イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

部族絨毯を愛する会、イラクの絨毯に会いに行く

●愛する絨毯を求めてどこまでも、「部族絨毯を愛する会」、今回はイスラム美術〜西アジアの服飾文化の専門家D先生のお宅にうかがいました。建築雑誌に登場しそうな素敵なお家に、デーツ(なつめやし)やらカンボジアンデザートやらを携えて、どやどやとお邪魔したのです。年末の忙しい時期、迎え入れてくださった先生に感謝! どうもありがとうございました。

e0063212_0572473.gif


●メンバーは、【トルクメンに魅せられた紳士な化学者、M氏】【M氏をあたたかく(時にはきびしく?)見守るM夫人】【アジアの布コレクター(夏にみんなで押しかけて拝見した素晴らしいコレクション)、刺繍家のMMさん】【元サーファー転じて、西アジアの砂漠を絨毯求め駆け巡るサンダー(雷じゃないです、砂乗りの意)Sさん】【イタリアで絨毯修復を学んだ才色兼備、絨毯界のマドンナSさん】【西南アジアの音楽と図像を探し求めて山岳地帯から孤島まで、スカラーMさん】【絨毯好きが嵩じて自らも織り手に転じ難解な模様にも果敢に挑戦する絨毯エンシュージアスト(夢中人)Tさん】という濃い面々。

e0063212_0553834.gif


●まずD先生が見せてくださったのは、イラクの刺繍。明るくカラフルで自由な柄が楽しい。鳥や動物や花がたくさん。見ているとだんだん形が見えてくるのが、こういう柄の面白さ。どういう部族のどんな精神世界が表されているのかな。

●続いて、イラクの絨毯。バラの花模様のキリム(コメント1番めのtribeさんが詳しい説明をしてくださいましたのでご参照ください)は華やかで強い美しさ。一方、縞のキリムはモダンで粋。イラクを巡る報道は暗い気持ちになるものばかり。こんなに手仕事が豊かな人たちなのに。とても悲しく残念。

e0063212_0562361.gif


●私は絨毯は発展途上人以前の原始段階なので、絨毯好きの面々の行動を見ているのが好き。とにかく触る。裏を見る。織りの構造を読む。土(ツチ)族は土ものを嘗めたりするけど、絨毯はさすがにそこまではしないようだが、人目がない場合は・・・?そんな勢いがあります・・

●続いてM氏のトルクメン絨毯のお話。トルクメンは、印象的な濃い赤色に黒や茶色などの「ギュル」と呼ばれる模様を織り込んだ密度の高い絨毯で有名。ヨーロッパなどにファンが多く市場が形成されており、一部の絨毯は数百万円レベルの価格だとか・・。知的、芸術的な男性が熱狂的に好きになることが多いみたいだ。絨毯原始人の私には、ちょっと読み解くのがむつかしい。もっとたくさん絨毯を見たら、だんだんわかってくるのかもしれない。そんなことを思いながら皆さんの話を聞く。先生のご専門である美術館の展示の話でも盛り上がった。

e0063212_056563.gif


●このように人と話をさせてもらうことが、私の勉強。D先生、皆さん、ありがとうございました。日の暮れた海沿いの道を、わいわいと帰った楽しい一日でした。流浪の集まり「部族絨毯を愛する会」、次回はどこへ?!あなたの街へ?!

*写真は、上から順に 1:裏をじっくり見る 2:イラクの刺繍の一部(部族名は不明) 3:バラの花模様のキリム(イランのクルド族ではないかとSさん=下記コメント) 4:絨毯を拝見する面々  
「イランという国で」さんの,12月25日、26日、「カシャーンの絨毯」について詳細に報告されています。大変貴重なレポートだと思います。 
by orientlibrary | 2005-12-26 01:24 | 絨緞/天幕/布/衣装