イスラムアート紀行

アフガニスタンの記録映画

【もうひとつのアフガニスタン カブール日記1985年】
【在りし日のカブール博物館 1988年】
【よみがえれカレーズ 90年】・土本典昭

「カブール日記」は、85年、内戦下のカブールの市民生活の記録。73年王政から共和制へ。79年ソ連侵攻。82年に民主共和制へ。日本は欧米などとともに「傀儡政権」として国交をほぼ断った。

土本監督は、兵士が銃口を花束で飾っていることを知り、アフガンに引きつけられたという。剣と花は細密画の定番。中央アジア、ペルシア、トルコなど、花と武器を愛するのは日常的な感覚だと思うが・・・。それにしても、当時のアフガンの小学校の英語教科書の最初の例文が 「This is my gun」 だったのには驚いた。

「在りし日の〜」は、93年に破壊されたカブール博物館の収蔵品を映像に納めた貴重な記録。ヘレニズムの仏教彫刻や世界各地の貴重な古代の工芸品など。まさに文明の十字路だったアフガニスタン、その在りし日。

「よみがえれカレーズ」は、アフガニスタンがその内戦の苦しみから抜けだそうと新展開をはじめた88年の春から秋にかけての記録。カレーズ(地下水道)は何百年もの間、大地を潤し、人びとに恵みをもたらしてきた。帰国した難民、モスクの修理に精魂を込める職人、カレーズの水を絶やさないように懸命な農民、バザールで働く子供たち、和解工作を図る元反政府ゲリラなど、日々を生きるアフガニスタンの人々。アメリカが「対テロ」として爆撃した下には、こういう人たちの暮らしがあった。イラクでも同じだ。
by orientlibrary | 2003-07-24 01:06 | ウイグル/アフガン | Comments(0)
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