イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

ホラズムからトルクメニスタンへ、土の旅

中央アジア好きには憧れのアムダリア川、その下流域・ホラズム(ウズベキスタンのホラズム州、カラカルパキスタン、トルクメニスタンにまたがる)の都城跡やイスラム建築群から、イラン国境にある古代オアシス都市アシュハバードへ、中央アジア最大の遺跡メルブへ、さらに世界最古とも言われるマルグッシュ遺跡へ。

旅行の日々、その印象は、土土土、風風風、日日日。「中央アジアの風を感じに行ってきます」と書きましたが、実際は風というよりは砂嵐が吹きつけ、行けども行けども土族もびっくりの土づくし。強烈な日差しに夜の稲妻。「中央アジアの北朝鮮」という比喩を実感した白い摩天楼の不思議都市。でも、これがリアルな「中央アジアの風」なのかもしれません。

e0063212_22434037.jpg
(クズルクム沙漠に点在する古代ホラズム王国の遺跡「カラ(都城跡)」。大小規模取り混ぜて50ほどもあると言われているそうです。当時の繁栄、すごいですね〜!)

e0063212_22435135.jpg
(時間のかかるウズベキスタンからの陸路の国境越えや、手配車の遅れ〜ガソリンスタンドが開くのを待っていたとか、、〜などが重なって、ホラズムシャー朝の都だったクニャ・ウルゲンチに着いたのは、すでに夕暮れ。憧れのタイルに浸る時間はなく写真で押さえるだけで精一杯、、。写真を見ながら、これから少しずつ浸りたいです、、)

e0063212_2244281.jpg
(紀元前7000年頃から人が住みついたと言われるマルグッシュ。古代バビロニアやアッシリアに引けを取らない大規模な城砦やシュメール文明の遺物も出土。今後調査が進めば、その豊穣さがますます明らかになっていきそうです。瓶や壷、陶片が多く、窯のあとには自然釉の緑がはっきり残っていました(感涙)。素晴らしい〜!)

e0063212_22441212.jpg
(オリエント風の古代都市であったアシュハバードは、現在のトルクメニスタンの首都。なんと街の建物の大半が大理石でできていて、暗闇の中でまるで発光体のように白く浮かび上がります。天然資源で潤う経済力、国力の誇示なのでしょうが、街全体に温かみがなく無機的で息苦しい重苦しさを感じました。私の嫌いなタイプの街です)

e0063212_159915.jpg
(トルクメニスタンの町々、たしかにあちこちに花壇がきっちりと作られ、緑の木々が植えられ、噴水が水しぶきをあげていました。色とりどりの花が満開で、本来は幸せな気分になるはずなのですが、どこか寒々とするものがあります。「人気(ひとけ)」がないのです。人々の表情も硬く、笑顔もあまりないように感じました。ウズベキスタンに戻ったとき、老若男女、人々のくったくのない笑顔に心からホッとしました)

9000年にも及ぶ時空が、歴史が、土と日差しの中にありました。まだぼんやりと不思議の中にいます。これから資料を読みながらスタディをしていきたいと思います。
by orientlibrary | 2008-05-07 22:57 | 中央アジア5カ国