イスラムアート紀行

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青のタイルとやきもの 2014

あっという間に20日になっていました。タイルの歴史や建造物についてコツコツと調べて少しずつ入力していたExcelのファイルが壊れ、気を失っていましたが、Mac神Sさんのおかげで本日、Excelも本人も回復。準備していたタイルセレクト12、カレンダーっぽく(日がないカレンダー!?)アップしてみます。インタビュー編である「中央アジア人」の「カザフ装飾文化」、原稿終了していますので、近日中にアップ予定です☆

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1月:ブルーモスク(マスジト・キャブード)/タブリーズ、イラン/カラコユンル朝、1465年/「カラコユンル」、訳して黒羊。イラン北西部からイラクにかけて権力を握ったトルコ系の王朝時代の建造物。カリグラフィー、植物文様のモザイクが圧倒的なまでに繊細優美なタイル装飾の傑作/Blue Mosque (masjed-e kabud)


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2月:シャーヒズインダ墓廟群/サマルカンド、ウズベキスタン/ティムール朝、14世紀後半(写真の廟はたぶん15世紀前半建造)/シャーヒズインダ墓廟はタイル装飾の博物館とも言われタイル技法の宝庫。幾何学文様、アラビア文字による銘文、様式化した小花文様が多い。サマルカンドの青い空と呼応する青の世界がたまらない魅力/Shah-i Zinda funerary complex


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3月:アイシャビビ廟/タラス、カザフスタン/カラハーン朝、12世紀/焼成レンガだけで作る風雅。レースのように軽やかな土色の美。ブハラの「サーマーン廟」(10世紀)など多彩な模様の焼成レンガのみで作られた建造物もまた、西アジア中央アジアの土の魅力を発現して美しい/Aisha-Bibi


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4月:ナディール・ディヴァン・ベギ・マドラサ/ブハラ、ウズベキスタン/ブハラハーン国、1622年/ファサードの二羽の不死鳥と太陽の顔を描いたタイル装飾で有名。ファサードだけでなく外壁、中庭、渡り廊下に至るまでタイルの魅力が満載。多彩なデザインと技法で描き尽くす。かの地で14世紀頃から愛され発展してきたタイル装飾が成熟した時代の美しさを堪能できる/Nadir Divan-Beghi Madrasah


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5月:アリシェル工房/リシタン、ウズベキスタン/フェルガナ盆地の東にある中世からの陶芸産地リシタン。伝統の色、技法、図柄を守る工房が、現代のデザインにもチャレンジしながら腕を競う。アリシェル工房は自由闊達な筆使いが魅力。師匠と弟子学校の場でもあり若い弟子たちがウストから伝統を受け継ぐ/Alisher Nazirov studio


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6月:トゥラベク・ハーヌム廟/クニャ・ウルゲンチ、トルクメニスタン/ホレズム・シャー朝、1370/イルハーン朝のタイルの影響を受け、流麗な文様を描く廟。ドーム天井の装飾はタイルの宇宙。タイル装飾の至高。14世紀にこのようなタイル世界に到達していたこと、土から作る至高の美を尊敬する/Mausoleum of Tughabeg Khanum


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7月:ティラカリ・マドラサ/サマルカンド、ウズベキスタン/1646〜1660年/レギスタン広場正面にあり、ファサードから中庭までタイル装飾が美しい。金箔を施した内部装飾が有名。写真は中庭の壁面ディテール。修復されていないモザイクタイル装飾、製作過程が垣間見え興味深い。埋め尽くすイスラームの美学に熱中するなか、このような偶然の余白を見ると、こちらもまた好ましく映る/Tilya-Kori Madrasah


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8月:ザンギアタ廟/タシケント、ウズベキスタン/オリジナルはティムール朝の15世紀か/地元ムスリムに愛されている聖所。通えば願いごとがかなうという。老若男女が集い公園のような賑わい。礼拝の場は敬虔な空気が満ちる。青いタイルはどっしりとして趣きがある/Zangiata Mausoleum


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9月:ウスマノフ工房/リシタン、ウズベキスタン/陶芸産地リシタン、細密な絵付けが魅力的なウスマノフ工房。二羽の鳥の図柄は伝統的。「陶器の青は砂漠のなかの水のようなもの。心が安らぐ」。職人さんたちの遅い昼食、和気あいあいと/Rustam Usmanov studio


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10月:「青の魅惑 イラン・トルコ・ウズベキスタンのやきもの」展/INAXライブミュージアム、2011年/中東、中央アジアの建造物の青の輝き。その「青の遺伝子」は今も受け継がれている。日本で紹介されることの少ないイラン・トルコ・ウズベキスタンの現代のやきものを、現地の代表的な作家作品を通して紹介。写真はトルコ・キュタヘヤのメフメット・コチェル氏作品/The Allure of Blue -The Ceramics of Iran, Turkey and Uzbekistan


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11月:ブハラ旧市街モスク(名称不明)/ブハラ、ウズベキスタン/16世紀?/旧市街の観光名所ではない場所にある古いモスク。オリジナルと言われるタイルが残っており独特の濃い空気に包まれる。モザイクタイルは様式美に走らない力強さや親しさがある/ Bukhara, old mosque


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12月:ホジェ・アハマド・ヤサヴィー廟/トルケスタン、カザフスタン/ティムール朝、1370〜1405/壮大な廟建築。聖地として今も巡礼が盛ん。彩釉レンガとタイルを駆使した外壁の壮麗な装飾はティムール朝初期の優れた事例。青のタイル、色合いが深い/Mausoleum of Khodja Ahmad Yasawi
by orientlibrary | 2013-12-20 20:24 | タイルのデザインと技法