イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

大寒・ミュージアムちょっと見て歩記

◆ ガザの状況についての記事 ◆
日本パレスチナ医療協会・メルマガの「ニュース速報(090125)」より。・・・「ガザ地区では、24日、各地で被害をまぬかれた学校が再開された。UNRWA(国連難民救済機関)立の221校が授業を再開、約20万人の児童生徒が出席。UNRWA校の多くは、イスラエルの攻撃中、住民の避難所となり、現在も家を破壊された人々が寝泊まりしている。うち数校は、イスラエル軍の作戦中、砲撃などで破壊され、避難民が死傷している。生徒たちは「おはよう、生きていたの?」とあいさつを交わし、教員たちは、子供たちに父母の安否をたずねた」


e0063212_235968.jpg
(ガザの暮らしの安定と平和を願って(4)/パキスタンのミラー刺繍。魔除けの意味もあるとされるミラーワーク。色鮮やかな花々が咲く/O氏コレクションより)


日本パレスチナ医療協会・メルマガの「ニュース速報(090124)」より。・・・「イラクに侵攻したときのアメリカ軍同様、ガザ地区を攻撃したイスラエル軍は、ジャーナリストの同地区入りを全面的に禁止しました。記者団の抗議で、軍当局はようやく停戦後、報道陣の現地入りを認めました。その結果、日本の報道機関も記者を入れ、凄まじい破壊と住民の殺傷が行われた当地の模様を報道し始めています」

イスラエル、軍幹部名の報道禁じる 戦争犯罪の訴追恐れ (1・27 朝日)

紛争のガザ、子供たちに「心の傷」…おびえ・悪夢見る(1・26 読売)

「閉じ込められ砲撃、妻子ら失う」ガザ住民証言(1・24 朝日)

「卑劣な攻撃」で消えた友 ガザ国連学校ルポ(1・22 朝日)

ガザ:密輸トンネルもう復旧「生活物資運ぶ生命線」(1・24 毎日)

ガザ:無抵抗の娘をイスラエル兵は射殺した(1・24 毎日)

自宅消滅、地面に大穴…嘆きのガザ住民「虐殺だ」(1・20 読売)

言葉にできません。オバマ大統領は就任後、まずアッバース大統領に、そしてオルメルト首相に電話したというニュースを見ました。特命大使も選任されました。行動が早いです。アメリカという国を背負っていますから180度の転換はないかもしれませんが、パレスチナの人々が安定した暮らしができ、そして希望を持てる日々が来ますように。お願いします。(前大統領はテキサスに帰り、「何も思い残すことはない」と支持者を前に上機嫌でした。もう何も言いたくもありません)


◆ 大寒にめげるな、博物館歩き ◆
寒さが苦手で、流行の「巣ごもり」をしかねない私。大寒にめげずにゴーゴー!と、出かけたのは、展覧会「japan 蒔絵」(サントリー美術館)。「日本の漆工芸は世界的に名高く、陶磁器を“china”と呼ぶように漆器が“japan”と呼ばれたことが、その浸透ぶりを象徴しています。特に、金銀を用いて漆黒の地をきらびやかに飾る蒔絵(まきえ)は、桃山時代にはじめて来日したヨーロッパの人々を魅了し、特注品が作られるほどになりました」(同館HPより)。

正倉院の螺鈿の蒔絵など、とっても綺麗ですよね!展覧会に期待もしつつ、「もしかしてダメかも、、」という不安もありました。日本の蒔絵に加え、ヴェルサイユ宮殿美術館所蔵のアントワネットコレクション等々、「ヨーロッパ各地に残された貴重なコレクション」も多数展示されていたからです。

これがもう、予想以上の拒否反応。せっかく来たのだから見よう、経験として見ておけばいい、と思うのに、目が(体が)どうしてもイヤだと断固拒否。あのあたりは最も苦手なテイスト。洗練された華やぎが魅力の蒔絵が、クネクネゴテゴテにされて(なって)しまって、、過剰だってば!(ポスター、チラシの時点でもうダメなのでビジュアルご紹介もできません、、。私も、もう少し寛容な視線が持てないものかと思いますが、、ダメなものを受け入れられないのが弱点です。。)

e0063212_002257.jpg
(「セカンド・ネイチャー」チラシより引用)

気を取り直して、隣接した「21-21」という美術館へ。「セカンド・ネイチャー」(吉岡徳仁ディレクション)という展示をみました(1月18日にて終了)。こちらは期待以上に良かったです。自然の結晶構造が成長することで生まれる造形美。「デザイナーとして環境問題に向き合うとき、再生素材でものをつくることだけがエコロジー、という考えではなく、むしろ自然や地球の美しさがどうやってできているのか、そういうことに目を向け、考える事で、自然を大切にする。そういった本質的な部分を、作品を通して提案ができればと」(吉岡氏インタビュー/WEBMAGAZINE 「OPENERS」より)。

e0063212_004228.jpg
(「おらんだのたのしみ方」チラシより引用)

通りがかりに入ったもので良かった展覧会もありました。「おらんだのたのしみ方」(たばこと塩の博物館/1月25日にて終了)。オランダ渡りの金唐皮、インド更紗、異国情緒を描いたガラスなど、江戸時代の舶来文物や情報はおおいに珍重され、人気を集めたようです。絵画には、新奇なものに接したときの人々の驚きや好奇心がイキイキと表されていました。


e0063212_021268.jpg
(インド更紗利休型女持ち懐中たばこ入れ・江戸時代後期/『おらんだのたのしみ方』(たばこと塩の博物館)より引用/今でいえばヴィトンの財布みたいなもの?いやいや、もっとレアですよね。更紗はこういう小物になったときに小粋さが増すような気がします)


e0063212_023227.jpg
(ビロード秋草刺繍女持ち腰差したばこ入れ・江戸時代後期/『おらんだのたのしみ方』(たばこと塩の博物館)より引用/輸入された絹ビロード使用、刺繍は日本で。こういうのを腰に差してスパーっと一服。迫力〜!)


e0063212_024990.jpg
(駱駝之図・1824・歌川国安画、山東京山述/1821年に長崎に来た駱駝は2年後に払い下げになり見せ物に。大阪、京都から10年以上をかけて各地を巡回。異国の動物として大評判に。興業では人間も異国人の衣装をまとい異国の楽器を奏で、異国情緒を高めていたそうです/『おらんだのたのしみ方』(たばこと塩の博物館)より引用)


ちょっと驚いたのは、図録替わりの書籍が500円だったこと。最近は図録も立派なものが多く2000円が当たり前。500円は手軽でうれしいです。同館は場所も渋谷の公園通り、入館料がなんと100円なんですから、、もっとたくさんの人が立ち寄ってもいいはず。館もいろんなことができそうな気がするんですが、、大きなお世話ですね!(昨今は、独立採算を契機にしてなのか、公立の博物館や美術館のほうが集客やテーマ設定に懸命の努力をしているように感じられます)。


◆ 泥と更紗 ◆
『泥の文明』(松本健一)を、最近読み始めています(2006年出版の本ですが)。松本氏は、世界を、ヨーロッパ型石の文明、西アジアの砂の文明、そしてアジアなどの泥の文明、という三つに分けます。このような分類自体はこれまでもあったかと思いますが、興味深いのは、石の文明を「外に進出する力」、砂の文明を「ネットワークする力」、泥の文明を「内に蓄積する力」として、その行動原理を読み解いている点です。

従来、砂の文明たる西アジア、中東は「好戦的、攻撃的」と分析され、アジアは「受容的、忍従的」などとされてきました。このような学説は、知らず知らず、私たちのイメージを規定しているようにも思われます。そのような面からも興味を持って読んでいますが、ブログで書くとなると、少しはまとまりが必要かなあと思います。いつか少し書いてみたいです。

e0063212_042982.jpg
(anokhi's book 表紙/この写真、たまりませ〜ん♥)

MKさんからお借りしているインドの木版捺染ファブリックショップ「anokhi」併設ミュージアムのめちゃカッコイイ本3冊(写真もデザインも超カッコイイ。これを買いにジャイプールに行きたいくらい)。

というわけで、まとまりのない今回でしたが、ぼちぼちゆるゆるとやっていきます。また遊びに来てください☆
by orientlibrary | 2009-01-27 00:55 | 美術/音楽/映画