イスラムアート紀行

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常滑、武蔵野、春の景(spring bloomer,Tokoname,Musashino)

1か月たちました。照明の暗さにも慣れてきました。個人的にはハードな節電で通常より35%程度電気使用減。でもホカロンを毎日使用。これってエネルギー的にはどうなんでしょう。ホカロンの製造と流通に必要なエネルギーと電気使用によるエネルギーって??池上彰さんに教えて欲しい。
原発事故も、毎日いろんな情報を見ていても、とても理解できない。ただ、コントロールが難しい状況に陥ったときの凶暴とも言える危険さを、日々、そして日ごとに感じざるを得ません。福島の皆様のご心労、その理不尽さ、本当に申し訳なく、一刻も早く安全にと願うばかりです。

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(10日、桜は満開、月はきれいな三日月でした)

都知事選も、見たくない結果となりそうで、まったく意味がわからない。
百年に一度の金融危機(08年)、千年に一度の天災、自分の人生で経験するとは夢にも思わなかった原発事故とその影響。これまでなら、めげていた、落ち込んで投げ出していたと思う。
でも今は、負けない、という気持ちになっている。報道で知る被災地の人たち、過酷な状況にありながら他を気遣い、助け合って暮らしを取り戻す道を歩こうとしている、その姿に、姿勢を立て直す力を頂きました。励まされた。しっかりやっていこうと思いました。

イスラムアート紀行はもちろん続けていくし、青のタイル、中央アジア、イスラム建築、インドの布、南アジア音楽への偏愛は変わらない。そして、これらにプラスする形で、日本が自分のテーマになってくると思う。原日本ともいえる東北を、もっと知りたいという気持ちが高まっています。

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久々に、愛知県・常滑に行ってきました。3月中旬に行く予定でしたが、3週間延期。
4月の常滑の、圧倒的なのどかさに、やわらかい陽光に、人々の和やかさに、異次元の世界に迷い込んだような不思議な感覚をおぼえました。

それだけ心身が緊張していたということか、と気づきました。所用があり、タイル教室の「さぶ先生」と一緒の常滑行きだったのですが、サブさんも同じ感想でした。
地震後に多くの外国人の方が帰国、その後も続々と帰国。サブさんは静かながら、肚がピシッと座っています。

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(常滑焼き物散歩道近くにある「招き猫」ロード。作家が思い思いのネコを表現)

打ち合わせまでに少し時間があったので、焼き物散歩道を少々散策。たまたま見つけた古い民家風のお店で、昼ご飯をすませることにしました。店には大きな木のテーブルが。いい感じです。

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(店の名物メニュー、穴子干物の茶漬け。!?と思いましたが、穴子干物が上品な味わいで美味でした)

そして、奥にいたにこやかな年配の男性が、「私は毎日ここに来て、煎茶を差し上げているんです」と、なんと煎茶と干菓子でもてなしてくださいました。

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(煎茶を頂きました)

今やすべてを忘れ去りましたが、私もお煎茶を4年くらい習ったことがあり、今でも煎茶というものが好きです。
煎れてくださった煎茶はまさに甘露。二煎めも甘みがあります。お茶碗やお道具も本物の骨董。素晴らしいものです。「毎日鉄瓶でお湯を沸かしてポットに入れて持ってくるんです」。テーブルの一角に道具を並べたご自分のコーナーがあるくらいですが、お店の人ではなくご近所にお住まいなのだそうです。

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(急須は東京空襲で箱の中で酸化したとのこと。銅のような色。左の抹茶系のものはランチのデザート)

しかも、食後を見計らって、別の茶葉(さっぱりしたもの)でまた二煎とお菓子。もちろん、店内のお客さんすべてにおもてなし。
茶葉やお菓子など、必要な費用はけっして少なくないはずです。どうして?とも思いますが、一方でわかる気もしました。

時間的経済的に余裕があったら、人はどのようなことにそれを使うでしょうか。
この男性は、ご自分が愛してやまない煎茶で、人を喜ばせることを選ばれたのだなと思いました。
いろんな遊び方、趣味、人それぞれです。でも、この男性のスタイルには、とても触発されるものがありました。良き出会いを頂きました。
短い時間しかいられませんでしたが、常滑の素敵な思い出になりました。

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(INAXライブミュージアムでは、またまたディープな展示が。「やきものを積んだ街かど〜再利用のデザイン」展)

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4月の武蔵野。美しい花のお寺に行きました。涙雨のような小雨が上がったところで、しっとりした水気を含んだ空気に、木々や花々が生命を輝かせていました。

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(武蔵五日市にて)

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(木瓜)
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(ミツマタ)
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(水仙)

↓ こちらは武蔵五日市の蕎麦屋にて。心も満たされる味と空間です。

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(独活)
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(山菜、茸、野菜の天婦羅)

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のどかな常滑、いつもと変わらぬ常滑に、安心感を覚えました。
被災地を思い、種々自粛の気持ちも大切ですが、通常の暮らしをしていくこと、買物をしたり人と会ったり楽しいことをしたり、元気に暮らしていくことも、同じくらい大切かもしれないと思い始めました。
皆様もどうぞお元気で!!
by orientlibrary | 2011-04-10 22:14 | 日本のいいもの・光景