イスラムアート紀行

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うっとり、、本で巡るイスラムタイルの旅

タイル発展途上人、まだまだまだまだ修行中のorientlibraryです。旅行で出かけたイスラムの国々で見た建造物の壁面を彩るタイルの蒼の世界に惹かれて、この美しさはいったいなんだろう、と本を探し始めました。でも日本では、装飾タイル〜イスラムタイルの本はあまり種類がありませんでした。

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でも何冊か、とても素敵な本があります。先日コメント欄でLAPISさんから「お勧めの美しいイスラムタイルの本は」というご質問をいただき、これらの日本の本をご紹介しました。私の道しるべであり、今も友である本を、今回は記事としてご紹介したいと思います。

『聖なる青 イスラームのタイル』(INAX出版/1996・11/¥1,890)・・・とても影響を受けた本です。表紙のコバルトブルーのタイルに魅せられて今まで来た感じがします。著者はタイルを求めて世界を旅された山本正之さん。山本さんが生涯をかけて集められたコレクションは、常滑市にある「世界のタイル博物館」に展示されています。

『タイルの源流を探って オリエントのやきもの』(INAX出版/1997・11¥1,575)・・・古代オリエント全般の土の文化について専門的に紹介した本です。こういう情報にはなかなか触れる機会がないので、とても勉強になりました。

『タイルの美 イスラーム編』 (TOTO出版/1994・08/¥3,059)・・・イラン、トルコのタイルについての学術的なアプローチ。写真はあまり多くありませんが、要所要所にきれいな写真が入っています。著者のお二人は中近東文化センターで研究されている専門家です。

これ以外のタイルやイスラム建築の本は、旅行に行ったときなど現地で少し買っていましたが、時間に余裕があるわけでもなく、じっくり探す機会もありませんでした。洋書が入手しやすくなったのは、やはりネット通販とブロードバンドのおかげ。Amazonはますます検索しやすくなっているし、届くのも早いし、重宝しています。タイルの本も、多くはないけれど、大型サイズで写真が豊富な美しい本が何冊かあり、今や座右の書になっています。

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『The Art of the Islamic Tile』 (Gerard Degeorge (著), Yves Porter (著) / Flammarion /2002・10/¥8,148 )・・・Islam、Tileなどで検索すると最もヒットするのではないかと思います。地域別に編集されていて、写真はもちろん、フォントやエディトリアルデザインもきれい。イスラムタイルの基本的かつ専門的な一冊ではないかと思います(300ページ近くある大型本でまだ全部読めていないし、まだ時間がかかりそう)。

『Colour and Symbolism in Islamic Architecture: Eight Centuries of the Tile-Maker's Art』 (Roland Michaud (著, 写真), Michael Barry (著), Sabrina Michaud (著, 写真)/Thames and Hudson)・・・イスラマバードで確か99年に70ドル台で買ったもの。とてもとても好きな本です。ミニアチュールを軸に各地のタイルが紹介されています。好きなのは写真です。タイル単体だけでなく、タイルのある光景の数々が、心がふるえるくらいに素敵なのです。とくにアフガニスタン。タイルのクローズアップの仕方も独特です。そこで今回LAPISさんにご紹介するにあたって再度確認しようとしたら、、なんと、衝撃の事実が、、

◆同じものが『Design and Color in Islamic Architecture: Eight Centuries of the Tile-Maker's Art』(Roland Michaud (著, 写真), Michael Barry (著), Sabrina Michaud (著, 写真) (Vendome Pr/1996・09)となっていてタイトルは少し違い出版社も違うのですが、問題は値段。在庫がなくユーズド価格が、なんと「121.440円より」となっていました。じゅ、じゅ、じゅうにまんえん!?!?、、あんまりですよ。残念です。再販して欲しい。そしてたくさんの人に見て欲しいです。

◆そしてLAPISさんが見つけてくださった『Splendors of Islam: Architecture, Decoration and Design』 (Dominique Clevenot (著), Gerard Degeorge (著, 写真/The Vendome Press/2000・11/ ¥ 7,458 )。速攻注文してゲットしました。これもすごいいい本でした!!LAPISさんに感謝です!タイルだけではなく、漆喰や木・金属など他の素材の装飾について、モチーフについて、建築理論、表面芸術としてのイスラムの美など、視点が斬新で、統合的かつ細部からイスラムの美を学ぶことができそうです。写真は『The Art of the Islamic Tile』と同じ人ですが、版がさらに大きく25×33センチくらいあるのですごい迫力です。表紙がウズベキスタン・シャーヒズインダの浮彫施釉タイルですから、クラクラしてしまいます。

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◆ウズベキスタンに集中すると『Samarkand・ Bukhara・ Khiva』(Pierre Chuvin (著), Gerard Degeorge (写真)/Flammarion/2003・09/¥6,392 )がありますが、これも写真が同じ人。印刷のせいか少しおとなしく感じられますが、もうこの存在だけでうれしいです。

この他にもまだ少しあるのですが、自分自身まだまだ目を通していないので、いつかまた機会をみてご紹介したいと思います。

*写真は、ウズベキスタン・シャーヒズインダ墓廟群のタイル。一番上は「マスター・アリ・オフ・ナサフによって建てられた廟」のファサード、2番目は「ジャディ・ムルク・アカー建築群」(1371-83)のファサード、3番目は不明。いずれもOrientlibrary 
by orientlibrary | 2006-11-10 00:20 | タイルのデザインと技法