イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

イスラムタイルのある場所 初の地図掲載!

『イスラムアート紀行』では、アトランダムにタイルに関係する土地が登場しています。最初にコンテンツを立てて書いているのではなく、興味の向くまま彷徨っています。

これまでほんの少しでも登場したことがあるタイル関連の土地は・・・ 「ムルターン〜ウッチュ:パキスタン」「フェズ:モロッコ」「シーラーズ:イラン」「ダマスカス:シリア」「サマルカンド:ウズベキスタン」「ブハラ:ウズベキスタン」「カシュガル:ウイグル」「イスタンブール:トルコ」「ソルタニエ・イラン」「タブリーズ:イラン」など。東はウイグルから西はモロッコまで、カメラとタイルや土を入れるビニール袋を持ってのタイル旅の途中です。

e0063212_0415583.gif


で、思ったのです。土地が飛んでいるので、「それって、どのあたり?」と思われている方もあるのでは?と。そこで今日は、タイル関連の主な土地とその場所をご紹介したいと思います。ところが、1枚で全部を記している地図が意外になくてペンで書き足していますが、これが一番見やすいかなと思います。(地図は多少ですが拡大可能。青でマークしたのがこれまで掲載した土地です)

タイルを見るとき、自分でいちばん注意しているのが、「現在の国境で考えるクセをやめよう!」ということです。タイルのある地、中央ユーラシアは大陸のど真ん中で、民族や文化が興亡を繰り返し、入り組んだ歴史を持っています。それなのに、ついイラン、イラク、ウズベキスタン等々と考えてしまいます。少なくともタイルを見るときには、イル・ハーン朝であったりティムール朝であったり、当時の判図で理解する感覚を持ちたいと思います。

装飾タイルの歴史は、11世紀のセルジューク朝あたりから始まり、14世紀後半からのティムール朝で最盛期の輝きを放ち、サファビー朝、オスマン朝で熟成期を迎えます。個人的には草創期からティムール朝のイキイキしたタイル、手仕事の力強さがあるタイルが大好きです。

ティムール時代のタイルの最盛期、西洋ではルネッサンスが花咲きます。日本では、南北朝から室町。安土桃山も含め、私が好きな工芸や美術も、このあたりのものが多いのです。同時代性、世界レベルでの気分の共振性というものが、あるのかもしれません。そんなことから、10〜11世紀と15世紀の中央ユーラシアの地図をご紹介したいと思います。

e0063212_034994.gif


地図を見ていると、東欧世界もかなり近い位置にいることを感じます。ブログお仲間『La CLUJ 』さんや『気まぐれMagyar ~From Hungary~』さんに親しみを感じるのも、そういう面があるのかな。ハンガリーには「ジョルナイ工房」という建築陶器の工房があって日本でも紹介されました。東欧は近い!?

最後に、輝くティムール朝のタイルを1点どうぞ!
e0063212_21583732.jpg
(orientlibrary)


* 地図出典(上):『砂漠にもえたつ色彩 中近東5000年のタイルデザイン』(展覧会カタログ・岡山市立オリエント美術館・2001年) (中)(下)『中央ユーラシアを知る事典』(平凡社・2005年) 
by orientlibrary | 2006-02-14 00:51 | タイルのデザインと技法