イスラムアート紀行

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イスラム建築の本、イラン陶芸家、アザーンCD旅、アラブ映画祭

今回は、最近気になっているイスラム(〜建築やデザイン)関連のトピックを書いていきたいと思います。

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 TOPIC(1) 『イスラーム建築 その魅力と特質』 
イスラム圏の建築やデザインに興味があっても、関連する本を見つけるのはなかなか大変です。とくに日本語で書かれたり訳されたりしたものは、数が少ないのです。そんななか研究者の方の熱意が伝わる本に出会うのは大きな喜びです。

深見奈緒子さんの『世界のイスラーム建築』(講談社新書)は、各地の事例や特色が詳しく紹介されていて、わかりやすい文章でありながら骨太で中身が深い。これが新書の気軽さで手に入るのですから、本当にうれしい一冊です。

『イスラムの建築文化』(原書房)は、インド建築のオーソリティ、神谷武夫さんの訳書。87年に出版されています。ところが絶版で入手がむつかしく、私も購入できていません。

こうした状況のなか、神谷さんが『イスラーム建築 その魅力と特質』を1月にも上梓されるということで楽しみにしていました。神谷さんの『インド建築案内』(TOTO出版)はインドの人もビックリの中身の濃さ。今度の本も、どんなに素晴らしい本だろうかと、本当にドキドキです。

どんな内容かご興味のある方は、こちらをごらんください。スペイン、イラン、トルコなどの名作はもちろん、ムルターン(パキスタン)の「シャー・ルクネ・アーラーム廟」が入っているのがうれしい。インド・パキスタン世界のイスラム建築は通常あまり紹介されませんし、ムルターンはなおさらなのです。

内容は、礼拝空間としてのモスク、材料・構法・装飾、住宅や宮殿から水利施設、病院まで建築種別の紹介、イスラム建築の特質(楽園願望、皮膜的建築、アーチとドームなど)まで。すべての記述に写真が添えられているとのこと。

ところが、種々の事情(「お知らせ〜出版の遅れ」)から出版が延期になっているということです。残念なことです。出版社の方には、待ち望まれた貴重な本であることを、ぜひわかって頂きたいです。

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 TOPIC(2) イラン陶芸家の作品、渋谷で見られます! 
昨年11月に記事でご紹介したイランの陶芸家ティムア・サブーリさん(東京芸大大学院に留学中)。その後、ある流れのなかで、コンタクトをとってお会いしました。知的な芸術家を体現したような、でもスノッブではなく気さくで、前向きな努力家でした。サブーリさんは、現在、渋谷のギャラリーでのイランの若手アーティストの展覧会(2月14日まで)に参加されています。イラン人陶芸家のセンスと技術、すごいなあ!とあらためて思いました。

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 TOPIC(3) アザーンCDが旅してきました 
「アジアのかわいいもの」で「アザーン時計」をご紹介したときに、シリアのアザーン朗唱が入ったCDのことも少し書きました。

すると、音大でアザーンを研究しているという方からコンタクトがありました。「音や音楽を、音楽的あるいは音響的に分析するだけではなくて、そこに関わる人や風土や文化などを音楽から切り離さずに総合的に研究をしていく」という研究のしかたが盛んになっているそうなのです。

なるほどお、、そういうことも初めて知りました。ブログのおかげです。ご縁で、CDは小さな旅をして帰ってきました。とってもかわいい友だちを連れて、、。かわいいものシリーズでいつかご紹介したいと思います。どうもありがとうございました♪

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 TOPIC(4) アラブ映画祭2007 3月開催! 
昨年見逃した「アラブ映画祭」、今年は3月9〜18日。サウジやイエメン、“中東のハリウッド”エジプト映画の回顧展などがあるようです。今年は行ってきます!

この他、スーフィーやシーア派についての研究会が増えていること、受講している「中東の都市」の講座のことなどについて、書きたかったのですが、また折をみてにします。

*写真は、シリア・ヨルダンの植物。上から、「ひなげし」、「糸杉」、「夾竹桃」、「イチジク」。
by orientlibrary | 2007-02-06 19:19 | 美術/音楽/映画