イスラムアート紀行

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「美人」の謎に迫る!?

●今回は「美人」がテーマです。ウズベク美人たちの写真もあるのですが、WEBへのアップはあまりよくないかな、と断念。けれどもイスラム圏のビジュアルは幾何学模様や文字文様が多く、手持ちの写真に美人を描いたものがありません。そこで写真は、「遠目に見た美人」や「美の基準を考えさせるもの」「美の周辺のもの」などを選びました。苦肉の策です。が、なぜ今回、美人のことを考えたかというと、、

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(パキスタンの人形。目鼻立ちがはっきりして美人。私的美人世界一はインド、パキスタン系。ボリウッド女優などホントに見とれてしまいます)

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(ウズベキスタンのミニアチュール(細密画)。よく見てみたら、なんだか不思議系の女性でした。中国的な背景の描き込みが魅惑的)

●たまたま合わせたチャンネルで「ミス・ユニバース」世界大会(夏に開催。録画)が入っていたんです。各国の代表が次々と出てきます。80数カ国から参加しているとのことで、小さな国も堂々と登場。その点はいいなと思って少し見ていました。でも、女性が歩いてポーズを取るばかりで、だんだんと飽きてきました。そしてなんだか次第に違和感が高まってきました。

●そうか、みんな同じに見えるからかも、、と思いました。髪は同じような長い巻き髪。肌は全員日焼けしたブロンズ色。スタイル抜群だけど、どこかサイボーグのよう。そしておんなじメーク。だから、アフリカの女性もアジアの女性もヨーロッパの女性も、皆同じ顔。せっかくいろんな地域から参加しているのに、地域の個性というものがまったく見えない。全体に漂う人工的な感じに、超違和感!これもグローバル化の一環?こわ〜!

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(ベネズエラ代表が優勝)

●こういうコンテストって、どんな意味があるの。だいたいミス・ユニバースって何?「1952年にカリフォルニア州ロングビーチで初めて行われ、2002年以降はトランプ財団などが出資するミス・ユニバース機構が主催する美の祭典」なんだそうです。トランプ財団ですか、、。ウリの社会性やアグレッシブさと美人コンテストという方法、、何かヘン!これまでの優勝は、アメリカ7回、ベネズエラ6回、プエルトリコ5回、スウエーデン3回。南米系強いですね。日本も2回。

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(カザフスタンで見た看板。愛らしさや自然な魅力をアピールかな?)

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(カザフスタンにて。モデル立ち。スタイルがいいですね。聖者廟なのでスカーフをしていますが、オシャレ感あり!)

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(キルギスの女性。スレンダーでジーンズがお似合い。中央アジアの女性は、皆さん髪が長く編み込みしたりヘアスタイルに凝ってます)

●そこで、ネットでミスコンについて調べていたら、こんな記事がありました。サウジアラビアの“美人コンテスト”です。

「サウジアラビアでは身体や顔だけを考慮する欧米の退廃的な美人コンテストに代わるものとして、内面の美を競うミス・コンテストが2008年から開催されており、2009年に2回目が実施された」
「女性は顔も身体も一切見せずに審査が行われ、優勝者はアバヤを被った目しか見えない写真しか公開されていない。主催者は「身体や顔だけを考慮する、退廃的な(西欧の)美人コンテストに代わるものだ」と強調する」
「出場者は247人、3カ月間にわたって審査が行われた。審査基準は、両親や家族、社会への献身度など。出場者自身の心の豊かさや、社会、文化への関心の高さ、心理状況も審査対象になったという」
「コンテストはテレビで放映されず、男性が審査などにかかわることもない。黒いベールを脱いでリラックスした雰囲気で臨めるため、素地が逆に出やすい環境にもなっている」
「18歳のアヤさんが優勝、賞金5000リヤル(約12万円)と宝石、マレーシア旅行などを獲得した」

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(「オスマン宮廷衣装展」のキービジュアルでした。凛々しくてきれいです)

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(「オスマン宮廷衣装展」。衣装にも個性や地域性があります。手仕事の技が素晴らしいです)

●どうしてこのような“美人コンテスト”が生まれたの?

「中東地域では最近、エジプト人ビジネスマンが所有する音楽テレビ番組が米国の美人コンテストの様子を放映したり、イスラム教指導者が西欧風のトーク番組の司会者役を務めたりするなど、衛星テレビやインターネットを通じて、思わぬ「西欧化」が進んでいるのが実情だ」
「こうした中、このコンテストは、もともと西欧の美人コンテストの形式に、イスラム風のメッセージを乗せたコンテストだといえる」

なるほど。わかったような、わからないような。、、どうも、美人コンテストの話題自体に違和感を持ってしまいます。&コンテストとか、そういう優等生的なこと全般が、相当苦手かも(笑)。

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(タジク女性のイラスト。Wさん所有のタジク民族衣装図録より。衣装ばかり見ていましたが、顔立ちもきれいでいい感じです。タジクはペルシア系)

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(ウズベキスタン陶器人形。ゆりかごで赤ちゃんをあやすお母さん。女性の人形はめずらしいです)

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(ウズベクの衣装バランジャ。美は隠すもの?「用の美」とも異なる独特の美の世界です)

*「美人」という言葉に違和感、というメールいただきました。どんな表現が一番いいのかな?男性の「イケメン」(イケてるメンズ、あるいは面)みたいな言葉の方が軽味があっていいのかも。意外とむつかしいテーマでした、、。
by orientlibrary | 2009-11-18 00:45 | 社会/文化/人