イスラムアート紀行

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トルコ・タイル旅 街角編

アナトリアのセルジューク、コンヤのモザイクタイルとの出会いは鮮烈でした。

成田からイスタンブールへ、国内線に乗換えてコンヤ(セルジューク朝の首都だったアナトリアの都市)についたのは早朝。待合せのホテルで無事に、イスタンブール在住のタイル友、KRさんとKUさんの笑顔に会うことができてホッ。チェックインを済ませて、さあ、さっそく動きます!元気元気!

最初に訪れたマドラサ(カラタイ・マドラサ)、入った瞬間から圧倒され、数時間、皆無言。それぞれに、見る、撮る、浸る。他に来場者もなく、タイル好きには至福の時間です。その後、訪れたマドラサやモスクでも同様に、見る、撮る、浸る。

今回、ブルサとイスタンブールでもタイル三昧。写真はバシャバシャ撮りなので、また1500枚を超えています。でも、今回の見学先の数はそれほど多くない。つまり同じタイルを何度も何度も撮っています。中央アジアとはまた違うタイルの良さがありました。

そんなタイルについては回をあらため、まずは写真メインで軽〜い話題、雑談気分でごらんください。気候は、日本が寒い冬であるせいか、それほど寒さを感じず。内陸部のコンヤ、覚悟の防寒準備が、ダウンコートどころか機内用のヤッケでも暑いくらいのポカポカ陽気でした。

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(コンヤはイスラム神秘主義メヴレヴィー教団の聖地。宗教都市のイメージが強く、実際にそういう面も各所で感じましたが、高層ビルもあり目抜き通りは賑やか。各地からの観光客で賑わっています/上段右は、50年前にドイツに移民したトルコ人家族を描く映画『おじいちゃんの里帰り』の看板。各地にあり、関心の高さがうかがえた/下段のクルクルした植栽、さすがセマー(旋回)の都!木も合わせている!と感心していましたが、他の都市でも見かけた。こういうスタイルが流行っているのかも??)


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(トルコのタイルにチューリップとともに描かれることの多いヒアシンス。トルコの人たちの好きな花のようだ。春が待ち遠しい時期、アーモンドや木蓮の淡いピンクが、心をほっこりさせる)


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(コンヤで宿泊したHich Hotel Konya 。booking.comの評価が9.6〜9.8という高さ。それも納得の大満足の宿だった。メブラーナの向かい側という立地、安らげる適度な規模、古い建物や調度を再利用し今風な快適さと両立させた空間、細部までこだわったカジュアルなデザイン、ゴテゴテしていないおいしい朝食、なのにリーズナブルなお値段。歴史のあるホテルをリニューアル開業して1年。若いセンスだけでなく地元の伝統へのリスペクトが随所から伝わり感心した)


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(お約束のようなバザール編。どの国でも街でも、バザールは楽しい。こちらはイスタンブールの庶民のバザール。グランドバザールやエジプシャンバザールとはまた違い、観光客はほとんど来ないところ。ジモティKさんに連れて行ってもらった。日用品や日用衣料、生鮮食品がメインだが、グランドバザールはなんだったんだろうと思う価格帯。安い!こういうところで買物すれば、物価の高い印象のあるイスタンブールでも暮らしていけるかなと感じた。写真は閉場ちょっと前の場面なので静かだが、人であふれかえる活気がすごかった)


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(とくに何というわけではない写真だけど、トルコらしいなと思った。町中に野良ちゃんの大型犬がリースなしで歩き回っているのがすごい。狂犬病予防はしているらしいけど、ちょっとコワイ。日本はプチサイズのあくまでペットのワンコが多いので、大型犬にちょっと驚く。そして猫。トルコではなく「トネコ」かと思うくらい、猫が多いと思う。そういえばイスタンブールの猫のテレビ番組があったな。あまりに多すぎると憤慨している人もいたけど、基本的には受け入れられている感じ。気ままに街を闊歩する猫の多さが、土地の自由でのんびりした印象につながっているのかな)


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(こちらも町中エピソード集。柿がこの時期もツヤツヤして売られていた。傘がさしかけられた店頭。イスタンブールは毎日雨だったけど、それもまた良し。どんな気候でも絵になる街。すごい。海あり高台あり、美観に裏付けられた歴史遺産とそれらが織りなすスカイライン、財産。世界中から観光客がワサワサと訪れる。観光を打ち出す日本、見習う点が多いと思った/上段右:ブルサにて。こういう建物も多い。地震を考えたくない建物が非常に多いと思う/下段左:イスタンブールの骨董街にて。自由な感性が満ちて楽しい一角。この店は「ガラクタ度」が高く微妙すぎたが見るには楽しかった/下段右:今も恐ろしくなる、、肉や油物に弱いので後半だんだん食べるものがなくなってくるのが常。何かスイーツでもと思って入ったカフェ。ムースかプリンにしておけばよかったのに、、、みんなが食べている大きなケーキを食べてみたくて、写真のメニューを見て選んだのはフルーツ系ケーキ。が、来たのはこれ!上のビザンチンのモザイクみたいな小石状の一粒を口に入れると、、超激甘爆弾が炸裂!チョコに砂糖がコーティングされている。大量に乗っているばかりかスポンジの中まで!白いチョコ柵も激甘。早々撤退したが今見ても恐ろしい、、)


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(町中にタイル装飾が多い。伝統的な水場などだけでなく、駅の壁面の陶の装飾が目を引く。それぞれ工夫があり、楽しい。タシケントの地下鉄駅も素晴らしいタイル装飾が各駅を彩るが写真禁止。トルコは写真もOK。この自由さがうれしかった。ホントにその点がハッピーだった。トルコ旅、全体にとてもスムーズで快適だった)


最後のタイル写真の流れで、、町の中のタイル装飾、タイルで美しく飾った建物や民家、そういう場面は、なにもヨーロッパだけじゃない、というか、むしろ中東、中央アジア、マグレブなどの地域が圧倒的に「本場」です。が、「タイルのある街角」みたいな記事をたまに見ると、ほとんどヨーロッパ。理解に苦しむ。多彩でゆたかなタイル文化があるエリアを、なぜ取材紹介しないのかわからない。ヨーロッパの方が取材に行きやすいから??「産業タイル」ではヨーロッパが先進だから??それが理由??

テレビを見ると、中央アジアの大都市でも「秘境」になっている。秘境って、パミールの山岳地帯など非常に行きにくい場所を言うのかと思っていたが、今どきは、聞いたことがない、行ったことのない地域のことを秘境と言うようだ。

ブログを始めた9年ほど前とは状況も少しずつ変わり、タイルが好きという人にもけっこう出会うようになった。この点は、とてもうれしい。でも、「タイルをめぐる環境」みたいなものは、あまり変容していないと感じる。このちっぽけなブログ、微力でもやはり続けていくつもりです。

たぶんなら、次回からご紹介予定のセルジュークのモザイクタイルは、あまり反応がないと予想しています。華やかさに欠ける。印象が地味で重く、無骨といえるかもしれない。青のfacebookでも、12、13世紀頃のタイルはあまり人気がないのです。それでも、アップしちゃいます!自分がいいと思ったものを。タイルの歴史からみても、とても大切な時期のものを。中世の匠たちの手技と幾何学の凄みを。

後半、叫んでしまってますが、これからも楽しくやっていきます^^また遊びにお立ち寄りくださいね。
by orientlibrary | 2014-03-07 23:34 | トルコのタイルと陶器