イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

カテゴリ:東南アジア/極東( 4 )

街角から聖地まで 東南アジア 祈りの景

先回の少女特集のとき、ネパールの女の子たちが路地の祠にお供えをしている写真を載せました。あらためて写真を見てみると、表情こそ見えませんが、このような行為が日々の時間に溶け込んでいることを感じます。

人が神様といる景、祈りの景。ふと気がついてアルバムを見直してみると、その系統の私の写真のほとんどはアジアのものでした。イスラム圏では、宗教施設にはかなり行くのですが、祈る人の姿を撮ってはいけないと聞いているので、祈りの写真は残念ながら、まったくありません。

e0063212_033033.gif

●アジアのなかでも圧倒的に多いのは、タミルナードゥ州などインドの南部です。 (写真↑は、トリヴァンドラム・バドバナーマスワミ寺院・1789〜・ケーララ様式とタミル様式の結合。男性は上半身裸で布一枚をまとう。ヒンドゥー教徒以外は入れないので中の様子はわかりませんが、壁面は漆喰彫刻で神々が乱舞しています)

南インドは、本当に神様の国。写真の大半はヒンドゥー寺院や聖地、祈る人、修行者、巡礼、祭りになりました。

e0063212_051929.gif●ヒンドゥー寺院は、装飾が考えられないくらいに過剰です。イスラムの優雅・精緻・繊細の美の世界とは180度違います。本来は私の好みではないはず。

●でも好みを超えて納得するものがあります。この地にはこの装飾がいいのだ、と。神様への思いがあふれんばかりにみなぎっている、そんな豊穣感は旅人の私をも幸福にします

●毎日のようにおこなわれている神を喜ばせる祭り、巡礼、沐浴、多様なお供えもの、寺院の門前商店街のキュートな神様グッズの数々、、ほんとうに神様はアイドルなんだと思います。

(写真←は、南インド・海の聖地。カーニャクマリなど有名な聖地は朝日礼拝から夕日まで、六本木ヒルズ並みの人出?で驚きました)



e0063212_061735.gif

ネパールも広場から路地まで、神様がいたる所にいて、地域の暮らしに溶け込んでいるようでした。子どもたちが祈る姿もごく自然です。姿が恐ろしい神様も多いのですが、人びとは親しみと敬意をもって接しているように見えました。(↑ 写真はカトマンズ)


e0063212_06362.gif

カンボジアでは多くの僧侶を見ました。袈裟のオレンジ色が、アンコール遺跡などの時をへた石の赤茶色に映えます。敬虔に祈り、とびきりの微笑を浮かべる人々、、かの地の過酷な現代史を思うと、少し複雑な気持ちになりました。(↑ 写真はシェムリアップ)


e0063212_072680.gif

インドネシアの中部ジャワ、ボルブドゥールやプランバナンなどが有名ですが、私は山岳寺院遺跡のスクやチェトに強い印象を持ちました。スク寺院の石像はポリネシアの巨石文化との関連があると言われているそうです。ヒンドゥーの寺院なのですが、雲をも見下ろす寺院には人影もなく、どの時代、どの場所にいるのか、トランスするような感覚に襲われます。(↑ 写真はスク寺院)

●神に最高のものを捧げようとする宗教建築、美術、音楽などに惹かれます。そして同時に、ふだんの暮らしのなかの祈りの景もまた、旅行者の心を捉えます。今回は、またしてもサクサクと駆け足になってしまいましたが、いつかもう少しじっくり各地の信仰を書いてみたいです。
by orientlibrary | 2007-04-18 00:36 | 東南アジア/極東

アイランド・ミステリー 少女が作るふしぎな形の正体は?!

e0063212_0133643.jpg


●さむい、さむい・・・・と言っていてもしょうがない。暑〜いところにれっつご!!こころだけでも、とろぴかる〜


●で、ビーチ。こちらのビーチにはかわいい女の子がいて、、、砂で何か作っています。なんでしょう〜?!









うわー、美形の女の子。あれれ、この子も同じ形のものを作っています。で、その後ろにも同じ形の物が、、、なんでしょう〜?!e0063212_0135925.jpg




●噴火した火山?燃え上がる炎?・・・ヒントは、インドネシア、中部ジャワ、ヒンドウー寺院


●そうです、プランバナン寺院↓(世界遺産)。9世紀建立と言われるヒンドゥー教寺院群。こどもたち、小さい頃から見慣れた形を作るんだなあ。まあ、すごく印象の強い形ではありますけどね・・・
e0063212_0141434.jpg


●インドネシアは現在はイスラムの国ですが、ジャワ島には有名な仏教遺跡ボロブドウールもあります。いずれも仏教とヒンドウーがミッスクして独特。でも正直、私はブランバナンやボロブドウールはあんまりピンとこなかった。MYお薦めはディエン高原や雲の上の寺院、スクー寺院、チュト寺院です。中部ジャワは自然がいいなあ
by orientlibrary | 2005-12-17 00:28 | 東南アジア/極東

タイガの夜は更けて・・・嵐を呼ぶテント

怒濤の太極拳合宿から5日間。この間も「部族絨毯を楽しむ会スペシャル:イラン絨毯最新事情レポート&ウズベキスタン・パキスタン報告」、「『CARPET MAGIC』を読む会」など、逃せない会が続く。どの会も濃い内容で、とてもサクサクとは書けない。入手したクルドの絨毯紹介も合わせ、絨毯編は次回にまとめたいと思います。で、今日は先日に続き、極東シベリアへGO!です〜!

ハバロフスクからタイガ(亜寒帯林・世界最大の森林地帯)を一路北へ。といっても、ガタガタとレトロな装備の車、、旅はスムーズにはいかないだろうな、というサバイバルの予感はあった。けれども車窓の景色は、絵本に迷い込んだように美しい。真っ青な空、真っ白な雲、すくっと伸びた森の木々。清新で凛とした空気。タンポポ、ヒマワリ、コスモスと日本では季節の違う花々が、短い夏をいとおしむように咲き乱れる。

e0063212_1565925.jpg


目指すは、NPOユーラシアンクラブが交流しているシカチアリアン村。数千年前からアムール川の流域に暮らしているツングース系のナナイ族の村だ。日本人の起源のひとつという説もあり、日本人と同じような顔立ちの人も多かった。アムール川のほとりにある宿泊予定のクラブハウスにまずは荷物を置いて近辺を少し散策。アムール川は湖かと思うほどの大河。

が、、その日の夕方に、いきなり事件が発生(詳細は煩雑になるので略)。ロシア人の警察官が来て、(被害者である)私たちも事情聴取され、いやがおうでも緊張感が高まる。が、何と警官たちは私たちの夕飯に当たり前のように参加。笑顔までみせて薪割りの手伝いもしてくれたが、カラシニコフを水平に撃ちまくるのにはまいった。その後、上機嫌でテンション上がり、ガブガブとウオッカ飲むわ騒ぐわ、大盛り上がり。とにかくめちゃくちゃ飲む。やがて「ウオッカが足りない」と村の雑貨屋にパトカーで買い行った。深夜に。さすがというか、、

一方、クラブハウスには給水車で来るはずの水が来なかった。水は貴重になり、当然お風呂はなし、朝もコップ1杯の水で洗面。やればできるもんだ。しかし、村の人たちがスープやサラダなど郷土料理のご馳走を毎日山のように作ってくださり、歓迎していただいた。民族の話を聞いたり、お家を訪ねたりして日が過ぎた。
e0063212_1571022.jpg


数日後、ボートでビギン川をさかのぼって、同じくツングース系の先住民族であるウデゲの村・クラースニヤールへ。夜、河原でキャンプ。そのあたりにあるものでテントを作る。寝具的なものは漁師小屋から。非常にシンプルなテントでアウトドア気分全開。問題は、その夜、台風かと思うくらいの暴風雨になったことだった。河原でこのテントですから、、サバイバルな一夜、忘れられない思い出。(次回=いつか=に続く)

*写真は、ナナイの女の子と嵐を呼んだテント。
by orientlibrary | 2005-10-15 02:07 | 東南アジア/極東

ビスケットとイクラ 

新聞を見ていたら「アジアの民族楽器 共演」という見出し。ん?もしかして、、と読んでみたら、やっぱりそうだった。ユーラシアンクラブ・大野遼さんの企画&主催。モンゴルの馬頭琴、ネパールの横笛パンスリ、シベリアンエコー、津軽三味線など10カ国が一堂に集まってのフェスティバルが11日に開催されるという。

ユーラシアンクラブは少数民族との文化的な交流をはかるNPO。新聞的に書くとそうなんだけど、もっと熱く、もっと人との関わりが濃い。私もセミナーや旅行でお世話になった。これまでの旅行、インドやイスラム圏、それぞれに五感に強い印象を受けたし思い出もたくさん。でも、すべての旅行の中でいちばん強烈だったのは、大野さんが企画実施した極東シベリア少数民族の村を訪ねる旅だ。

e0063212_0341475.jpg


ハバロフスクから北へガタガタと車に揺られてたどり着いたアムール川沿いのシカチャリアン村、そこからビギン川を遡ってクラスニヤール村へ。少数民族、ウデゲとナナイの人たちの暮らしに触れた。サバイバルなその旅の模様は、またじっくり書きたい。

*写真はシカチャリアン村のナナイのお宅で。一人暮らしのおばあさんが、紅茶、ビスケット、イクラ、キャンディーなどでもてなしてくださった。ビスケットにイクラが合うことを初めて知った。そして本でしか見たことがなかった「サモワール」、実物を見て感激。キャンディーはそのあと村の雑貨屋で値段を見たら、お聞きしたおばあさんの年金額と比してのあまりの高額さに驚いた。申し訳なく、また有難く、もてなしてくださる気持ちに感謝した。
by orientlibrary | 2005-10-08 00:55 | 東南アジア/極東