イスラムアート紀行

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聖者廟 内部空間のタイル装飾 

[タイルフォト・ギャラリー(5) 「ヴァハルディンハリム廟」(ウッチュ)]

●デリー・スルタン朝、トウグルク朝時代のパキスタンは、独自のイスラム建築が開花した。その中心地であるムルタンの南方にあるウッチュもまた、ダルガー(聖者廟)のある町として知られている。なかでも前回掲載のビービー・ジャヴィンディは、白いドーム屋根、輝くばかりの青いタイル、そして洪水により半壊した姿が有名だ。

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<Mausoleum of Bahaユal-Din Halim (Uch/ 15世紀末)>  

●そしてビービー・ジャヴィンディに隣接して、同様に半壊した「ヴァハルディンハリム廟」がある。これもまたレンガ造で、多量の青い施釉タイルや施釉レンガで飾られている。

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●ありがたいのは、半壊した内部空間のタイル装飾が状態良く残っていることだ。煉瓦の茶色と蒼のタイルのバランスも良く、軽やかなアラベスクを刻んでいる。思わず往事の輝きを想像してしまうが、逆に半壊したからこそ本来はクローズドな内部のタイルがが陽光に煌めく姿が見られるのだろう。この青・蒼が本当に好き!まわりには椰子の木が揺れており、乾燥地帯の廟の独特の風情に惹きつけられる。
by orientlibrary | 2005-10-04 01:53 | ムルタン・蒼のタイル