イスラムアート紀行

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移動にも天幕の中にも。遊牧民の袋もの、カッコイイ〜!

遊牧民が移動するときに、財産や穀物、生まれたばかりの子羊などを入れる「袋もの」を集めた展示会が新宿で開催されました。毎回テーマにこだわった展示を続けるtribe(リンクのカフェトライブ)さんの主催です。タダでさえ触れる機会の少ない部族の織物、袋ものだけを一同に集めて見る機会は、さらにとても貴重!tribeさん、いつもありがとうございます〜!以下は、tribeさんが作ってくださった資料からご紹介させて頂きます。

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●私たちが「袋もの」というと、ラブリーなものを連想しますが、遊牧民の袋は大型の頑丈な織物です。山脈や渓谷などを移動する過酷な道のり、大切な家財道具などを運ぶのですから、ヤワなものじゃ間に合いませんよね。下の部分がパイルになっているものもあり、重い荷物にも安心!

●でも、頑丈がウリでも、全然無骨じゃない。それどころか、このうえもなく繊細で美しいのです。それがスゴい。カッコイイです。他の部族に見られる機会も多いことから、織る女性たちも部族と自分の美的センスと技術の見せ所だったのかもしれません。

●代表的なのは、ロバなど動物の背にかけて両側に振り分けて荷物を入れる「サドルバッグ」。有名なのは、1メートルを超えるものを織るイランのロリ/バクチアリ族だそうです。

小麦や衣類を収納する「ジュワル」(大型のもの入れ袋)では、トルクメンやクルド、ユルックなど、各部族の個性豊かな完成度の高い織りを見られるそうです。そのまま天幕の中のインテリアになりますから、力入りますよね。カッコいいなあ。

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●面白いのが「塩入れ袋」↑。食用となる塩を収納するための袋ですが、上部が細くなっているのは、家畜に大事な塩を舐められないようにするためなのだそうです!この狭さでは口を入れられませんね。かわいそうだけど仕方ない。

●この塩袋がきれいなんです!表はぎっしり文様があり、裏はストライプなどちょっと軽いデザイン。両面それぞれ魅力があります。房飾りがたくさんついたものもあります。センスの良さで定評のあるシャーセバンやクルド、カシュガイなどイラン各地の遊牧民が織るそうです。

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立方体の形の「布団袋」はマフラシュと言うそうです。この袋、テントの中では赤ちゃんのゆりかごに変身!汎用性が魅力。私たちの暮らしにもおおいにヒントになる部分があるように思います。シャーセバンのもの、以前から欲しいんですが、、積み立て貯金しないと、、

e0063212_22405883.gif●この他、いろんな袋ものがあり、部族のモチーフや色彩が表現されるそうです。「もっとも部族性が強く表される毛織物が袋もの=トライバルバッグ」と、tribeさんは言います。

●絨緞も深いですが、袋ものも気になりだすと、もっと知りたくなってきます。私にとっては、まだまだこれからの世界です。

●差し入れのデーツをいただきながら、「今の生活の中で塩袋をどうやって使うか」で盛り上がりました。すっごく魅力的なんだけど、いざ買ったら家でどうしようかな、と考えますよね。花を入れる、長い定規を入れる、あたりはまっとうな意見。取りにくさを逆手にとって貯金箱、マネキンに着せてディスプレーに、クッションにして口の部分にホカロンを入れて腰に当てる、、このあたりで居酒屋に流れました。

*写真、一番上は展示会直前に海外から届いたというサドルバッグのサイド部分。惚れ惚れする完成度。クラクラ、、3番目の布団袋はウズベキスタンのもの。華やか!
by orientlibrary | 2006-05-22 23:03 | 絨緞/天幕/布/衣装