イスラムアート紀行

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世界の藍&コバルトロード

◆ 世界の藍 ◆
新宿の文化学園服飾博物館で、「世界の藍/indigo blue-costume and texyiles from around the worls」が開催されています(12月22日まで)。

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(展覧会チラシより引用)

「藍は世界各地で古くから用いられている植物染料です。蓼藍、琉球藍、インド藍、大青など地域によって使用する植物の種類や染色方法は異なりますが、広く親しまれてきました。世界各地において、藍は比較的手軽に染めることができ、また色落ちしにくいことから、基本の染料として使われています。そして、絞り染や型染、ろうけつ染といったさまざまな技法と組み合わせたり、他の色と重ねて染めたりすることによって多彩な表情を見せます」(展覧会図録より)

「それぞれの地域によって、藍染の衣装は普段着として、また特別な機会に着る儀礼服として用いられたり、さらに着用者の身分や地位を示すこともあります。また藍染に携わる職人の置かれた状況と藍染にまつまる迷信やまじないなどから、藍染や青色に対する考え方もさまざまであることがうかがえます」(同)

展示は、日本、中国南部〜東南アジア、南アジア、西アジア・中央アジア、アフリカ、中米、ヨーロッパの地域ごとに藍染の衣装が紹介されていました。

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(展覧会チラシより引用)

日本の藍は、やはり落ち着きます。とくに浅葱色の静かな味わいに惹かれました。麻地の帷子(かたびら)の涼やかさも好きです。藍の濃淡、濃紺から浅黄への色合いの変化、白との組み合わせなど、スキッとしつつ大胆な日本の美的感性を存分に味わうことができました。

アジアとアフリカについては、「美しい世界の手仕事プロジェクト」(08年7月〜9月実施)での展示から、藍〜青の衣装をご紹介したいと思います。

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(ラオス/柳清子さんのコレクションより)

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(ベトナム/ルー族/望月真理さんのコレクションより)

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(ベトナム/アカ族/望月真理さんのコレクションより)

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(ベトナム/サフォー族/ティネの実ビーズ付き上着/望月真理さんのコレクションより)

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(ベトナム/赤ザオ族/望月真理さんのコレクションより)

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(アフリカ/SFさん所有)


◆ タイル、陶器の「コバルトロード」 ◆
中央アジアの文化や人々の暮らしがイキイキと紹介されているブログ「ユーラシア大陸 お仕事日記」に、先日、「シルクロードはキャメルロード!?」という記事がありました。「シルクロードではさまざまな物資が運ばれたのだからシルクロードというのは正しくない。人間や物資を運んだラクダの道、キャメルロードと名付けたい」というある先生の意見が紹介されています。

たしかに、“シルクロード”は、いろいろな角度から見ることができますね。私はタイルや陶器の、各地に共通してある特徴、そして各地ならではの個性、両面に興味があります。また、時間を縦軸、地域を横軸として、その交差のありようをもっと知りたい。

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(タイル/ウズベキスタン・ブハラ)

これに関して、ウズベキスタンの陶芸家Aさんは、「イランから中央アジアまでいろんな青がある。”コバルトロード”というテーマの展覧会があったらおもしろいね」と話してくれました。さすが、青で有名な陶芸産地リシタンの陶芸家、青への感性が鋭敏です。

タイルを見ても、イランの青、トルコの青、ウズベキスタンの青は違います。ムルタンの青、マグレブの青、ウイグルの青、、それぞれの魅力があります。「コバルトロード」、追いかけてみたいテーマです。
by orientlibrary | 2008-10-23 03:54 | 絨緞/天幕/布/衣装