イスラムアート紀行

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水のような青。グルエミルのタイル装飾

前回、バザールで冬のメロンとスイカについて書きましたが、冬のフルーツの姿その2です!

この不思議な形状のものは、、干しメロンでした。サマルカンドのバザールで購入。発酵系の匂いがして、やや塩気も感じつつ、やはりメロンだと思う味。粘着度が高く、カットするのが大変。ちぎって食べるものなのかも。

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こちらはプラムの中にクルミが入っているもの。やわらかくて甘いプラムとカリッとしたクルミの食感がいいです。ニューカマーのウズじいちゃんズ(タシケント出身)も一緒です。

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ウズ干しフルーツ&ナッツ集合写真。リシタン陶器やウズの織物もきれいでしょ!?

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右下のは干し杏。こちらが本物の色。味わいも自然&素朴で、ほどよい甘さです。日本で売られているオレンジ色のものとは、別ものですね。ナッツはアーモンド。「アーモンドの瞳」って、中の実の形状から来ているのかと思っていましたが、殻こそがキリリとしたアーモンドの形なんですね。

◆ グル・エミル(サマルカンド)のタイル ◆

フルーツが豊富なサマルカンドは、ティムール朝の都でした。繁栄をきわめたサマルカンドの歴史的な建築遺構のひとつ「グル・エミル」(1404)。壮大なドームやティムール時代の美しいタイル装飾が見られます。

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「1403年にスペインのカスティーリャ王国の使節団の一員に選ばれたイ・ゴンザレス・デ・クラヴィホは国王エンリケ3世の友好使節としてスペインを発ち、ティムールの死の前年にサマルカンドを訪ね、1406年に帰国した。彼が残した貴重な記録には当時のサマルカンドの繁栄ぶりとティムールの宮廷が生き生きと描写されており、貴重な資料となっている」(「中央アジアにおけるティムール時代の建築遺構と装飾タイル」杉村棟/ 『シルクロード学研究7 中央アジアのイスラーム陶器と中国陶磁』より)。

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「1403年に死去した甥のムハンマド・スルタンを記念してティムールが建てさせた墓廟を中心にマドラサとハーナカーが付属している建築群である」「イランからも職人を徴用しティムール自らが指揮をとったと言われるほど力を入れて建造した墓廟である」「後にティムール自身の墓とティムール一族の王子たちの墓廟となった」(同書より)

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「記念碑的な墓廟はマドラサとハーナカーの間に建てられており、墓廟でありながらモスクのようなファサードを備え、丈の高いドラムとリブ付きのドーム、施釉レンガ、タイル装飾を施した外壁などにより複合使節の特徴がある」「ここには濃淡の青、黄土色、白色のタイルや施釉レンガが使われ、ドームとリブの基部のムカルナスにも同様の色彩が用いられている。主文をなすのは幾何学文である」(同書より)

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「中央アジアのモザイクタイル装飾で興味深いことは、銘文帯の構成や異なった色調の青、白、黒、黄色などの色の組み合わせにイラン的なスタイルが見られること。それはおそらくイランの職人がティムール朝に徴用されたことによるのであろう」(同書より)

グル・エミルはコバルトブルーと金彩のドーム天井が有名ですが、タイルもとても魅力的。個人的に好きなのは、内部壁面を飾る六角形のターコイズブルーのタイル。青のグラデーションが何ともいえません。

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たゆたう水を思わせる色合いで、タイルの湖に浸るようです。
by orientlibrary | 2010-03-22 01:44 | ウズベキスタンのタイルと陶芸