イスラムアート紀行

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カシュガルの青と緑

[タイルフォト・ギャラリー(9)「アパホージャ墳」(カシュガル)]

カシュガル・・・数ある魅力的なシルクロードのオアシス都市のなかでも、旅人を惹きつけてやまない街。今なおオアシスである続けているような街。写真を選んでいても、これもいいな、これもきれい、と、とめどなくなってしまうくらいだ。

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仏教徒だったカシュガルのウィグル族がイスラム化したのは10世紀半ば頃。西域ではもっとも早い改宗だった。17世紀に入るとマホメットの直系と称するホージャ一族が一帯を支配。そして当主アバ・ホージャが一族のために壮麗な陵園を作った。5世代が眠る墓の複合体であり長い年月をかかけて作られたため、なかには建築年代の違う墓、門、モスクなどが建っている。

そしてこれらの建物に、青を基調として緑や黄色などの色を組み合わせたタイル装飾がされている。ウイグルのタイル装飾の代表的な建造物だ。

カシュガルという名前の由来として、これまで読んだ本などの中にはいくつかの記述があった。「カーシとはカシャーンで焼いた青いタイルのこと、ガルとは街のことで、青いタイルの街」という説。「青いレンガの町」という読みもある。

一方、中国で発行された『中国・新彊 XINJING CHINA』(新彊人民出版社)には、「house of the green glazed tiles“緑のタイルの家”またはペルシャ語系の言葉でjade market“翡翠の市場”を意味する」と書いてある。

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最も有名な香妃の棺が、白地にコバルトブルーのタイルであり、そのせいかカシュガル=青の印象が強いのかな? 墳の中でもメインの廟の壁面は緑のタイルで覆われている。また部分的なアクセントとしても使用されている。

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学術的なことはわからないけれど、私にとってはカシュガルは緑の印象が強い。緑は街の中や住居を飾る色として、よく使用されているように見えた。

そしてそれがポプラ並木の緑と合わさって、オアシス都市の潤いある風情をつくっているように感じた。さらに青、緑に加えて、茶、黄色も気になる。これについては次回に続きます! 

*写真は、(上)はコバルトブルーの壁面、(中)緑色の屋根(『中国・新彊 XINJING CHINA』(新彊人民出版社)より引用)、(下)柱の装飾も美しい
by orientlibrary | 2005-11-17 01:45 | ウイグル/アフガン