イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

セージグリーンがきれい! シリアのタイル

ブログを始めてあらためて感じたのは、「イスラムタイル」という分野のマイナーさ・・・ というより、少なくともブログというメディアでは、「イスラム文化」そのものへの言及が少ないようです。たとえばエキサイトブログすべての中で「イスラム」及び「イスラーム」のタイトルのつくものは、私のものを含めて何と3つ。しかも1つは休止中で、実質2つなんですよ・・・ エキサイトだけで多分数十万くらいの数があるだろうから、超超少数派ですね。

e0063212_3375452.jpg


イスラムといえばマスメディアから流れるのは、自爆テロとか過激派といったニュースばかり。固定したイメージを持たれるのも無理はない面も・・・ でも、それではあまりに残念! イスラム圏に旅行した人は、かなりの確率でハマります。街、建物、人、芸術、食、バザール、自然などなど、興味は人それぞれだけど、どの分野をとっても人を魅了する奥行きがあるとおもう。

お祈りの呼びかけ(アッザーン)、迷路のような路地や町並み、バザールに漂う香辛料の匂い、チャイハネに集う男たち、エキゾチックな音楽、民族衣装の女性たち・・・イスラムは五感に来る。少なくとも私には。現在のいくつかの国の政治体制から、厳しく自由がないといった印象もある面であるでしょうが、基本は寛容な世界ではないかと私は思っています。

イスラム圏といっても、アフリカからインドネシアまで超広い。かつそれぞれが固有の文化を持っており、一括りにはできません。&遊牧文化,乾燥地帯の文化を基層にしているところも多く、多雨高湿で農耕定住の日本とは対照的な面も。でもどこか親しみやすいし、共通している面もあると思う。例えば工芸などに見られる繊細さや自然のモチーフなども共通項では?

だからといって、私もイスラム教徒ではないし、なる予定もなく、あくまで文化に興味があります。そして、その基盤であるという意味で宗教にも関心があります。神への思いがなければ、あそこまで緻密な装飾はできないんじゅないかな。その求心力、秩序への意志といったものの強さに、曖昧さや間の文化で育った私は圧倒されます。

e0063212_3312450.jpg


日本や欧米に人々の暮らしがあるのと同じように、ニュースで生臭い報道がされる(しかされない)国々にも人々の暮らしがあります。おおげさかもしれないけれど、私はタイルというものを通して、イスラム圏の歴史や人々の暮らしや思いを知りたい。そこには素材(自然)があり態度があり匠があり美的感度がある。日本は焼き物の国、遠いけど遠くない地点からのイスラムタイルLOVE・・ うん、マイナーだってOKです!

*写真は、イスラムブログ仲間「写真でイスラーム」さんが、投稿上でシリアを旅しているのを祝して?シリアです。(上)はダマスカスのアゼムパレスにて。(下)はシリアのタイル。(『The Art of the Islamic Tile』 より)。オスマン朝シリア時代のもの。ブルー&ホワイト+セージグリーンの色調、糸杉とぶどうなどの繊細な植物紋様がこの時期のダマスカスタイルの特徴。
by orientlibrary | 2005-10-18 03:47 | タイルのデザインと技法