イスラムアート紀行

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サマルカンドの修復と観光プログラム

ウズベキスタンの陶芸事情や歴史的建造物の修復(とくに壁面を彩るタイルの修復)について、文献や資料で調べようと探しています。が、これといった資料を見つけられません。とくに日本語では非常に少なく、英語資料を読まざるをえませんが、これもそれほど多いというわけではありません。

●現地での短い滞在期間の中では、陶芸現場や修復現場を幸運にもかなり見ることができ、話も聞けたと思うのですが、客観的に調べようとすると、やはり大変だと気づきました。タシケントに陶芸家が設立したプライベートミュージアムがあるようなので、少し希望を持っています。

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●、、って、冷静になってみると、だいたいが私、ド素人なんですよね、、。なのに調べたいというのが、もともと無理な話なのかも。でも、知らないからできる無茶もあるだろうし、、もう少しがんばってみようかと思います。そんな私のけなげな(!?)気持ちにショックを与えたのが、蒼いタイルの陶都サマルカンドの修復、とくに陶芸術の博物館とも形容される(た)シャーヒズインダ(墓廟群)でした。

●サマルカンドのガイドさんとSちゃんと車でシャーヒズインダへ向かっていたとき、左手に新しい建物を発見。前夜にサマルカンドのトレンドスポット「田舎」(という名前のレストラン)に連れて行ってもらったこともあり、いろいろ新スポットができているのかと思ったのです。それで思わず「あれってショッピングセンターかテーマパークですか?」とガイドさんにたずねました。ガイドさん、苦笑い。「・・・シャーヒズインダよ」。ほ、ほわ〜っと!?何ですって!?

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●シャーヒズインダはピカピカした映画のセットのようでした。古びた、でも静かで味わいのあるタイルの聖地が、アナログからデジタルになったようにクッキリとして、なんだか偉容を誇るように建ち並んでいるのです。写真を撮る気もなくなってしまいました。


e0063212_114695.gifレギスタン広場の3つのマドラサは、シャーヒズインダほどにはピカピカしておらず、早朝に一人で中に入ることができ、タイルに囲まれた至福のひとときを過ごせました。

●レギスタンでは、夕方には広場で演劇があり、夜はライトアップ+ショーがあります。またマドラサの中〜その昔、神学生たちが学んだ部屋〜は、大半がショップになっています。

●ショーやショップに対しては文句を言うつもりはないし、時代の流れなのではないかと思います。でも元のかけがえのない「味わい」を損なうような過剰な修復は、歴史的建造物にとって悲劇ではないかと思います。

●修復は1998頃から活発になったようです。このような修復について「古代シルクロード都市の修復に苦闘するウズベキスタン」という2000年7月のCNNの記事を見つけました。

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●ブハラの修復がメインなのですが、その中で悪い例としてサマルカンドが出てきます。「(ブハラの修復を手がける職人たちは)街の活気は維持したいがサマルカンドの失敗は避けたいと切実に願っている」「サマルカンドの歴史的中心地は生命のない博物館の作品のようだ」「大規模に修復されたサマルカンドは街の生命を失った。モスクやマドラサは今や不毛だ。人工的な博物館にいるような気にさせる。ブハラには街の息づかいがある」、、等々の言葉が続きます。

●さて、ぎりぎり持ちこたえていたブハラ、それから6年後の今も、旧市街は古いたたずまいを残し魅力的!でも今後の展開でどうなっていくかわかりません。ウズベキスタン、行くなら早いほうがいいかも・・という気もします。でも、がんばっている陶工さんたちもいます。修復については、現地で聞いた話も含め、これからも少しづつ調べて書いていきたいと思います。

*写真(上)=シャーヒズインダの古いタイル (上から2番目)=ピカピカのシャーヒズインダ (上から3番目)=マーチャンダイズ盛んなレギスタン内マドラサ。商品自体は私には興味あるものが多いです (下)=レギスタン広場でおこなわれる演劇ショー
by orientlibrary | 2006-06-12 01:04 | ウズベキスタンのタイルと陶芸