イスラムアート紀行

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秋の民芸・工芸見て歩記&イスラーム建築本

百貨店にて、大規模な民藝展、工芸の催事

以前も少し書いていますが、このところ、民芸・工芸的なものに触れる機会が増えてきました。民芸や工芸をテーマとした展覧会、催事、若い世代の工芸のショップ、いずれも人が多いのに驚きます。

(*「民藝」と「民芸」については、展覧会名や書籍での「民藝」使用はそのままに。その他は民芸と記載しました)

日本各地の産地やメーカーが出店しての大規模な「用の美とこころ 民藝展(展示・即売)」(日本橋高島屋(終了)から横浜、京都、大阪高島屋へ巡回)。日本橋に2回行きました。トークイベント開催日だったこともあると思いますが、かなりの人出。トーク会場も満席で、皆さんお話に聞き入っていました。

「高島屋は(民藝運動に賛同し)、昭和9、10年に、彼ら(柳宗悦など)が収集した全国の民藝品の大展覧会を開催。大きな話題を呼びました」「70余年の時を超え、再び大規模な民藝展を開催することになりました」とのこと。特設会場に加え各階でも民藝特集があり、見応えがありました。

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(写真と解説は高島屋プレスリリースより、左上から:瀬戸本業窯(丈夫で飽きがこないシンプルな美しいデザイン。馬の目皿は白州正子も愛用)/倉敷ノッティング(経に木綿糸を張りウールや木綿の色束を結ぶ)/八尾和紙(江戸時代から伝わる伝統工芸。富山の薬売の包装紙や袋から発展)/倉敷手織緞通(い草の産地倉敷で作られていた敷物に柳宗悦が目を留めたことから始まった)/静岡型染(江戸時代に庶民の浴衣の染色技法として発展)/芹沢型角脚バタフライテーブル(松本民藝家具製作))

銀座松屋の「銀座・手仕事直売所」(9月30日まで)。

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(同催事サイトより/「作家、クラフトマン、職人、デザイナー、産地、小規模工場など、ものづくりに一途な各地の作り手が生み出す、今を感じる暮らしの品々。10年経っても暮らしの中で輝いている、そんな「手仕事」を全国各地から選び、作り手が直接ご説明して販売する「直売所」スタイルでご紹介いたします」)

この他、関西の百貨店など各地で暮らしの器や工芸の催事が開催されているようです。活気がありますね〜!


若い感性、器と道具のお店

そして、数年前から各地にオープンしている新しいセンスの民芸や工芸のショップも、とても楽しいです。器が好きで始めたというオーナーたちは若い世代が多く、勉強熱心で、産地や作家さん職人さんときちんと交流している印象(FBやサイトなどから)。次々と魅力的な企画展をおこない、味わいがありつつ日々の暮らしに使いやすい器や道具を、良心的な値段で提供しているように感じます。

ときどき覗かせてもらっている「工藝 器と道具 SML」(東京・目黒)。清新な民芸の動きを感じさせてくれる企画展は、いつも発見があります。若い作家さん・職人さんの作品が、とても魅力的。ここで購入したもの、すべて満足して使っています。在廊の作家さんも気さくに話をしてくれるし、和気あいあいというか、全体が心地いい印象です。

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(SML。企画展開催時にはテーマに合う食事を提供するなどイベントもいろいろ)

なかなか行けないのですが、「工芸喜頓」(東京・世田谷)は、品選びも、それぞれの器の魅力を引き出したディスプレーも、センス抜群。店内空間やオーナーのライフスタイル(食と器など)は、雑誌などでよく紹介されているようです。以前も書きましたが、素朴すぎず、スノッブにならない、際(きわ)のようなセンスは、緊張感を孕みつつ、ほっこりと温かです。

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(工芸喜頓。こちらは2013年の写真)


博物館での展示

さらに、博物館です。日本民藝館(東京・駒場)では、「カンタと刺子 ベンガル地方と東北地方の針仕事」を開催中(11月24日まで)。

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日本民藝館WEBサイトより)

カンタと東北の針仕事、偶然というか、両者ともに以前ご縁があり、素晴らしい手仕事に触れさせていただいたことのあるものでした。

カンタについては、「美しい世界の手仕事プロジェクト」(2008年)の「バングラデシュの宝物」企画展示で、望月真理さんのコレクション(及び真理さん製作のカンタ)の世界に浸りました。また東北の針仕事については、「東北の手仕事」(2011年)にて、コレクター山崎氏の素晴らしい「こぎん刺し」コレクションはじめ、暮らしのなかの手仕事を知ることができました。

民藝館の展示では、カンタのさまざまな表情に触発されました。「カンタとは、旧ベンガル地方で作られた仕事をいいます。中央に蓮の花を、四隅にペーズリーをいれるのを基本とし、生命の樹や花、魚、馬、象、虎、孔雀、蛇などの動植物をはじめ、神様を乗せて練り歩く山車やハサミ、ナッツカッターなど、身近な品々まで生き生きと描かれています」(民藝館HP)。

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(家族連れ、カップル、シニアグループなどで賑わう)

カンタの多様さ、デザインの構図、モチーフの表現の多彩さが新鮮でした。また、白地の余白も印象的でした。「布は使い古しですが数枚重ね、文様の部分は色糸(茜や藍)で刺繍し、地の部分は白糸を埋め尽くした清楚な布です」(岩立フォークテキスタイルミュージアムHP)。


東北地方の刺子展示も多彩でした。そう思いつつ、「東北の手仕事」に提供いただいた「こぎん刺し」コレクションが、本当に圧巻の、通常なかなか見ることのできないコレクションだったことを、再認識しました。こぎん刺しに魅せられたコレクター・山崎氏。惜しげなく見せてくださってありがとうございました!

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(「東北の手仕事」(2011年)、山崎氏コレクションより)

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(「東北の手仕事」(2011年)、山崎氏コレクションより。右下は待合せ場所だった有楽町のビルで、チラッと見せてもらったコレクションに、もうたまらず、その場で広げてしまった面々。警備員さんが何度も来られましたが、「すぐ片付けます!」を3回くらい。その後当然追い出されました)


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また今回、民藝館展示にカンタコレクションを提供している「岩立フォークテキスタイルミュージアム」(東京・自由が丘)では、「パキスタンの民族衣装 沙漠と山岳地帯の手仕事」を開催中(12月20日まで。木金土のみ開館。詳細はHPで)

シンド、パンジャーブ、バローチスターン、北西辺境州(現ハイバル・パフトゥーンフー州)の、婚礼用衣装、被衣、掛布、敷物、壁飾りなど。点数は限定されますが、素晴らしい手仕事が厳選されていました。久々にパキスタンの手工芸に触れ、眼も心も満たされました。


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私家版 『イスラーム建築 その魅力と特質』


建築家・神谷武夫さんの著書、発行書である、私家版 『イスラーム建築 その魅力と特質』。長年、“幻の書”になっていましたが、先日、神谷さんの事務所にうかがい、ゆずっていただくことができました。

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(正方形。布装本の美しい本。内容は「イスラーム建築の名作/イスラームの礼拝空間/材料・構法・装飾/建築種別とその集合体/イスラーム建築の特質」の5章。神谷さん撮影の写真が500点。建築家の撮る写真は見るべきところが示されていて勉強になります)

私のような怠惰でいい加減な人間からすると、神業のような本作りであり、出版です。私家版に至った経緯については、外部の人間が簡単に説明できるものではないので、ご関心のあるかたは、リンク(=神谷武夫とインドの建築ホームページの中の当該ページ)をごらんください。

* 全体の経緯と内容はこちら
* たった1部だけ残ったゲラ刷りをスキャン、両面コピー印刷して布製本、100部限定、そのプロセスなど

私はイスラーム建築を飾るタイルに惹かれたことで、イスラーム建築やかの地の工芸にも触れるようになりました。けれども、日本では日本語で書かれた(日本で出版された)イスラーム関連の書籍は多くはありません。いかに少ないか、下の検索結果をごらんください。

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(参考:一例として、Google「イスラーム建築」検索では、ある図書館の蔵書検索が。状況が垣間見えるのでは。発行年も古い)

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(参考:同じくAmazonで検索。左上→左下→右上→右下の順。深見奈緒子さんのファンなのでご著書はだいたい持っています。が、それ以外は「地球の歩き方」とか世界史の本という選択肢、、)

でも、、本当に魅惑なのです、イスラームの建築や工芸。イスラームの建築について、私にはとても語れないので、神谷さんの訳書『イスラムの建築文化』(アンリ・スチールラン著/神谷武夫訳/1987年/原書房/絶版で入手困難)の解説文、素晴らしい推選文より、その魅力について、抜粋引用させていただきます。

* 「イスラム文化の粋は 建築にあるといってよい。そこには、あらゆる芸術的表現の総合があり、そのようにして実現される空間にこそ、人びとの信仰と知力と感性が凝集しているからだ」(推薦文−板垣雄三氏)

* 「絢爛たるアラベスク模様を張りめぐらした イスラム寺院を訪れた時、まず覚えた虚無感、しかし やがてその背後に隠された、極力 物質性を排除して 無限に複雑な幾何学模様を刻みこんだ豊穣さに圧倒された。一点の瑕瑕も許さぬ整然たる配列に 軽いめまいを覚え、やがて 空間の恐怖ともいうべき感動に打たれた。イスラム世界は 私にとって全く異質の空間体験であった」(推薦文−茂木計一郎氏)

* 「数多いであろうイスラム建築同好の士と同じく、私もその建築のファンであるからだ。それもかなり強烈なマニアであるかも知れないからだ。実はマニアなんて枠を踏み越えて、もう病気みたいなものになっているのかな、なんて恐ろしい自覚だってある。(中略) イスラム建築の病気というのは、スグにミナレットを建てたり、ドームを並べたり、あるいは タイルを装飾的に使ったりという底の浅いモノから、もっと深く ジンジンとするくらいに、建築という形式への想いを 揺り動かしてしまうものまで幅のあるものだ」(< 書評 > 石山修武氏)

こうした書籍が、もっと手に入りやすいかたちで世の中に出ていたら、状況も少し違っていたかもしれません。少しずつ変わっていくといいなと思います。

最後にタイル写真を一葉。
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(ジャディ・ムルク・アカー廟/シャーヒズインダ墓廟群/サマルカンド)
by orientlibrary | 2014-09-28 20:59 | 中央ユーラシア暮らしと工芸

10年めを迎えた”イスラームタイル偏愛紀行”が考える「モザイクタイル」

まだまだ全然、整理ができていません。が、書いてみようと思います。

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(祝ブログ9年。8月末で丸9年。タイルの本と一緒にすごしてきました)

第1の関心は色でした。タイルが好きになり、見ていくうちに、西アジア・中央アジアの青のタイル、なぜ青なのか、産地・地域によってどんな違いがあるのか、知りたくなりました。2011年、「青の魅惑 イラン・トルコ・ウズベキスタンのやきもの」のなかで、実際に青いタイルや陶器をつくっている人(職人、作家)に聞くというアプローチをする機会を得ました。1年ほど見たり聞いたり調べたりの経過のなかで、自分としては得心しました。(ブログには、きちんと書いていないですね、、)

イスラームの集成モザイク

そのあと、ずっと気になっていたのが、イスラームのモザイクタイルのこと。「集成モザイク」「cut-work mosaic」「cut-tile mosaic」などと呼ばれるように、「色別に焼いた単色タイルを模様に合わせてカットし図柄に合わせて集成し貼り込んでパネル化し壁面に貼る」という技法で作られる美しい装飾タイルです。

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(ティムール朝〜シャイバーン朝の集成モザイク。植物を描いて、すごいなあ。)

装飾タイルは、遠目に良し、寄って良し、なのですが、写真をアップにしてみるとまた、その凄みに気づきます。とくに集成モザイクはおそろしく手間のかかる仕事。それを壁面いっぱい、いや建造物を埋め尽くすようにおこなっている。見とれつつ呆然とするくらいです。

集成モザイクは、あまりに手間がかかるため、その後、簡易化する技法が工夫されクエルダ・セカ・タイルなどが登場。今ではむしろ、(イスラームのタイルの中では)オスマン朝の華やかな絵付けタイルなどのほうが有名かもしれません。現在でも、イランやウズベキスタンでは、歴史的建造物の修復などで、昔ながらのモザイク・タイルが生きているようですが、コンピューターのある現代と中世では、やはり違いもあるのではないかと思います。

私の関心は、このような手間のかかる技法が、なぜ生まれたのか、その前(直前)はどのような技法で表現されており、それがどのように変化したのか、いつ頃どこでその変化があったのか、なぜ変化したのか。「何かから集成モザイクへの変容」について知りたいのです。

そのなかには、古代地中海地域で生まれた石やガラスなどの「モザイク」とは関連があるのか、という関心もありました。仮説(実感)としては、「モザイク」と「イスラームの集成モザイク」は、違う経路、違う文脈のものなのではないかと思っています。 (イスラーム以外のモザイク・タイルとモザイクの関係はわかりません。関係があるのかもしれません)

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(集成モザイクなどで飾られた建造物。壁面、天井を覆い尽くし圧巻。青を主体に緑、白など発色も鮮やか。すごいなあ/シャーヒズインダ廟、アフマドヤサヴィー廟など)

日本のモザイクタイル

そうこうしているうちに、もうひとつの方向からモザイクタイルを考えるようになりました。それは日本のモザイクタイルから、です。大正末期から昭和にかけて生産が始まり、水回りの生活改善や住宅需要で沸いた建材としてのタイル。

苦節20年、私は完全にイスラームタイル偏愛。が、昭和のモザイクタイルを見ると、なぜかスッと入ってきたのです。色合いがやさしく、淡く、小さくて、愛おしい感じ。ピースの形も多彩で、組合せでさまざまな模様を描くことができます。昭和世代としては当然目にしていたものですが、記憶が薄いです。いま、レトロなものとして見るから可愛く感じるのかな??

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(多治見のモザイク浪漫館にて様々な日本のモザイク・タイルに出会う。現在、多治見市モザイクタイルミュージアム建設工事中。オープンが楽しみ)

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(日本のタイルについての本、多少持っていました。もう少しあるかな。今回ようやく、ある程度は読みました)

そんなこんなで、最近ようやく気づいたのです。「モザイクタイル」と聞いて思い浮かべるものは人によって違う、ということを。自分にとってはモザイクタイル=あの集成モザイクだったので、いろいろ憤慨もしていたんですが、あ、違うんものなんだと、やっとわかりました。

ローマやビザンチンの石やガラスのモザイク、昭和のモザイクタイル、現代のプロダクツとしての(モザイク)タイル、ガウディのタイル装飾、オブジェ的なタイル・アート、フォトフレームなど雑貨的なモザイクタイル。素材も技法も違う。区別とか定義があるのかどうか、自分でも渾然一体になり、わからなくなり。これに「イスラームの装飾タイルが認知、評価されていない」という以前からの悔しさが混ざり合い、なんだかウツウツとしていました。

勉強するしかない。しばらく、受験生のように?本を読んでいました。読むだけなら早いんですが、書き写して(入力して)いたので、かなり疲れました。日本語の本は一段落。(これまでも読んでいたはずなのに、全然全然頭に入っていなかった。ひどい、、無知でした!)。英語本は1冊に1年かかる。部分的なチェックにします。

イスラームのモザイクは、どのようにして生まれたのだろう

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(スタッコの浮彫り=博物館等で撮った写真です/10世紀・サーマーン朝のサーマーン廟。焼成レンガのみの正方形の廟。多彩な積み方と文様。陰影の美/土色のレンガに青の施釉タイル(〜レンガ)。少し入ることで艶やかさがグッと高まる。青の煌めきが魅惑的/1200年代前半から一気にモザイク・タイルの様々な技法が発展していく。写真はコンヤのスルチャル・マドラサ)

「現時点での、素人である、ひとりのタイル好きの、感じたこと」(今後更新)です。(=専門性はありませんのでご了解ください)

*イスラームの集成モザイクは、土の建築とそれを飾る建築装飾の文脈から生まれたと思う。(古代地中海沿岸地域から発展したモザイクの線上にはないと思う。その理由については、今後随時/*ただし、マグレブとアンダルシアのタイルについては、ペルシアや中央アジアと経緯が違うような気がする)

*かたちになってきたのは、1200年代前半。セルジューク朝(現在のイラン/ホラサーン地方など)、アナトリア・セルジューク朝(現在のトルコ/コンヤやトカットなど)。13世紀中盤から、技法、表現が多様に濃密に熟していく。(なぜ生まれたか推論は今後随時)

*焼成レンガ積みの一部に青の施釉レンガ(タイル)を飾る <施釉による煌めく美しさ> → 銘文など浮彫りの部分を青で施釉する <それまでに成熟していたスタッコや石の彫刻をタイルで表現?> → 無釉(レンガ、タイル)と施釉(レンガ、タイル)を組合せてアラビア文字や幾何学文様を描く <土の装飾文化ならではの表現> → 線が細くなり植物文様も描く <具象を描かないイスラーム美術、工芸。植物文様の発展、アラベスク> → ターコイズ青とコバルト青を交差するなどの表現、白や紫、黒との組合せ <主な色である青、組紐文様など複雑な表現> → カットしたタイルを組合わせて植物などを作り一つのパーツとし、それを組み合わせていく <ムカルナスなど立体的な表現も可能に> → タイルの形が多彩になり施釉される。その組み合わせや複雑なデザインを実現する多彩な技法が工夫される。

*13世紀から15世紀を中心に、ペルシアや中央アジア(イルハーン朝、ティムール朝、サファヴィー朝など)、マグレブ(マリーン朝、ナスル朝など)で、建造物を埋め尽くすほどに多用される。

あれ、暗号みたいな文章ですね。覚え書きということで。これから練っていきます。

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(ミナレットやファサードの一部に青の施釉。目を引く。写真はマゴキアッタリモスク〜ブハラ/施釉タイルをカットして組合せる他、技法がいろいろありそうで詳細が不明。誰かに教えて欲しい/左下は、イルハーン朝のオルジェイトゥ廟ファサード、アーチ上部。廟随所に見られるモザイクタイル萌芽。ただしこちらは14世紀初頭/ティムール朝時代に爆発的に発展した集成モザイク。なんだ、これは!うっとりすぎる。イスリーミの構成がすごい@シャーヒズインダ)

あとひとつ、「イスラームのタイルが認知されていない、理解されていない」「ヨーロッパの後塵を拝したものと思われている。悔しい」と嘆くのは、もうやめておきます。拘泥しない。そのうちに変わってくるでしょ。自分の努力が足りなかったとの思いもありました。が、タイルの種類が違うんだ、ストンと落ちました。違うものなんです、きっと。(このあたりも随時更新)。それぞれということで、淡々とやっていきます。

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(オマケです?!写真もいろいろ整理してました。こういうのを発見。シャーヒズインダです。あくまで想像ですが、左が修復、右がオリジナル?素人なので間違っていたらすいません。よ〜く見ていると、右のすごさがわかる。線が交差するところ、立体感、青い三つ葉(パルメット?)のふっくら感、白色の深み、細部の手抜きのなさ。左も手仕事でこれだけ見ていればすごいと思うはず。けれども右を見ると、薄く見える。匠たちが手をかけること、時間をかけること、その気持ちについても思いが巡ります)

ブログ丸9年すぎました。10年目。ますますイスラームタイル偏愛紀行です。

*相当にマニアックというかニッチな内容で、これは読んでもらえないかな、と思っていました。でも書いておこうと思いました。たくさんの「いいね」をありがとうございますm(_ _)m
by orientlibrary | 2014-09-10 00:16 | タイルのデザインと技法

京都で出会う 伝統工芸(京鹿の子絞)、地蔵盆(タイルと祠)

蒸し暑さのなか、関西へ小旅行。「大阪市立東洋陶磁美術館」「河井寛次郎記念館」など、やきもの関係のお話は次回に。今回は、出会いと発見と再確認?のトピックで巡る大阪・京都編です。

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「みんぱく」でビデオを見る


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「中央・北アジア展示」より。実物大再現や記録は民族学博物館ならでは。左下はジオラマによるウズベキスタンの民家。レンガ〜土塀で囲まれ中庭があり果樹があり縁台があり。さすがによくできています。右下は女性の部屋再現。スザニ、赤ちゃんの揺りかごや糸車など)

まずは、みんぱく詣でから。今回、館内の書籍やビデオで、中央アジア関係、タイル(とくにモザイクタイル)関係の資料があればという期待があり、ビデオを4時間くらい見ました。結果からいうと、タイル関係で見たかった映像が10〜15秒あった。なので行った甲斐はありました。

15秒でも貴重です。イランの職人の映像で、モザイクタイルを作るために、タイルを細密にカットして、複雑な模様を裏返しにして並べていました。メートル単位以上の大きな面積です。ポイントは下にデザイン図が敷かれていたこと。知りたかったのは、そこだったのです。15秒でも重要なことでした。

中央アジア(〜北アジア)のビデオ、工芸はタゲスタン、音楽はトゥバが中心。タゲスタンのソ連時代(あるいは、その名残のある)工場でのフェルト作りが、なんだかリアルで臨場感がありました。ビデオにウズベキスタン関係がほとんどないのが不思議。

やはり映像は情報量が多く、一見して伝わります。装飾タイルやイスラーム建築、思う存分に映像が見たいけれど、、今の時代、YouTubeを探した方が早くて確実なのかも。以前ご紹介した、「University of Pennsylvania Museum」の記録映像(すごい!!)など、もう一度しっかり見てみます。その意味でも、いい経験になりました!


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京鹿の子絞との出会い


河井寛次郎記念館で見た雑誌で、岡崎の「京都国立近代美術館」にも河井作品コレクションが多数あると知り、翌日9時半に行ってみることにしました。

10点ほどの展示でしたが、大物もあり満足。せっかくなので、特別展「うるしの近代」も。こちらも展示点数が多く、京都漆芸の歴史と革新を感じることができました、、のですが、、見ているうちに、ものすごい疲労感が立ち上がってきて、何度も会場内の椅子に座って一息。

館内は静かで休める場所もあったので、しばらくボーッとしていましたが、予定では、その後に「細見美術館」「楽美術館」「清水三年坂美術館」と回るつもり。土砂降りの雨もあがったし、時間も限られるし、と、とにかく外に。細見美術館へと歩き始めました。が、ダメ。目の前の建物にフラフラと。「みやこめっせ 京都市勧業館」でした。

レストランで休みました。蒸し暑さ、雨と暑さが交互にくる天候、冷房、睡眠不足などがこたえていたのかも。温かい蕎麦で次第に復活。せっかくなので館内を見てみることにします。地下に「京都伝統産業ふれあい館」というスペースを発見。入ってみると、、、出会ったのです。「京鹿の子絞」に。実演と説明をなさっていた伝統工芸士(意匠部門、下絵図案考案と制作)の後藤和弘さんに。

「京鹿の子絞」、聞いたことはありますが詳しくは知りませんし、実物をじっくり見るのも初めて、職人さんからお話を聞くのももちろん初めて。けれども、すぐに引き込まれていきました。

京鹿の子絞、、図案を起こし、紙に描き、金槌のような道具を使って模様通りに小さな穴を開けていく。青花(あおばな)から抽出した液を用いて、刷毛で穴から布に模様を写す。色がついた小さな部分を50種類にものぼる様々な技法で、ひとつひとつ手作業で括り、染める。括りを解いたときに、立体的な模様が連続する布が姿を現す。行程ごとに分業。高度な技能を持つ技術者同士のつながりから生み出される作品は、足し算以上の技となって現れるといいます。

● 京鹿の子絞の特徴、作り方、魅力=京鹿の子絞振興協同組合のHPより

● 京鹿の子絞振興協同組合HPの「技法」を見ると、「下絵には青花等を用いること」とありります。

青花はツユクサの栽培変種。下絵に青花を使った場合、お湯につけると下書きの青は消える。大事ですよね。化学的な製品もありますが、時間が経つと消えてしまうものもあり、やはり青花でないとダメなのだそうです。

この「昔から京友禅や加賀友禅、絞りなどの下絵に使われてきた」という青花について詳細に説明のあるサイトがありました!!

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(青花のシルが凝縮して染み込んだ和紙。水をたらして左の特製刷毛で穴に刷り込む)

産地は草津。朝摘んだ手摘みの花を、その日のうちに手揉みし数度にわたりしっかりと漉して「シル」を作る。シルを薄い和紙に刷毛などで何度も何度も染み込ませては乾かす作業を何日も繰りかえすそうです。この青に惹かれました!

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(特製道具と細かい穴片。写された模様)

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(年代物の型紙。茶色く硬いですが、これ紙です。和紙に柿渋、そしてロウを塗るのだとか。大正元年、昭和二年などの型紙。いまも模様が生きているようにイキイキしています。美しい!!!!)

青花に続き、驚いたのは、後藤さんの先代であるお父さんの穴開け技法。なんと、火のついた線香で穴をあけていらっしゃったのだそうです。そのほうが曲線がきれいに出るということのようなのですが、線香であのキリッとした円が生まれるなんて。美しく精緻な型紙のために、そのような技法を考え、時間をかけて集中して日々作業されていた姿勢を思うと、頭が下がります。

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(細かい!しっかり括られているので、広げるとグンと伸びる。きれいな斜め45度の角度。緻密でありながら手仕事の温かみ。右の鳥と花も細かい!白がクッキリ。穴を開けるのも、括るのも、染めるのも、すべての行程で熟練の技がないとできない境地ですね!!)

美しいものに触れさせていただいて、どうもありがとうございました!

この後、「ふれあい館」内の図書館をチェック。かなりの充実度!(みんぱく以上?)。例えばタイルの書籍=INAXブックレットのシリーズ、TOTO(タイルの美)、さらに「ペルシアの伝統技術」まで。世界の芸術〜美術全集も揃っている!ただ、洋書が非常に少ないことと、全集などは古書の趣きであることを前提に、利用の仕方によるかなと思いました。全体をちゃんと見ていないのですが、京都関係、京都工芸関係は多数の本があったように思います。岡崎の散策途中に、資料調べ、読書に立ち寄るのに良さそうです。

さらに、友禅型染めの体験にハマり、気がつくともう美術館に行くどころじゃなかった。でも全然後悔していません。本当に良かった!いい時間でした。ありがとうございました。


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「タイルとホコラとツーリズム 」


急いで、中京区のギャラリーで開催されていた<タイル関係の展示イベント&トーク>に走ります。ふふ、タイル関係のイベントですよ!あるんですよ^^ タイル、イベントがあるんです♪「タイルとホコラとツーリズム 」展

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(「京都の街角を歩いた際、不意に地蔵菩薩や大日如来などを奉ったホコラを目にすることがあります。それらの多くはコンクリートや石詰みの基礎の上に木造の社を持つものなどですが、そのしつらえにタイルづくりを取り入れたものもしばしば見受けられます。今も街角に残るホコラには、それらが地域に受け継がれ、奉られてきた信仰の対象である事を伺い知る事が出来ます。また、しばしば目にするタイルづくりのホコラには、それらが受け継がれるにあたり、今日的な都市の様相を取り入れてきた歴史や変遷に思いを馳せるとともに、タイルという建材の持つ清潔さとホコラの持つ神聖さが無縁ではないだろう事を想像させます」)

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(お洒落なカフェの2階にギャラリーが。京都の街角にある地蔵祠を写真と造形で再現。たしかにタイル祠もけっこう多いですね。お供えもあり。特製MAPとオリジナルの「ご詠歌」がすごい!)

トークには「タバコ屋とタイルの会」の主要メンバーの皆さんも登場。会場は満員御礼。(地蔵祠がメインテーマですが)タイルと名のつくイベントが満員^^ すばらし!

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(祠周辺で採集されたタイルのカケラによる演出装飾。タイル研究の中村裕太さんによるもの。こういう発想は私にはできない。動きがあって面白いですね。タイルが軽やか。右上は大人気の和製マジョリカタイル風活用祠の再現)

自分が知りたいテーマを追いかける、現場を歩き、聞き、話す。記録し、創り、そして表し、外に向けて開く。そのマジさ、邁進感。同時に、楽しく見せる、人を巻込んでいく軽やかさや遊び感覚がいいなと思いました。

(イスラームのタイルについて、ここにいろいろ書いていたけど消去しました。自分のできることを少しずつやるのみ!!喜怒哀楽に流されて、それを忘れてしまう。いかんです!反省です!)

ちょっと疲れたけど、行って良かった、関西旅。次は、河井寛次郎さんゆかりの山陰、あるいはやきもののメッカ北九州。行きたい。
by orientlibrary | 2014-08-24 21:13 | 日本のいいもの・光景

中央アジアバス停/フンフルトゥ/古武雄/火の誓い/夏俳句

重厚なセルジュークの装飾タイルが続きました。今回は小さな話題をいくつか。夏休み気分で。

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ついに「SOVIET BUS STOP」


「中央アジアのバス停留所」、これもまた、えらくマニアックなテーマでした。中央アジアを旅行していると、道沿いにポツポツ、不思議な小さな建物があることに気づきます。なんだろう。どうもバス停らしいけれど、地元の人はそれほど関心をはらっているようにもみえない。でも、その手作り感、愛らしさ、奇妙さ、存在感、おもしろさ。誰かバス停の写真集を作ってくれないものかと、長い間思っていました。

そんな奇特な人いないよな、、それがいたんです!中央アジアバス停に強烈にハマってしまった人が。クラウドファンディングで写真集プロジェクトを実施、完売!タイトルは「SOVIET BUS STOP」。出たー!

中央アジア各所にあるということは、ソ連時代のものだろうと想像していました。バス停作り、競争意識があったのか、作りながら楽しかったのかどうか、それはわからない。でも、とにかく、ここまでやるか状態のものもあります。写真を引用するわけにいかないので、ご興味ある方、クリックで飛んでみてください。魅せてくれますよ。again! → http://herwigphoto.com/bs/


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南シベリアからの風  HuunHuurTu 来日公演


南シベリア・トゥバ共和国の生んだ世界的ホーメイグループ「HYH-XYPTY(または HuunHuurTu)フンフルトゥ」、フジロック・フェスティバルのための来日。1回のみのホール公演に行くことができました。生の音楽との出会いに感謝です。

来日公演のWEBサイトより抜粋=「トゥバ人に最も愛され、尊敬されるホーメイグループ。ソ連邦崩壊後間もなく結成され、伝統の中に新しい音楽の要素を折り込んだ洗練されたスタイルが大きな話題に。長らくトゥバ民族とその周辺地域のみで伝えられていた伝統歌唱ホーメイを、世界に知らしめ、発展させた。驚異的なテクニックと懐かしさあふれるメロディーによるオリジナルなアンサンブル」。

オーディエンスもノリノリで3回のアンコール。それに応えてくれたHuunHuurTu。アンコールのラストは、寺田亮平さん(トゥバ音楽演奏家。「中央アジア人3」参照)推選の「チュラー・ホール」でした。「ある男が風に吹かれながら馬と一緒に旅し、ある土地で暮らし始めた。その美しい土地で相棒のチュラー・ホールと競馬に勝ち、美しい恋人から隠れて泣いた」。YouTubeで聴いていたこともあって思い入れがあり、これをラストで聴かせてくれたことに感激!


Huun Huur Tu - Chiraa-Khoor





声そのもののゆたかさ、声の重なりから生み出される透明な音世界、声や楽器による自然の描写、イギルやドシュプールなどシンプルな楽器が織りなす豊穣。4人それぞれが高い演奏技術と歌唱力を持ちつつ、個性をユニットとしてのハーモニーに昇華している。その素晴らしさに浸りました。


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豪快で技法さまざま 魅力の古武雄


「古武雄 やきもの王国九州から 江戸陶磁のモダニズム」展@町田市立博物館へ。九州国立博物館(「古武雄 まぼろしの九州のやきもの 江戸のモダニズム」、愛知県陶磁美術館(「桃山・江戸の華やぎ 古唐津・古武雄」)などと、北上してきた展覧会のようです。チラシの豪快な陶味に惹かれて、猛暑のなか、町田に行ってきました。

佐賀県立九州陶磁文化館開催の「古武雄 江戸のモダニズム」のチラシ。クリックで画像

それにしても、古唐津なら聞いたことがありますが、古武雄とは?

*(古武雄を)分からないのも当然と言えば当然なのです。この「古武雄」という名称は近年生まれたものだからです。「古武雄」は、かつては「二彩唐津」、「武雄唐津」、「弓野」、「二川」などと呼ばれていました。(九州国立博物館HP)

* 江戸時代前期(17世紀前半)から19世紀にかけて武雄地域で「古武雄」というやきものが誕生しました。生き物のように躍動する松、今にも飛び立とうとする鶴、釉を掛け流しただけの力強い文様・・・器をキャンバスに、様々な技法を用いて、大胆な文様を絵画のごとく描いたこれらの陶器は、現在、その魅力と重要性が再評価されています。(
愛知県陶磁美術館HP)

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(鉄絵緑彩松樹文大平鉢 江戸時代・17世紀前半 肥前・武雄/九州国立博物館HP)

* 古武雄は、多彩な文様表現に魅力があります。古武雄の作品で基本的におこなわれる装飾技法の基本は、褐色の胎土の上を白く塗ることに大きな進歩がありました。この白いキャンパスを得られたことにより褐色の胎土という、絵付けにはある意味で言えば不利な条件を克服し、新たな文様表現の土台を得ました。そして、そこに緑や褐色で絵を描いたり、緑や褐色の釉をかけ流して文様にしたり、スタンプで文様を押し、その部分に白い土を埋める象嵌、白い土を刷毛で打ち付ける文様などなど多彩な文様が生み出されました。このような多彩な文様こそ「古武雄」の見所です。(
愛知県陶磁美術館HP)

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(緑釉唐花唐草文五耳壺 江戸時代・17世紀中頃 肥前・武雄/九州国立博物館HP)

* 江戸時代のさまざまな遺跡が調査された結果、公家も武士も、大名も庶民も「古武雄」を愛用していたことがわかってきました。(町田市HP)

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(展覧会図録より/刷毛目打ち刷毛目白泥〜刷毛や筆を用いた白化粧の文様・象嵌〜埋め込まれた白土の模様・鉄絵緑彩〜緑と褐色の絵付け文様)

江戸時代には、参勤交代で江戸でのつきあいが必要な日本各地の有力者たちの「宴会需要」があったそうです。しかし磁器はまだまだ高価。そこで古武雄の大皿が活躍したのだとか。絵柄も作風も大胆で奔放。多彩な技法に触れることもでき、行った甲斐がありました。


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偉大な設計者


新聞の読書欄、(はずれることが多くて)あまり見なくなりました。が、今朝、『白熱講義 これからの日本に都市計画は必要ですか』についての隈研吾氏の評(朝日新聞8月10日付)を読んでいるうちに、昨日読んだ河井寛次郎さんの文章が浮かんできました。

『火の誓い』(河井寛次郎/講談社文芸文庫)の第一話「部落の総体」(昭和19年7月)。

「自分はいつも部落に這入る前に、その部落全体の組合せについて驚くべき事を見せられる。その部落を見上げたり見下ろしたりする位置にあればあるだけ、この組合せの魔術にかけられる。森に囲まれた平野の村は這入って見なければ解らないが、これはこれで、思わぬ処で、思わぬ素晴らしさに出喰わして驚かされる事がある。いずれにしても、此等の村と家と家との地形に応ずる巧妙な配置については、見ても見ても見つくす事が出来ない。自分はいつも誰がこんな素晴らしい大きな構図を設計したのかと聞きたくなる」

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(福井県池田町)

「家と家とはーどうしてこんな美しい間隔と均衡を保って隣り合わされたのか。相隔たる甲と丁とはどうしてこんな美しい比率で隔離されたのか。瓦と草屋根を誰がこうもたくみに配分したのか。それぞれの家の持つ力を、時には複雑極まるでこぼこの丘地や山の傾斜面に、誰が一体こんなに見事に配置し組み合わせたのか。自分はいつもこの偉大な設計者の前に立って驚かない訳にはゆかない」

「どんな農家でもーどんなにみすぼらしくってもーこれは真当の住居だという気がする。安心するに足る家だという気がする。喜んで生命を託するに足る気がする。永遠な住居だという気がする。これこそ日本の姿だという気がする」

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(越中和紙の桂樹舍/富山県八尾)

この文章からちょうど70年後出版の、『これからの日本に都市計画は必要ですか』(蓑原敬、藤村龍至、響庭伸、姥浦道生ほか。大御所蓑原敬氏と70年代生まれの若手による論議の記録)。本書は日本の都市計画のつまらなさとその理由を明かしているといいます。

「一言でいえば、日本的縦割りが、本来諸分野を串刺しすべき都市計画をつまらないものにし、機能不全に陥れていたのである。様々な縦割りのひどさに唖然とした。(中略)実際の計画は道路団子とか公園団子などのジューシーで利権だっぷりの団子に委ねられていたのが、戦後日本の寒い姿だった」

天候のせいか今ひとつ調子が悪く読書の日とした昨日、河井さん著書(『火の誓い』『蝶が飛ぶ 葉っぱが飛ぶ』)の気迫ある文章、凛とした姿勢の強さが滲みました。

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日本の自然や工芸について読んでいると、昔は当たり前だった普通の光景の、普通だからこそ輝く姿が愛おしく思えてきます。十七音でその情緒をうたう俳句、夏の情景、昔日の景を選びました。

  金魚売りの声昔は涼しかりし  正宗白鳥
  うちの子でない子がいてる昼寝覚め   桂米朝

  
  セルの袖煙草の箱の軽さあり  波多野爽波
  ワイシャツは白くサイダー溢るゝ卓  三島由紀夫(中等科時代か)
  

 
 口開けて金魚のやうな浴衣の子   三吉みどり
  
  夕顔やろじそれぞれの物がたり   小沢昭一

  
  バリカンに無口となって雲の峰  辻憲

  

  心太足遊ばせて食べにけり   佐藤ゆき子
  
  たつぷりとたゆたふ蚊帳の中たるみ  瀧井孝作
 

  湯上りや世界の夏の先走り  平賀源内   
  美しき緑はしれり夏料理  星野立子    
  麦の穂を描きて白き団扇かな  後藤夜半  
  稲づまや浪もてゆへる秋津しま  与謝蕪村
  うつくしや雲一つなき土用空  小林一茶  

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(江戸東京たてもの園&多治見の光景)

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(瀬戸焼きの生産の場や道具を展示している瀬戸蔵/瀬戸市)

夏生まれだからかもしれませんが、夏だけは、昔の夏が好きです。青空とプールだけの、あっけらかんとした夏が。
by orientlibrary | 2014-08-10 21:30 | 日本のいいもの・光景

スルチャル・マドラサ(コンヤ)、草創期のモザイクタイル

アナトリアのセルジューク朝時代の装飾タイル。コンヤのスルチャル・マドラサ(1242年/THE SIRCALI MADRASA IN KONYA)です。

コンヤへのタイル旅、どのモスクもマドラサも圧巻で、熱狂と感動の連続、至福の時間でした。なので、どこが一番とは言えないのですが、スルチャル・マドラサのタイルには本当に惹かれました。修復があまりされておらず、いにしえの姿のままに出会えたこと、そしてタイルのある場所が屋外(イーワーン=中庭に向けて開いた前方開放式の小ホール)であり、遺跡のような感覚でタイルを味わえたこともあるかもしれせん。(ここもまた誰もおらず、タイル友二人と3人で熱狂)

1242年建造のスルチャル神学校、トルコのセルジューク朝タイルの中でも初期に属すと思います。1242年に、この素晴らしいモザイクタイルが壁面を覆い尽くしていた。タイルの歴史を考えると、なんとも興味深く、その現場に立ってタイルを見られたことは感涙でした。

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以前ご紹介したセルジュークタイル史の詳細な専門書=『TILES / TREASURES OF ANATOLIAN SOIL/ TILES OF THE SELJUK AND BEYLIK PERIODS』では、スルチャル神学校は写真含めて10ページ。かなりのページを使っており、やはりセルジュークのタイル史の中でも重要であるようです。ざっと読んでみたのですが、タイルの模様の詳細な解説が多く、スルチャルならではの特長や他との比較、歴史的な位置づけなどは、今ひとつピンときませんでした。英語力の問題が大きいと思います。残念。なので、今回はあまり書ける内容がないのです。写真中心です。


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(エントランスのイーワーン。2階建て)


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(エントランスイーワーンのくっきりとしたムカルナス)


スルチャル・マドラサは、1242年にベドレッディン・ムスリフによってイスラム法学校として創設されました。メインのイーワーンのアーチのタイルの銘文には建築家の名前が記されています。


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(メインイーワーンの壁面装飾タイル。当時の優れた職人たちの卓越した仕事のおかげで、幾度ものダメージにも何とか崩壊せず現存している、とのこと。トルコ中で最も優れたタイルの建造物とも。模様は後の時代ほど複雑ではないけれど、カリグラフィー、植物模様、幾何学模様、どれも完成した美しさ。色の組合せ。バランス。強さ。圧巻。現在は茶色になっているけれどモルタルの白地を想像、さらにくっきりとしてくると思う)


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(メインイーワーン、ミヒラーブ形のムカルナス。1242年にこのようなムカルナスのタイル装飾があったなんて。驚きました)


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(小さなミヒラーブ形の中。ターコイズ青、コバルト青、紫、黒、そしてベースのモルタルの白も効果的)


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(主役はこの2色ですね)


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(モザイクタイルのはじまりを感じさせる。古雅の趣き、端正な美。カリグラフィーや組紐模様。このデザインが見たかった!コバルト青とターコイズ青の組合せが力強い。感涙)


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(植物模様、青の円がポイント。角の処理も施釉タイル)


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(日干しレンガ、焼成レンガ、施釉の浮彫り、バンナーイ(施釉と無釉レンガの組み合わせ)、そして施釉のタイルをカットして集成する集成モザイクタイルへ。なんと手間と時間のかかることを。だからこそ美しい。このあたりは、今後じっくりとリサーチ)


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(カリグラフィー、イスラームの装飾タイルならではの美。点ひとつ取っても、バランスが考え尽くされているそうです。美と感性に幾何学的な土台があるのかなと感じます。パルメット模様も、しっかりカットされてくっきりとした模様の列を構成)


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これまでずっと自分の好きなタイルだけを見てきました。それ以外に興味もわかなかったし、日本ではタイルの情報自体が少なかった。それが今では、ネットやfacebookで日常的に世界各地のタイル情報、イスラム建築情報に接することができます。少しずつでも毎日見ていると、発見があり、楽しく、勉強になります。ありがたい。

そしてなんだか、日本でもタイルが動いているように感じます。タイルに関する話題に触れる機会が俄然増えてきました。以前紹介した日本のタイル愛好者のfacebookページ。ますます盛り上がってきています。近代建築の中のタイル、街角のタイル、商店や地蔵祠のタイルなど、いろんな視点、いろんなタイルがあるのですね。発見があります。また、多治見に開館予定の「モザイク・ミュージアム」がらみの話題もあり、楽しみです。

そんなこんなで、日本でのタイル情報、検索などもするようになったのですが、、これがなあ、、

日本で「タイル」というとき、イスラームのタイルが出てくることが非常に少ない(過小評価という以前に認知されていない)、タイルの歴史に誤解がある(ヨーロッパ近代からのスタートと思われている)など、以前からしつこく書いていますが、このことも一層感じるようになりました。

((( ここに、いろいろと残念な事例を書いていたけど、消去! 自分のことをやっていくのみ )))

つまり=イスラームのタイルは歴史であり過去であり、現在の産業と結びつかない、だから何らかの媒体を通しての話題にのることが少ないのかと思う昨今です。ハイ。報道などを通じてのイメージの問題もありますしね。

それを前提にして、では何をするか。そんなことを考え始めています。愚痴だけではダメなんでですね。きっと。
by orientlibrary | 2014-07-16 23:44 | トルコのタイルと陶器

柳宗悦が選ばなかったもの、インドTarabooksの本づくり、そしてモザイクタイル

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(スルチャル・マドラサ/コンヤ)

セルジュークの装飾タイル、そしてモザイクタイルへの道、少しずつ進めています。でも、連続だと、ブログの見た目にも、気持ち的にもちょっと重そうなので、今回は軽めの話題をいくつか。

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中央アジア積み&盛りコレクション


まずは、「中央アジア積み&盛りコレクション」。Facebookのページで、流れで始まった特集。以前から、面白いなあと思っていたんですよね、バザールなどで見かける、てんこ盛りみたいな、とことんやる積み上げ方。各地での採集投稿もいただき、楽しいです。

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(キッチリの「トルクメン積み」はアートの域/缶にまで及ぶ「トルクメ積み」/各所で見られる「ウズ積み」、クルト(チーズの一種)も積みます/トルコのバザール、こだわりの「トルコ積み」。とことん/総菜もすごい、「ウズ盛り」ラッシュ/ニンジンサラダの「ウズ盛り」)


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青の陶器とタイル、好き


青のfacebookも続いています。1年半かけて、「いいね」=400。とくに宣伝してはいないので自然に。青好き、タイル好きの方の存在を感じられて(これまで、なかなか実感が持てなかったので)、心強い気持ちになります。

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(青facebookより、いくつか//ティラカリ・マドラサのモザイクタイル〜サマルカンド/中国風図柄のフランス製ファイアンス花入れ。19世紀後半〜20世紀前半。ブハラのシトライ・モヒ・ホサ宮殿に展示されていた。中国の模様のフランスの錫釉陶磁器がブハラに。献上品だと思うが興味深い/ウズベキスタン、リシタン、ウスマノフ工房間の絵付けタイル。この写真をずっと見ていて、あらためて自分はタイルが好きなのだと気づいた。おおらかなタイルの世界/トルコの骨董屋で購入したキュタヘヤの青い小壷。調味料入れのようだ。タイルだけでなく陶磁器、青のテキスタイルなども時々アップしています)


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柳宗悦が選ばなかったもの


たった4日間の展示会、「柳宗悦が選ばなかったもの VOL3 茶わん 1900—1970」(倉日用品商店 企画展)@べにや民芸店(東京港区南青山/7月1日まで)。

「日本の雑器の7割を生産しながら、民藝という視点では必ずしも光が当たらなかった瀬戸や有田の茶わん。しかし、明治以降全国の家庭に、食卓に、旅館に使われ続けているそれらには窯屋の主人が頭をひねって生み出した、様々なデザインが施されていた。伝統の文様をベースにしつつも次第に珍奇になっていく、誰も記録していなかった「ふつうの飯茶碗」のデザインを、明治から戦後まで一挙公開!」

とても面白かったです。しかも全品即売。しかも1個数百円が大半、最高でも1000円ほどという値段。古いものの値段は私にはわかりませんが、見る人が見たら、かなりの値段がつくものもあるのでは。へたウマイラスト系のもの、昭和モダン系のものなど、お宝もありそう。倉日用品商店Facebookには「さすがに初日はプロに類する方が素早く「特にいいもの」を買っていかれまして、目利きの仕事の鮮やかさを目の当たりにした次第です」とありました。

本業ではないのですが、流れとご縁で、陶器の仕入れと販売をさせていただいた経験、少々あります。ひとつずつすべてが違う手作り品の梱包や値段つけは、素人には大変な作業でした。(とくに中央アジアからは、物流が大変すぎました。値段も前例がないので難しかった)。今回の茶碗は、脆くはないですが、やはり一つ一つのパッキングは手間だと思います。倉日用品商店さんのある京都から持ってきて、開梱して並べる、青山の老舗民芸品店のギャラリーで。思わず、数百円×個数で、かけ算してしまいました。

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(冊子が作成販売されていたので購入。「柳宗悦は、なぜ瀬戸と有田の雑器を選ばなかったのか」の考察、すべての出品茶わんの画像、解説付き。貴重な資料!/べにやギャラリーの様子/下左:初期の茶碗は模様で埋められていることに価値があると考えられたのか、染付印判での全面彩色が流行したのだそうです。その後、ハンコを全面に押す手間より手描きのほうがスピードが出たのか、理由は不明ですが突然姿を消したのだとか/小津映画に出てきそうな小ぶりな茶碗たち/下右:購入品。チャイ茶碗的なぽったりしたものと湯呑み。白地に絵付けをやはり選ぶ傾向。さっそく使っていますが、適度に重くていい感じ。もっと欲しい!)

京都西陣の堀川商店街にある「倉日用品商店」、荒物などを扱い、コーヒーも飲める。なんだか面白そう!今度行ってみよう。三井美術館の明治工芸展で興味津々の幕末、明治の工芸を展示している「清水三年坂美術館」も!&facebookのタイルの会で知った、すてきな京都のタイルも見たい。大好きな河井寛次郎も。


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インドTarabooksのゆかいな本づくり


「インドTarabooksのゆかいな本づくり」スライドトーク、というイベントがありました。案内人は矢萩多聞さん(装丁家) 。

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(以上3点、http://kokyuu.org/tara/?cat=13 より)

「手漉きの紙に、手刷りのシルクスクリーン、手製本で本を綴じ、なにもかも手づくりで絵本をつくっているインドの出版社Tarabooks。彼らの絵本に魅せられ、南インド・チェンナイの印刷工房へ見学にいった矢萩多聞が、現地の写真をたっぷりおみせつつ、彼らのゆかいな本づくりについてお話しします。ぼくはこの出版社に出版の原点、明るい未来を感じています。本好きはもちろん、多くの日本人にこのすばらしい出版社、美しい絵本のことを知ってもらいたいです」

素晴らしい絵本たちを画像で紹介できないのが残念ですが、リンク先に写真がたくさんあります。矢萩さんのHPは、詳細でわかりやすいです。ぜひ、ゆっくりとごらんください。

● Tarabooks とは  (1994年から美しい絵本を数多くつくり、
世界中の本好きたちを魅力しつづける、奇跡の出版社だ。本文用紙は手漉き紙。印刷はすべてシルクスクリーンで刷られている。造本は手製本。通し番号がふられ、工芸品のように美しい絵本たちはまるで宝物のようだ。絵本の挿絵の多くは、インド各地の少数民族たちが描いたもの、、など詳細な説明が。写真も、Tarabooksのオフィスや職人さんたち、制作行程など!)

● ニュース (「Drawing from the city」(街を描く)
作者は西インド、ラジャスターンの門付け芸人を夫にもつテージュベハム。
彼女がペンと紙で書きつづった自伝的絵本。ペンでかかれた世界は、絵の教育をうけた絵描きにはぜったいにかけないような
生き生きとした線にあふれています。ほとんど絵の描いたことのない人、絵本なんて作ったことのない人の絵で
こんな大判の絵本を作ってしまったTarabooksはすごいと思います。
まさに「誰もがもっている宝物を引き出す」仕事/インドから本が届きました!、、など)

● Tarabooks

矢萩多聞さん。矢萩さんと村山和之さんのトークイベント『「A.R.ラフマーンを語る」vol.3 イスラームとラフマーン』で、ラフマーンの音楽に出会いました。このときも矢萩さんは、ラフマーンを訪ねたときのことを、楽しそうに話してくれました。

出会って、好きになって、気になって、調べて、ある日出かけて行く、話を聞く、ますます好きになる。それを分かちたい、紹介したい。そんな自然なテンションや温かい感情が伝わります。

かといって、Tarabooksの代理店になってビジネスを、ということでもなく(すでに日本でもいくつかの代理店がありブックフェアなどにも出ています)、淡々と熱く、できることをする、そんな姿勢に共感しました。

たまたまなのかもしれませんが、倉日用品商店さんも、矢萩多聞さんも、あまり商売っ気がない感じ。でも、熱を感じます。そして行動しています。できることをしています。派手でなくても、大規模ではなくても。費用的にマイナスにはならないように工夫して、他のことでがんばって補いながら、気持ちのいい人たちと出会い、熱を持って思いをシェアしていく、自分も楽しみながら。それがいいのではないかと思うこのごろです。そういうふうに自分もなりたい。

矢萩さんは、20年くらい前からお名前を知っていました。パソコンでネットを見始めた頃、インドでの暮らしを描いた「メールマガジン」を読んでいました。どうも若い人のようだなとは思っていましたが、その頃はなんと10代半ばだったようです。14歳でドロップアウトして、インドで一人暮らし、街や村で生活の中の美を学んでいたのです。なので、20年くらい経っても、まだ34歳くらい。インドや日本の、心に響くものを、これからも伝えて欲しいなと思います。


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モザイクタイルへのみち


タイルについて、ずっと知りたかったこと。大きなテーマであった「なぜ青なのか」は、少し得心できました。もう一つのテーマ、「モザイクタイル(集成モザイク)は、いつ頃、なぜ、どのような背景の中で生まれたのか」。

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(集成モザイク的な要素/アフマドヤサヴィー廟)

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(圧倒的な集成モザイク/シャーヒズインダ墓廟)

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(ブハラの古いモスク。1400年代か?本物の凄みと包容力。素晴らしい)

そこに向かって歩いています。セルジュークのタイルの中に、大きなものを感じています。
by orientlibrary | 2014-07-01 00:03 | 日本のいいもの・光景

レンガとタイルの美 インジェ・ミナーレ・マドラサ

アナトリアのセルジューク朝、コンヤの装飾タイルと建造物。更新は、まだ「クバダバード宮殿」のタイルのみ。今後アップしたいのは、、

*「カラタイ・マドラサ」(セルジュークを象徴するようなモザイクタイルが圧巻。「クバダバード宮殿」のタイルや陶器が展示されている博物館でもある)
*「スルチャル・マドラサ」(屋外で剥離や損傷もかなりあるけれど、カリグラフィーから幾何学模様まで、最も惹かれた多彩なタイル装飾が魅惑)
*「サーヒブ・アタ廟」(濃いターコイズ青、タイル、多彩な装飾が素晴らしい)
*「エシェレフオール・モスク」(圧巻のミヒラーブ、言葉に形容しがたい。コンヤ郊外のベイシェヒール=クバダバード宮殿のあった場所=にある)
*「アラアッディン・モスク」(ミヒラーブは見られなかったけれど棺やミナレットの青を確認)

など、もう、どうしよう!という圧倒的なセルジュークのタイルたちなのです。困ってばかりもいられないので、今回は「インジェ・ミナーレ・マドラサ(THE INCE MINARE MADRASA)」を、写真中心にて。(現場ではひたすら熱中しており、調べたのは後のこと。写真と文章が必ずしも呼応していないかもしれませんが、全体の雰囲気でお願いします)

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インジェ・ミナーレ・マドラサ、創建は1264〜68年。セルジューク朝の大臣サーヒブ・アタ・ファーレッディン・アリ(サーヒブ・アタ廟のアタさんですね)により、ハディース(ムハンマドの言行録)を教えるために創設されたそうです。インジェ・ミナーレとは「細い尖塔」の意味。

設計はケリュック・ビン・アブドラー。19世紀末まで神学校として機能していましたが、1956年に博物館として開館。セルジューク朝、カラマン候国、オスマン帝国時代に作られた工芸品も展示されています。

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イスラムタイル好きの私、トルコというとタイル、イスラムという連想になるのですが、地中海〜アナトリアあたりは歴史、宗教、文化、すべてが重層的であり、キリスト教、東ローマ帝国、石造建築など、さまざまな表情が織り込まれているように見えてきます。

インジェ・ミナーレ・マドラサは「セルジューク朝の石工芸術の傑作」とも言われており、ファサードは、地中海的な植物文様、幾何学模様、カリグラフィー(「ヤシンとフェティフ」の文字)が彫り込まれています。タイル好きも見入るボリュームと精緻さです。

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一方、ミナレットはレンガ造の中のターコイズブルーのタイルが目を引きます。バルコニーの部分は半ピラミッド形で12の角があり、ターコイズ青のラインが垂直に走ります。ジグザグ模様はターコイズ青とセルジュークの紫で。青と紫とのコンビネーションは、遠目にも鮮やか。青空の下でイキイキした旋律を奏でているかのようです。

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建物に入ると、中庭、サロン、教室、神学生たちのための小さな部屋があります。ドームのあるホールはむしろレンガの印象が強く、タイルはレンガを美しく見せるためにあるかのようです。茶色と青は、強く美しく、響き合うんですよね。最強の組合せ!

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タイルは、カラタイ・マドラサに見られる三角形を組み合わせた天井への持ち上がり部分にラインのみ。が、ラインの中にはモザイクでパルメットのような模様が黒で描かれています。

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ドームは青と紫の組合せ。模様はジグザグと菱形をベースとしたもの。専門書には「キリムのデザインと共通点がある」とも。

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また、ミヒラーブ形の窓の上部などに幾何学模様、そしてカリグラフィーと植物模様の組合せのタイルが。各所でデザインが異なり、リズムがあります。どれも、とてもキレイで、見とれます。

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インジェ・ミナーレは、日本からのツアーでコンヤに行くコースにも入っているようです。ツアーのコンヤでは、旋回で有名なスーフィー教団「メブラーナ」の博物館がメインで、プラス、こちらのマドラサ。有名な観光地に比べてサラッと通りがちなようです。

元々、日本であまり馴染みのない装飾タイル、その中でもセルジュークの青と黒のタイルは、残念ながら地味なのかも。イスタンブールの華やかな絵付けタイルに人気が集まるのは理解できます。でも、セルジュークのタイル、最高です!私はそう思います。圧巻。圧倒的なのに、愛おしい。1200年代の工人たち、その匠に惹かれます。

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展覧会など、少々。

魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」(新国立美術館):この分野、まったくわからないけれど、「バレエ・リュス  踊る歓び、生きる歓び」という映画の後で展示を見たので、展示展開についていけました。工芸品としての衣装という視点では世界各地には、より驚愕の手仕事が多数あるけれど、舞台総合芸術として見るとテーマや表現として斬新なコスチュームだと思いました。中央アジアテイストのものが少しあり、やはりそのあたりには惹かれた。映像等で補足しながら見るのがよいかも。バレエ・リュス(ロシア・バレエ)のダンサーたち、重厚で軽やかで芸術的!(入場料1500円、図録3500円、、5000円時代ですか。国立なのだからもう少し抑えた料金にできないのでしょうか。上野の東博、常設はたしか600円くらいですが、超見応えありですしね、、)

超絶技巧!明治工芸の粋」(三井記念美術館/7月13日まで):明治工芸すごし!その精緻さ、チマチマしているのではなく勢いがあると感じます。このジャンル、もっと見たりスタディしたい。明治、日本のタイルや建築も含めて、勉強したい。

フランス印象派の陶磁器 1866-1886―ジャポニスムの成熟―」(汐留ミュージアム/6月22日まで):19世紀後半のフランスが憧れた東洋や日本の美術が色濃く反映されたテーブルウエアや陶芸作品。どちらかというと苦手な分野だけど、陶芸ということで視野を広くと思って見学。滲み出るフランス流のアレンジが興味深い。

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タイル。さまざまなタイルやタイルを愛する人や、タイルのデザインや研究に、最近、リアルでもネットでも、不思議と出会うんですよね。びっくりです。この流れは、どうなっていくのかな。
by orientlibrary | 2014-06-21 23:59 | トルコのタイルと陶器

セルジュークの八角星とクロス、クバダバード宮殿のタイル世界

アナトリア・セルジューク朝、コンヤのタイルについてアップしたいと思いつつ、ずっと「資料がない」と困っていました。が、資料ありました。なんと、本棚と資料ファイルに。ありましたどころじゃない、ずっしり重く内容濃く、これ以上ないほどに完璧な資料。もう〜、何してるんでしょう〜〜!(汗) 

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(『The Art of the Islamic Tile』 =セルジュークようやく読了、でもまだまだわからないと思っていたら、、/『TILES / TREASURES OF ANATOLIAN SOIL/ TILES OF THE SELJUK AND BEYLIK PERIODS』=400ページ以上すべてセルジューク朝&ベイリク時代のアナトリア・タイルの本!歴史、図像、製法、成分までびっしり。大喜びするも、読むのに要する時間を想像して引いた、、でもザッとでも!!/『CERAMICS FROM ISLAMIC LANDS』は陶磁器メインだけど関わりもあり/「イスラム建築における陶製タイル」=著者はギュニョル・オネイ。コピー元は『装飾タイル研究』という専門誌だった記憶。トルコの研究家によるメソポタミアから16世紀頃までのタイル史。50ページ超。とくに11世紀からのイラン、トルキスタン、アナトリアというタイルの主要舞台に詳しい)

「イスラム建築における陶製タイル」、読んだのは一度や二度じゃないはず。でも覚えてない。そんな自分を認識し、何度でも読むしかないです。そして『TILES / TREASURES OF ANATOLIAN SOIL』に圧倒され、どこから手をつけようと、、建造物のタイルに行く前に、発掘のすばらしいタイルを、と思います。クバダバード宮殿(1236年)の星形と十字形のタイル!!

これらのタイルが展示されているのは、カラタイ・マドラサ(コンヤ、1251年創設)。陶器とクバダバード宮殿出土品を展示する博物館にもなっています。圧巻のモザイクタイル装飾は次の機会にしっかりご紹介することにして、今回は「イスラム建築における陶製タイル」の文章(及び要旨)を引用しつつ、画像とともにお送りします。

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(カラタイ・マドラサ、The Karatay madrasah/セルジューク朝時代のタイル装飾が圧巻。19世紀末まで神学校として使用。1955年「陶器博物館」として開館/ドキドキして入って行くと、、)

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(カラタイ・マドラサ入口、いきなりこんなタイルを発見。クラクラ、、オリジナルの色、ターコイズやコバルト青も透明感があり惹かれるが、濃紫がまた美しい。セルジュークならでは!)

 「イスラム建築における陶製タイル」より。以下…後同様/ 宮殿の装飾に用いられた一群のタイルは、宗教的な建造物とは異なり、完全な形のまま今日まで残っているものはない。宮殿のタイル装飾については発掘調査を通じてのみ、知ることができる。

 宮殿のタイルは、宗教的な建造物に使われていたものとは、多くの点で異なっている。第1に、形状が異なる。宮殿で好まれたタイル装飾は、いわゆる星形と十字形の組合せである。端から端まで23センチの星形のタイルが、十字形のつなぎタイルとともに用いられている。

 第2に、タイルの種類、または施工の技法が異なっている。最も一般的に用いられた種類は、下絵付けタイルである。ラスタータイルはあまり一般的ではない。

 第3には、タイルの装飾が異なる。これはクバダバードの収集品によって、明らかである。

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(クバダバード蒐集品展示室。星形と十字形!こんなにたくさん集まった状態で見るのは初めて!しかも絵付けの素晴らしさに目眩がしそう。なのに、光がガラスに反射して見にくいし、写真が撮れない!どうがんばっても撮れない。こんなすごいタイルを前に、、残念無念でした)

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(気持ちだけ、反射がなかったら、、、)

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(この色、この模様。右はコンヤのシンボルでもある有名な双頭の鷲、セルジュークの紋章)

 コンヤの南西、ベイシュヒル湖岸のクバダバード宮殿で行われた発掘調査によって、セルジューク朝時代で最も注目に値するタイル装飾が明らかになった。

 クバダバード宮殿は、1236年に完成。セルジューク朝のスルタン、アラエッディン・ケイクバドの夏の別荘として用いられた。タイルのほとんどは、非常に興味深く、人間や動物の、革新的な絵柄で装飾されている。(*Kubadabad Palace was a complex of summer residences built for sultan Kayqubad ruler of the Sultanate of Rum. )

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(『TILES / TREASURES OF ANATOLIAN SOIL』を撮影/クバダバード宮殿址、コンヤ近郊/発掘の様子/タイル、イキイキしている。きれいに撮れていて羨ましい/成分分析から、窯、タイルすべての模様の解説が。すごい本!)

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(こんな宮殿だったんじゃないか、という想像図面。カケラたちにも狂喜!)

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(カケラのアップ。熱狂。この色、この照り、この模様、この土、、、。イスタンブル在住のタイル友二人と私以外、誰もいないマドラサ。もうタイルと陶器に浸りきり、、)

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 人物像としては、召使いとともに宮殿の高官が描かれている。人物像のほかに、スフィンクス、サイレーン、双頭の鷲、孔雀、生命の樹のまわりの一対の鳥、一対の竜などの魔術的な象徴動物が、タイルを飾っている。一連の実在動物も描かれている。この中では、狩猟動物や狩猟風景が強調されている。猟犬、狼、キツネ、野ウサギ、野山羊、カモシカ、野生ロバ、クマ、馬、ライオン、ヒョウ、鷹、ハヤブサなどが、飛び跳ねたり疾走する姿が優美な動きで表現されている。

 ザクロ、またはケシの枝が、地模様を形づくり、一般的には中央のモチーフを囲んでいる。絵柄は十字形タイルで仕上げられている。

 壁の上段は、普通、魔術的な動物の描かれたタイルで占められ、魔術的な世界や宮殿の高官を表現している。一方、実在する動物は下段に集中している。

 星形タイルでは、文様は通常無色透明の釉薬の下に、ダークブルー、紫、トルコブルー、黒、暗緑色で描かれている。つなぎ十字タイルは、トルコブルーの地に黒いアラベスク模様用が描かれている。素地土は、かすかに黄色味をおび、きめ粗く、くだけやすい。

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あ〜、素晴らしい。憧れの八角星とクロスのタイル、大好きな青。コンヤでの幸せなタイル時間に感謝!


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始まる。日本での、タイル・モザイクの、新しい物語。


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さて!タイル、モザイク、日本でも何かが始まるかもしれません。じつは、若干、始まっております!^^

試行錯誤は覚悟の上で、ささやかに、でも情熱とワクワクする気持ちを満載に、先日、「タモガク」がスタートしました。初期メンバー4名、もうテンションがどんどん上がってます。

ところで、タモガクとは!?泣く子も喜ぶ、「日本装飾タイル・モザイク学会」なのです!すごいでしょ。言ったもん勝ち、というより、本当にタイルとモザイクを学びたい、楽しみたい。だから学会。

当面、タイルやモザイクへの熱い思いを心ゆくまで語り合いながら、展開を考えていきます。当ブログでも、少しずつご紹介していきますね。
by orientlibrary | 2014-06-11 22:12 | トルコのタイルと陶器

圧巻コンヤ、セルジュークのタイル、大急ぎアップ編

更新少なく、お立ち寄りいただいている皆様、ごめんなさい!大急ぎで、セルジュークタイルをいくつかご紹介。今回はザクザク編、、近いうちに記事にします!


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(The Karatai madrasah/アナトリアのセルジューク朝の首都だったコンヤ、歴史的建造物は街の中心地に点在。ルーム・セルジューク朝時代を代表する傑作カラタイ・マドラサは1251年創設。19世紀末まで神学校として使用されていた。圧巻のモザイクタイル)


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(THE INCE MINARE MUSEUM/インジェ ミナーレ神学校 (1267年))


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(THE SIRÇALI MEDRESE/セルジュークのタイル、どの建物のタイルも圧巻だったが、とくにスルチャル神学校(1242年)のタイルには魅了された。技術は年代を重ねるごとに右肩上がりに高まるものではない、それを見せつけられたセルジュークタイルの旅だった)


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(Esrefoglu Mosque, Beysehir/エシェレフオール・モスク(1296〜1299)、ベイシェヒール=コンヤ近郊。ベイシェヒールには、カラタイマドラサに展示されている素晴らしいクロスと八角星のタイル群が壁面を覆っていた「Kubadabad Palace」(夏の宮殿)があった。セルジュークのタイルが花開いた地域)
by orientlibrary | 2014-05-19 01:53 | トルコのタイルと陶器

春の中央アジア文化祭

あまりに長いご無沙汰、、すいません!!!セルジュークのタイルでテンション上がりつつ、なんだかんだと時間が経ち、もう青葉の季節になりました。いやもう、ほんとに冷汗です。今後は、ちょっとペースを上げていきたいと思います!さっそく、スタートします〜m(_ _)m。今回は、軽いトピックス。次回からタイル、行きます!

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<パキスタンフェスティバル>

まず、パキスタンのポップ(と書いていいのかな、ジャンルがわかりません)シンガー、COKE STUDIOのファンにはおなじみのZeb(Zebunnisa Bangash)さん、Arieb Azharさんがバンドとともに来日、「Pakistan Japan Friendship Festival」(上野公園、4月26、27日)にて、数ステージを披露しました。

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(Zebさんの伸びやかな明るいヴォーカル、Azharさんの物語を感じさせる深い声、素晴らしいフルートはミカール・ハサン・バンドのレギュラー・フルート奏者Ahsan Papuさんだそうです)

昨年の熱狂のカワーリとは、また性格が違いますが、パキスタンポップスの魅力、レベルの高さを垣間見ることができました。30分の屋外ステージだけでは残念。コンサート会場でしっかり聴きたいという声が多かったです。また、いい音楽を聴かせてもらって書くのもなんですが、、時間が押したりスケジュールがわかりにくかったり、イベント自体の告知が広まっていなかった気がする(当日朝知りました)今回のイベントの運営が残念と思ってしまいました。なかなかない機会ですし、ファンも多いのですから、、来年またよろしくお願いします!待ってます。


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「春の中央アジア文化祭2014 〜工芸と人とものがたり、中央アジアをめぐる旅を西早稲田で〜」(4月18〜20日)

「中央アジアに魅せられた仲間が集い、その文化、工芸、芸能を、来場者と分かち合う試み。会場は昭和の一軒家。コレクションアイテム、暮らしで用いられてきた布や道具、進行形でものづくりが進んでいるものまで、展示紹介。トーク、音楽ライブも」という趣旨と概要です。

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今回、活動や情報やコレクションをシェアする中央アジア熱中人は、「美しきアトラスの世界(東京農工大学ウズベキスタンプロジェクト)」「カザフ刺繍のお店・ケステ屋(北方アジア文化交流センターしゃがぁ)」「草原の赤い絨毯 トルクメン族(triBe)」「ものがたりの部屋(イラン絵本、サラーム・サラーム)」「ワークショップ「アトラスでつくる お月見うさぎ」(高橋ゆり)」「コンサート&トーク「トゥバ共和国の伝統音楽とホーメイ」(寺田亮平)」の皆さん。

3日間、中央アジアを愛する、関心を持つ、ご縁のある、年代や出身もさまざまな、たくさんの方々がご来場。なごやかでディープな時間と空間になりました。必要があれば「交流タイム」を作ろうと思っていましたが、そんな必要なし。各所で自然に熱い語りの輪が。

簡単ではありますが、写真で少々ご紹介(今回は写真をあまり撮っていなくて、、適当な写真がなく、、失礼します)。

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(会場は西早稲田学生街、レトロな建築が建ち並ぶ路地の中にある昭和の一軒家。趣き最高ですが、周囲のご迷惑にならないよう、その点は気を使いました/玄関ホール、受付にはお客様歓迎のタオルを持つウズじいちゃん人形、お客様が集まるシンボルであるティーポットが描かれたウズの絵付けタイル、ホールはウズのバランジャやスザニ、アトラスなどで飾りました)


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(ウズベキスタン部屋/プロジェクトの紹介および、色鮮やかなさまざまなアトラスの布とアトラス商品の展示販売/トーク「養蚕交流とアトラス」川端良子/日本でのコンテスト入賞作品を現地で製作、現在ウズでも人気商品になっている捻り香合、テディベアなどを展示紹介。常に女性が集まっているコーナーでした。トークはプロジェクトのこと、養蚕のことなど、専門的かつ具体的でわかりやすく、聞き入りました。プロジェクトでは、現在、ヒバのイチャンカラにアンテナショップを準備中!)


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(カザフ部屋/カザフ人が長きに渡り日常生活の中で用いてきた刺繍布や手織り紐の展示、刺繍実演/トーク「カザフ女性の手仕事 ーつくり、つたえる、母心ー」廣田千恵子/大きく色鮮やかな刺繍布で注目を集めたカザフコーナー。かぎ針を使う刺繍の実演ではドスドスッという大きな音が。大胆さが魅力!トークも現地で暮らした人ならではの臨場感と現地への愛情にあふれていました。廣田さんのこれからの展開が楽しみです!/台の掛け布に使っているウズのアンティークスザニ、、いいですね〜、、)


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(トルクメン部屋/村田清、田井みず、橘コレクションを中心に、道具として織られたトルクメン絨毯〜敷物、袋物、暖簾、テントベルト等〜を展示。絨緞織実演や解説も/トーク「優雅なる野生人」/濃く熱い空気が充満していた真っ赤なトルクメ部屋。ディープな絨緞ファン、織物ファンが集まり、歴史から織の構造やテクニックまで深い語り合い。素晴らしいです/乙姫語りをイメージした衣装を床の間に。森薫さん歓迎万全の構えでしたが来場叶わず、、忙しい方だから仕方ないです、、)


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(イラン絵本部屋/1960年代より絵本が多く作られるようになったイラン。作り手たちは、革命や戦争など時代の荒波に揉まれながらも、豊かな感性と確かな技術を武器に、絵本を作ってきました。革命前のものから新しいものまで、ふだん目にする機会の少ないイラン絵本の紹介。古更紗を使ったカードホルダー等の展示も/皆さん熱心に絵本や小さなかわいいものをごらんになっていました/朗読と演奏「ペルシャ語の物語を楽しもう」朗読:愛甲恵子(ペルシャ語絵本翻訳家)、ゲスト:蔡怜雄(トンバク、ダフ、ダイェレ奏者)/朗読会はペルシアらしい雅な雰囲気に包まれていました。&奥にある青い大壷=あのトルコのお壷様。まるで100年前からここにいるような風情で鎮座、さすがの貫禄)


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(2階では、縮緬のお顔とお耳に綸子とアトラスシルクを纏う「お月見うさぎ」づくり。アトラスを使い手作りした名古屋帯や数寄屋袋の展示紹介も/高橋さんの温かい雰囲気が和の空間と合って居心地良い!いろんな人が2階に集まってきて、日だまりのなかでのんびり。高橋さんは毎日異なる着物と帯の組み合わせで、とってもステキでした/プライバシーの観点から、了解を取った方以外、お顔のアップのある写真掲載をなるべく避けており、写真が限定されます。残念)


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(上段右:トゥバの伝統楽器、イギルやドシュプルールを用いてのトゥバの伝統的な歌と演奏。トゥバの基本的な情報や旅の記録などの紹介も。初めてトゥバ音楽に触れるかたも多かったようですが、心を揺さぶる音世界に会場が一体となっていました。&楽器好きが多く音楽談義も盛り上がってました/会場ではヒバの帽子が人気。被る人によって雰囲気が変わるのが面白い。来場者の中には中央アジア各国からの留学生、現在日本で働いている中央アジア出身者も。そして日本から中央アジアに留学するという学生やその経験者も訪れ、多彩でした)


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(受付=民家なので靴箱の台ですが鮮やかなアトラスを掛けて雰囲気を/イラン部屋に行く角には現代イラン作家の装飾タイル。イラン部屋は4畳半で和風な作りですがディスプレーの工夫が魅せました/中央アジア各地直送のお茶も販売。味の違いを入れると20種類くらいあり、スタッフも全部は飲みきれない。ウズ直送のドライフルーツやナッツも/チョイホナと名づけたカフェ空間でなごみます)


無事に終了して何より。いろんな人の笑顔に出会い、満たされました。ありがとうございました。


*** ブログ等でのご紹介 ***
中央アジア文化祭のこと その3:まさに「文化祭」でありました。(salamx2の雑談)
春の中央アジア文化祭初日(My Favorite Rugs and Kilims)


*** ラブコ〜〜〜ル ***
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(『乙嫁語り』の森薫さん「マンガ大賞2014」受賞!おめでとうございます。当初より「森薫さんを文化祭に呼ぼう」が内部スローガン。熱いラブコールをお送りしつつ(勝手に)お待ちしていましたが、、イメージを持てただけでも楽しかったです)


そんなわけで、トピック編終了。皆さん、大型連休、爽やかな青葉の季節を存分にお楽しみくださいね!
by orientlibrary | 2014-04-27 23:40 | 日々のこと