イスラムアート紀行

orientlib.exblog.jp

横浜お家探訪。中央アジアの工芸が暮らしに息づいて

手仕事つながりでご縁ができたWさんのお宅におじゃましました。遊牧民の感性と暮らしをこよなく愛するSさん、手仕事界のクイーンTさんといっしょです。

横浜の閑静な住宅地にある南欧風のWさん宅、庭にはレモンも生っていて、洗練されたおしゃれな雰囲気いっぱい。が、、玄関に入ると、いきなり「ウズベキスタンじいちゃんず」の一団!一気に、アジアンなテイストに。

e0063212_20264924.jpg


一般のお宅で、こんなにたくさんのじいちゃんを見たのは初めてです。さすが、タシケントに2年在住されていたご夫妻、玄関にじいちゃんを、、、(感涙)

ふと見上げれば、吹き抜けを彩るのは、インドネシアはスンバの布、ウズベキスタンのスザニ。私たちのテンションも次第に上がってきます。リビングは、さらにめくるめく趣味の世界!世界の工芸がところ狭しと飾られています。

e0063212_202738.jpg
(ウズベキスタンのティーセット。デザインが洒落てます。高級なものですね。ステキです)

ソファには、、わ〜!ウズベキスタンのアトラス柄クッション!手作りですね。さらにアトラス柄をキルトにした掛け布が!奥様のK子さん作品、すごい〜!

e0063212_20275271.jpg


ウズベキスタンの細密画、筆箱になっていて、細工も見事。ウズの細密画は世界一だと私は思っていますが、こちらには、その中でも素晴らしいものが揃っていて見応えありました。

e0063212_20282217.jpg


テーブルにはウズベキスタンの陶器が。リシタン、ヒヴァ、キジュドゥバンなど各地のものが揃っています。ドライフルーツがよく似合います。ウズ陶器って、ホントに味がありますねえ。こんなふうに普段使いで上手に使っていらっしゃって、(感涙)。

e0063212_20284263.jpg


e0063212_20285619.jpg
(タゲスタンの木製小物。象嵌細工が見事です)

工芸的な家具やカリグラフィー、絵画など、お二人が好きで集められた品々のある空間には、あたたかい空気が流れています。ヨーロッパのアンティークのティーカップで(=こういう世界知らなくて説明できない私)紅茶をいただき一息ついたところで、次はコレクションの布と衣装を拝見!

中央アジアの衣装やスザニ(刺繍布)、帽子など、大胆でカラフル。興味深かったのは、ウズベキスタンの西部にあるカラカルパクスタンの衣装。(写真下は胸の部分の刺繍)

e0063212_20295176.jpg


三角形の不思議な形をしていましたが、その着方はこちら。ポスター(右側に電話番号みたいなものが書いてあるのがジャマ)です。強くて可愛い女性の顔立ち、くるんくるんした模様、炎のような赤、ジャラジャラした飾り、、ウズベキスタン的でもありトルクメニスタン的でもありカザフスタン的でもあり、、不思議のカラカルパクです。超魅力!

e0063212_20292426.jpg


衝撃は、タジキスタンの衣装の資料。60年代ソ連時代に作成されたもので、部族〜民族ごとに、驚くほど細密に衣装、靴、アクセサリーなどが描かれていました。イラストは写真よりも資料的な側面があり、要素がすべて集約されていると感じました。

e0063212_20301321.jpg


e0063212_20303220.jpg
(女性の後ろのスザニ!ムガルの花模様みたいなんですけど、、!こんなの見たことないんですけど、、!タジクに行けば見られるの?今もあるの?スゴい。こんなイラストが何十枚もあり、狂喜乱舞です)

さらに感動したのは、帽子(ターバンやスカーフ)の巻き方や、衣装のパターンが、詳細に紹介されていたことです。圧倒されました。

e0063212_2031633.jpg


この素晴らしい資料、どなたかにロシア語を訳していただき、描かれた部族〜民族が誰かを知りたい。そして本文部分の豊富な解説内容を知りたい!これだけで展覧会ができそう!と、おおいに盛り上がりました。

タシケント時代、住宅地に住んでいたWさんですが、隣の家から毎日ドンドンというすごい音が聞こえてきて何だろうと思っていたそう。ある日、それが牛が壁にぶつかっている音と知り驚いた、など、楽しいお話に、時間を忘れました。

先日のウズベキスタン滞在時、ダニにやられた痕(数十カ所)がまだ熱を持っている私、だるさが残ります。ダニにはまいりましたが、、でもウズ熱は冷めず。K子さんの資料やコレクションを拝見して、やはり魅力的とあらためて思いました。Wさん、楽しい時間を、どうもありがとうございました。
by orientlibrary | 2009-09-17 20:46 | 中央ユーラシア暮らしと工芸