「捕鯨発祥の地」とされ毎年9月にイルカ漁が開始される和歌山県太地町の漁港を中心として殆どが無許可で行われた。映画は一貫した恣意的な編集により太地町のイルカ漁と日本の水産庁や警察を徹底的に悪魔化して描いているため、太地町は世界中のイルカ好きから「アウシュビッツ」と認識されるようになった。しかし、日本では年間20,000頭のイルカが捕獲されており、太地町のある和歌山県では1,623頭(2007年)であり、太地町だけで行われているわけではない」

「太地町漁協の幹部は「イルカ漁への誤解が広がるのは心配だが、上映される以上は正確な理解を求めていきたい」と複雑な心情。ただ、一部団体による映画館への抗議については「主張が違う。(同じように上映中止を求めてはいても)全く別の立場だ」と述べている。また、別の組合員は「漁協は金もなく人もいないから、映画に反論する手段がない。普段通りに生活しているだけなのに…。太地町は力のある映画や団体に揺さぶられている」とのべた」(出所:産経ニュース)

長くなるので簡潔に書きます。映画に対する私の印象は下記です。
* ドキュメンタリー風に仕上げた商業映画(エンタテイメント)。 構成、映像、表現が巧みで、見る者を飽きさせず強く引きつける(ドキュメントと銘打つのが問題では?)
* 情報過激派。自分の主張のみを正義とする非寛容、幼稚さ。そのためには手段を選ばない傲慢さ
*なぜイルカ漁に反対しているか、の論拠は力が抜ける(いろいろ言っているが、要はイルカが可愛いから、好きだから。水銀問題も無理やりな印象)

見る側に相当のリテラシー(理解能力)が求められると思います。今や、映画を見るのも大変です。
この映画だけでなく、「ドキュメンタリー」とされるものの中に、エンタテイメントとの境界があいまいなものがあるように感じます。
見る側、読む側の嗜好や要求(情報に強い刺激とわかりやすさを同時に求める)ゆえなのでしょうか。

一方で、「上映中止運動」も、過激な思想、行動といえるかもしれません。
むしろ、進化し続ける今どきの情報に心身や頭を慣らし、鍛えていく必要があるように思いました。

「ザ・コーブ」、編集の巧みさ、臨場感、スピード感、、まさにある種「アカデミー賞」なのかも。(ドキュメンタリー部門なのが問題。糾弾される対象は被害者です)。単純好みのアメリカの賞ですね。

そういう意味で、エンディングの曲、気になりました。音楽が好きなので、自分だったら選曲に意図を込めるなあと思うし、五感って大事です。映像を見た最後の音楽って、サブリミナル的にも大きいと思うんです。

エンディングの曲は、デビッド・ボウイの「Heroes 」。
「イルカのように泳げたら」という歌詞はあるけど、こじつけっぽい。製作者が「自分たちはヒーローだ」って言いたいのでは?!本音では?(念のため、デビッド・ボウイの歌詞はもっと深いと思います。)

口直しに ☆ 「Heroes (QUEEN with David bowie)」 ☆ (出だしの音量が大きめなのでご注意を。フレディ・マーキュリー追悼コンサートでクイーンと共演。最初のフレーズで「I wish I could swim. Like the dolphins. Like dolphins can swim」と歌っていますけどね、、)


暑い日々ですが、皆さんお元気で!

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(リシタン茶碗。いつか絵付けの茶碗も作りたいな!)
by orientlibrary | 2010-07-19 23:57 | タイルのデザインと技法