イスラムアート紀行

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涼しい景色で、暑中お見舞い!☆

暑中お見舞い申し上げます。

日本だけでなく世界のあちこちから「暑い」情報が入ってきます。中央ユーラシアの内陸部は灼熱なのでは、と心配しますが、先日会ったウズベキスタン出身の留学生たちは「ウズベキスタンより日本の方が暑いです」「蒸し暑さはこたえます」と声を揃えていました。
ウズより暑い日本。午後にスコールのような雨も降り、ほとんど熱帯モンスーン♥・・・

見た目だけでも、と思い、少しでも涼しく感じられるような写真を探してみました。まず、色。やはりブルーは涼しげですよね。「グル・エミル」(ウズベキスタン・サマルカンド/1404)です。

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(グル・エミル)

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(泉を表現したかのような水色のタイル。グルエミルについては、以前の記事もご参考にどうぞ。「水のような青。グルエミルのタイル装飾」

ウズベキスタンのフェルガナ盆地、キルギス国境にある陶芸産地リシタンの陶器です。中世から青で有名。当時から「青の通(つう)ならばリシタンへ行け」と言われていたほどだといいます。(以前の記事:「天然釉薬イシクール七変化 魅惑の色の世界」「フェルガナ陶芸の故郷 リシタン・伝統の青」

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(現在のリシタンの絵付け茶碗。水の流れのような青。勢いがあります。ヨーグルトを食べたり薬味を入れたりするのに適したサイズで、夏に活躍します)

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(同じく現在のリシタンの絵付け茶碗。日本人の好きな藍色。小さいサイズで可愛いです。日本酒のお猪口や薬味入れにいいです。アクセサリーなどを入れてもきれいです)

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(ウズベキスタンの住まいは大きくて果樹のなる広い庭があります。こちらは路地からチラッと見えた絵。二重内陸国であり水の少ないウズベキスタン、豊かな水は憧れなんだろうなあと思います。水の面では日本は恵まれていますよね)

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(峠の茶屋で。わき水で飲料を冷やしています。「日本人は何にでもたくさん氷を入れるね。どうして?」と聞かれますが、習慣ですよね、、。乾燥した気候では熱いチャイを飲むとスッとしますが、やはり湿度が冷たさを要求するんでしょうか??)

いきなりインドです。インド・イスラム建築の頂点、タージ・マハル。灼熱の大地に浮かぶように建つ白大理石の廟。赤砂岩の建物の多いインドにあって、際立って涼しげです。

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(朝のタージ・マハル。幾何学的配置の整然とした庭。流れる水。したたる緑。ひととき、混沌からのエスケープ)

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(ジャイプールの朝。静かで空気もきれい。パワー全開の日中を迎える準備をゆっくり、、)

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(聖地ハリドワール。ガート(沐浴場)の夕暮れ。ヒマラヤへの入り口、ガンジスの源流。巡礼の人々であふれかえっています。熱気が立ちこめますが、やはり水は涼しげ。けっしてきれいな水ではありませんが、何か包み込まれるような気持ちになります)

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(リシケシの朝。蕩々と流れるガンガーにマリーゴールドが一輪たゆたう。リシケシはハリドワールからさらに奥へ入ったところにあり、ヨガで有名。ヨガのアーシュラム(道場)がたくさんあります。ヨガマットを持った日本人女子もたくさん訪れています)

なんだかインドに行きたくなってきたなあ。

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話は変わって。

以前、「ザ・コーブ」について少し書きました。その後も何かモヤモヤと気になっていて、コーブ関係のものに目が向きます。

先日は書店で、『イルカを食べちゃダメですか? 科学者の追い込み漁体験記』という新書を買ってしまいました。
ちょっと怪しげなタイトルですが、著者は水産庁職員として映画の舞台となった和歌山県大地町でイルカ追い込み漁を経験。15年にわたり漁師さんたちとつきあってきた人。(全部読んでいませんが)「追い込み漁が叩かれるなら、私は義として立たなくてはならない」との思いがあふれている本だと感じました。
また、現場を見てきた人だけに、臨場感を出すためにデジタル技術による映像処理がされているのではないか(捕殺により海面がことさらに赤く染まるシーンなど。そもそもこの場面自体が10以上年前に撮影されたもののようですが、映画の中では最近の取材のような印象を受けてしまいます)という疑惑も呈しています。

また今日の新聞で、PR会社の社長(ラジオ英会話でおなじみの杉田敏さん)がオピニオン欄に「”異文化”発信の人材育てよ」との意見を寄せています。「ザ・コーブ」の問題点を整理した上で、このようなプロパガンダ映画に、どのように対峙、対応するか、についてPRの視点から具体的な策を提示しています。
「日本ではこうした微妙で感情的な問題について、海外にきちんと外国語で語りかけることのできる人材が育ってこなかった」「今回の騒動を機会に、これまでのコミュニケーション活動の総括をしてみてはどうだろうか」「あんな可愛いイルカを殺して食べるなんて野蛮という情緒に対応できるのは論理しかない」「食文化の多様性を尊重をしよう、をメッセージの中核に、インターネットを使った広報を主眼に置くべきだ」など。

また、「ザ・コーブ」上映までのいきさつ(映画が「反日」であるという理由で上映中止を求める街宣に屈しない覚悟、映画館側の事情や思いなど)が、こちら(渋谷uplink代表のブログ)に詳細にレポートされています。

イルカ漁に限らず、各地独自の文化や習慣は、土地に寄り添って成り立っているもの、深いものだと思います。見解が異なるからといって、理解する努力もなく、単純に切って棄てるやり方に強い違和感を覚えます。
イスラム文化や遊牧文化、少数民族などに対する見方に関しても、このような印象を持つことがあります。「不気味」「遅れている」「怖い」など、、。
しかし、そういう私も好みではないジャンルについては、「嫌い」等、一言で決めつけていることがあります。
情報過多の時代、どうやって知っていくか、なかなかむつかしいですが、、。いろんな人と会い、話をし、現場に立っていければと思います。

長くなり、失礼しました〜★
by orientlibrary | 2010-08-03 16:03 | 中央ユーラシア暮らしと工芸